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- Amazon.co.jp ・本 (156ページ)
- / ISBN・EAN: 9784323070988
感想・レビュー・書評
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2000年代後半に巷でも知られるようになった「江戸しぐさ」を分かりやすく解説し、明日からの人生に役立ててもらうための啓蒙書。
有名な「傘かしげ」や「うかつあやまり」を始め、江戸人の心構えから現れる江戸しぐさなど紹介されているものは多岐にわたる。
私自身、知らないことが多かったので自らの行動を見つめ直す良い機会になった。
一方で、歴史的に見た場合、江戸しぐさが好ましい行動として当時の文献などに現れるのと、当時の江戸人が江戸しぐさを実践していたのとでは話が違うように感じる。
というのも、女性の行動を扱った「江戸小町」(p118)や「売れ残りしぐさ」(p144)はおそらく、『女大学』で紹介されている話が含まれていると思われる(内容を見たことがあるので)。
この『女大学』などが編まれるということは、当時もなかなかマナーの悪い人がいた訳である。
江戸の良い文化を現代の我々が見習うことは必要だが、殊更「江戸人のマナーの良さ」を誇張する記述には抵抗がある。詳細をみるコメント0件をすべて表示