親なら知っておきたい 学歴の経済学

著者 :
  • 学陽書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784313810921

感想・レビュー・書評

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  • 一気に読み終わりました.
    この本を誰が読めばいいか.子どもが中学生までの保護者の方々が読むのが一番良いかもしれません.中学生なら,この本を読みこなして欲しいとも思います.そして,教育関係者も読んでおくべきでしょう.義務教育が果たす役割というのは,今後の社会の中で変わってくるはずです.変化をしっかりと見据えておかなければ.生き方を考えるきっかけとなる本だと思います.

  • すでに文部省か大学の制度に対して決めた施策があり、その予想される未来へ向けた子ども達への進路について道しるべとなる本。
    生き方についても触れていた。

    これは読めて良かった。
    子どもを持つ人、身近に大切な子どものいる人にお勧めする。

  • とにかく大学には危ない、安全な進学先は?、トップ大学は変わる、わが子を生き残れるようにする、わが子を守る戦略。

    いろんな本や資料からまとめて全体をわかりやすくまとめていてざっと理解するのにとても良い。

    自分の価値観を持ち、生きて行ける力。

  • 偏差値60以下の大学は、行かない方が良い!

  • タイトルと中身が若干ずれているように思うのは、自分だけでしょうか?

    それはさておき、この本は、大学での学びや学歴と、社会での活躍や社会への貢献の関わりについて、コンパクトにまとめたものです。
    が、著者のオリジナリティは、あまり感じられず…。

    たくさんの資料にあたって、うまくまとめてある、とは思うのですが、学生のレポートのような作りをしている、という見方もできるように思います。

    読む際に、ほとんど思考を必要としないので、全体的に軽い印象でした。

  • 上越教育大学教職大学院教授の西川純先生の著書。
    いつもながら、読みやすく、さらさらと読めてしまう。
    しかし、読みやすいさの裏に実は本書に書かれている未来の予言は恐ろしいものである。

    学歴社会信仰の旧モデルが崩壊しつつある今、オンリーワンを目指して子どもを育てること、またそういう選択肢を子どもに示すこと、
    そんなことを教わった気がする。


    西川先生の著書はまだまだ読みたい。


    ・過去が厳しく問われるようになる時代へ
    面接官が注目するのは、選択科目。
    「面接官はその学生の4年間全体の行動や選択の履歴によって、その学生のヴィジョンが本物かを判断しようとします。」
    ・「一番大事なのは、自分自身の幸せの創造ができる子どもを育てられる教育です。」

  • とりあえず大学という指導の限界について書いている。少し物事を過度に単純化しているように聞かれている場面もあり、そこは読み手に任されるということだと思う。個人的には奨学金に関する一節が勉強になった。

  • 「親なら知っておきたい、学歴の経済学と」とありますが、親ならずとも、読むと良いでしょう。
    今後日本でどのようなことが起こってくるのか、今働いている人々も、安泰ではいられません。
    すでに起こっている事実、誰でも手に入れることができる資料から、今後のことを解き明かしていきます。
    とりあえず大学に行き、まあまあのところに就職する、偏差値の高い大学に入学すると安泰、という過去のモデルは終焉を迎えています。
    これからどうしていくのか、子を持つ親も、持たない親も、若者も、定年を迎えようとしている者も、読むべき本です。

  • 保護者向けに書かれた本ですが、かなり衝撃的な内容です。
    大雑把にいえば、就職まで見据えて進路を決めないと、生半可な学歴では意味がありませんよ、といったところ。

    東大、京大は天才を取ろうとしている。
    例えば幼い頃から数学漬けで、ブルーバックスを読みまくり、数の世界に浸るような子供とか、そういった天才。
    なにしろノーベル賞なんかを取る人材を育てたいのだから。
    そこには入れない、単に入試突破のための勉強の努力ができる程度の平凡な生徒が、学歴だけでにしようと努力しても、非正規雇用で苦しんだり、就きたい職業が需要過多で苦労したりといったことが起こるという。

    そんな現状も知らず、教員はとにかく進学実績を上げなければならない現状に置かれていて、本当に子供を思った進路指導をすることが大変になっている。
    じつは、専門学校で手に職つける方が、それなりの大学に行くよりも収入は多くなるとか。
    だったら生徒がやりたいことがあれば、将来を見越した進路指導をしたらいいじゃないか、って感じなんです。
    でも、保護者は学校のどこを見ているかというと、進学実績を見ているわけで。
    優秀な生徒を集めるためには進学実績を高めるしかない、この板挟み状態…。

    個人的には学問を入試突破の道具にしたり、役に立つ立たないで判断されるのは異論を唱えたいが、現状、そうもいっていられないほど、学歴と、社会で活躍できるかどうかに齟齬が生じているようです。

  • 公表されているデータに基づいて、大学や就職に関わる大きな変化がまとめてある。

    大学には入りやすくなったが、就職して正社員になることは難しくなった。大企業でも非正規雇用が増えている。昔からのイメージで将来像を思い描いていては、いけない。

    田舎の小中学校の重要性が増しているように思う。都会で就職することが難しく、地元の人間関係に頼って生活していく方が現実的な社会になりつつある。

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著者プロフィール

1959年、東京生まれ。1982年、筑波大学第二学群生物学類生物物理学専攻を卒業。1984年、筑波大学教育修士修了(教育学修士)。1985年、東京都高校教員。現在、上越教育大学教職大学院教授。2003年、博士(学校教育)(生物、地学/「巨視的時間の距離感形成に関する研究」)。科学教育研究奨励賞(日本科学教育学会)、教育研究表彰(財団法人 教育研究連合会)、理科教育研究奨励賞(日本理科教育学会)、理科教育学会賞(日本理科教育学会)受賞。主な著書に、『気になる子への言葉がけ入門』『クラスと学校が幸せになる『 学び合い』入門』『子どもが夢中になる課題づくり入門』『アクティブ・ラーニング入門』((明治図書)、『クラスが元気になる!『学び合い』スタートブック』『クラスがうまくいく!『学び合い』ステップアップ』『学校が元気になる!『学び合い』ジャンプアップ』『すぐわかる!できる! アクティブ・ラーニング』他

「2022年 『部活動顧問の断り方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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