- Amazon.co.jp ・本 (32ページ)
- / ISBN・EAN: 9784323036199
感想・レビュー・書評
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ある御屋敷の男の子の誕生日に贈られた、古い錫(スズ)のスプ-ンから作られた25人の兵隊人形・・・その中の最後に作られた兵隊は、材料のスズが足らず一本足だった。そんな彼が思いを寄せたのは、片方の脚をつま先で立ち、一方の脚を高く上げて踊る紙のバレリ-ナ人形だった・・・。アンデルセン童話の〝愛することの喜び、苦しみ、悲しみ〟の世界を <いもとようこ>さんの絵と語りで、優しさとほろ苦さが包みこまれた名作絵本。
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ラストを悲劇ととるか、悲しみの先に幸せがあると考えるのか…?
でもそれを議論して結論づけることよりも、個々の心が感じたものを大切に受け入れればいいのだなと感じたお話。
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「すず」は「鈴」ではなくて、金属の「錫(すず)」。
つまりタイトルの意味は「錫でできたへいたいさん」という意味です。
アンデルセンの書いたお話ですが、読んだことがなかったので借りてみました。
はじめは「すず」を「鈴」と勘違いしていたので、話が頭のなかでつながらず、「鈴がついてないな~」「なんで鈴賀ないと、片足のへいたいさんになってしまうの??」なんて、小2の娘と2人で思っていました(苦笑)
最初のページに「(略)このおやしきのふるい さじから」(引用)うまれたと書いてはあるのですがね。。。
そもそも金属に錫(すず)があるとよく知らなかったので…(言い訳(苦笑))
さて、材料の錫が足りず、ひとりだけ片足なへいたいさんがこの物語の主人公です。
おもちゃなので、けっしてひとりで動くことはない、へいたいさんなのですが、彼の波乱万丈な人生は、まわりの「動くもの」たちによって作られていきます。
苦難を乗り越えてホッと一息ついたのもつかの間、男の子のある行動で、片足のへいたいさんは悲劇の中へ…。
娘とともに「悲しいお話だったね…」と最後のページを閉じたのですが、他の方のレビューを読んでいて、このラストの受け取り方がさまざまあることを知りました。
起こったことは変わらないのに、それを悲劇と取るか、それとも悲劇の先に幸せがおとずれたととるのか、人によってこんなにも受け取り方が違うのか!と思うとともに、お話を読んで自分が感じたことは、そのまま受けいれていいんだ、とホッとしました。
悲劇なのか幸せなのか、そこを結論づけることは、重要なことではないのですね。
人生には自分の力ではどうしようもないことが起こります。
動けないへいたいさんの人生を、なにもできない第3者として見ているのは、とてもつらく、お話としては☆☆としました。
それにしてもアンデルセンの童話は、「マッチ売りの少女」「人魚姫」など、美しくも悲しいお話がチラホラ見られますね。
なぜなんだろう??
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読了
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読み聞かせで久しぶりに読み、こんなお話しだったかぁと。
古典と呼ばれる名作を子供に読みつつ、自分も新しい気持ちになれるのがいい! -
[墨田区図書館]
「すずのへいたいさん」なんて、題名すら意識したことがなくて、原作がアンデルセンと知ってびっくり。やっぱり人魚姫のように、悲しいというか、せつないお話が多いのかな?でも数日後に幼稚園のお遊戯会の話をした時に、同じ話かどうかはわからないけれど、どうやら昨年度の年長さんのお遊戯会の劇の一つだったような…?「なんで一本足なのかと思った。魚のお腹に入ってわけわかんなかった」という言葉が本当に劇の話だったのかはわからないけれど、本当だとしたらこうして色々なものが自分自身で繋がっていくのは、そばで見ていても面白いなぁ。