探査機はやぶさ7年の全軌跡: 世界初の快挙を成し遂げた研究者たちのドラマ (ニュートンムック Newton別冊)
- ニュートンプレス (2010年7月27日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (141ページ)
- / ISBN・EAN: 9784315518856
感想・レビュー・書評
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自然科学グラビア雑誌界の老舗《しにせ》、『Newton』が特別編集しただけあって、美しい写真とわかりやすい CG を多数使った「見てわかる本」というつくりはさすが。
はやぶさがやったことを時間順に写真と CG でわかりやすく解説しながら、その要所要所に、はやぶさチームの方々へのインタビューを挟んでいる作りは読んでいて飽きない。
写真は見ていただくしかないのが残念だけど、本当に綺麗だ。
月のようなクレーターがある地形だろうと想像されていた小惑星イトカワの姿は、実際はまったく違っていた。地球上の渓谷にある断崖のように、小石や砂利のあるゴツゴツとした地形だったのだ。それを数センチ単位の解像度で撮影した写真はもちろん世界初。必見である。
また、本書には特別付録としてはやぶさ&イトカワの大きなポスターが付いていて、暗闇の中からぬっとあらわれるイトカワの、不気味にすら思える写真や、あの有名な「ラストショット」(はやぶさが燃えつきながら最後に送信したとおもわれる、送信が途中で中断された画像)も見ることができる。
はやぶさの七年間の軌跡をわかりやすくまとめた良書。
http://loplos.mo-blog.jp/kaburaki/2010/08/newton_1f16.html詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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https://opac2.lib.nara-wu.ac.jp/webopac/BB00174528 -
2018/11/20 詳細は、こちらをご覧ください。
『あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノート』 → http://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-1062.html
2010/8/17 予約 2010/8/25 借りて読み始める。 9/8 読み終える。
今年6月、日本の小惑星探査機「はやぶさ」が 小惑星「イトカワ」への往復の7年の旅を終えて 地球に帰還。
「イトカワ」でサンプル採取し、大気圏を突入してサンプルリターンという役目を果たした。
やっと「はやぶさ」関連の本が出たので読んでみよう。
ポイントは、
・ 次々に降りかかる困難との闘い。
・ 日本が独自に開発した「マイクロ波イオンエンジン」
・ 地球帰還と、再突入。
・ カプセルに入っている微少なサンプルを分析する、最新の2次イオン質量分析装置・通称「SIMS」。
・ はやぶさプロジェクトのリーダー・川口淳一郎さんが語る「はやぶさプロジェクトの舞台裏」
研究者の インタビューがたくさんのっていて、すごく興味深い本です。
数々の困難も 新らしいことにチャレンジしているので、当然起こりうることだ。
今回は それにうまく対応できたことが多かったようですね。
このミッションは、「はやぶさ2」 に つないではじめて研究&実験の成果がでると思われる。
たいへんだけれど、研究の楽しさも伝わってきます。 -
まとまっていてわかりやすい。99年当時のミッションプランについての川口PM執筆の記事の再掲もあって打ち上げ前と打ち上げ後の視点からの記事があるのはとてもよかった。
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はやぶさ。よく戻ってこれました。我が子のように感情移入してしまう。
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(途中) はやぶさにはいろいろな変わった設備があって、はやぶさIIが衝突機という変わった機能をつけて発射して、イトカワの表面に人工的にクレーターを作って調査する、というのをやったみたい。
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三葛館一般 538.9||NE
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発売直後に入手。<誤植有?>本では5月18日(雨で中止になった日)になってたけど、あかつきとイカロスの打ち上げ日は2010年5月21日。
私だけ低評価でゴメンネ。
他のレビュー見てもH-IIAロケット 17号機の打ち上げ日に関して突っ込んでる人いないんだけど、いくつかバージョンがあって私がハズレ引いただけ? -
燃えました。
そしてはやぶさが燃え尽きたときを思い出して泣けました。
本当にすごいことを成し遂げたんだなぁ。
イカロスくんとあかつきさんも頑張ってほしいです。 -
科学雑誌の本領発揮。
関係者へのインタビュー、美しい写真、豊富な資料を駆使して、この小さな小惑星探査実験機が目標としたもの、完遂したこと、次回ミッションの課題として残したことをわかりやすく説明してくれる良書。
個人的には2003年当時のニュートン本誌の取材記事の再録が面白かった。イトカワの表現の変化(最初はクレーターだらけの岩の固まりだと思われていたのに、到着したらほとんどクレーターのないラッコがそこにいた)は有名だけど、イラストが手描きからCGへとかわっているのに七年の時間の重みを感じずにはいられませんでした。