お母さん取扱説明書

  • 金の星社
3.82
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本棚登録 : 48
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (111ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784323072814

作品紹介・あらすじ

組み立てると命を宿すおもちゃ『バイオ・トイ』の新商品『お母さん』が、ヒョンスの家にやってきた!はじめは表情も変えず、だまって家事をこなすだけの『お母さん』だったが、次第に心が芽生え、人間のお母さんのように。…でも、心を持ったバイオ・トイは、不良品としてこわされるのがルールだった!!3・4年生から。

感想・レビュー・書評

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  • これはなかなか!
    似たようなタイトルの本、他にもあったよなぁ、と思ったけれど、
    かなり特異な世界観があって面白い。

    お母さんがいないヒョンスが欲しかったのは「お母さん」型バイオ・トイ。
    バイオ・トイは組み立て式のロボットで、
    組み立てが完了すると、まるで生き物みたいに動きだす。
    「お母さん」ならあんなこと、こんなことして欲しい、と願うものの、
    思ったような反応が返って来ない「お母さん」に不安がつのるヒョンス。
    そんなヒョンスにおじいさんがナイスアシスト。

    近未来的設定とハラハラする展開で一気読み。

    オススメ!

  • ハン・ガン「菜食主義者」も衝撃を受けましたが、これもまた同じ。妻、母さんが人でない方向に向かっている。子どもは通常お母さんがやってくれるであろうことをすればバイオ・トイをお母さんだと思うことができるし、お父さんは(どこにいたのだか本当の)お母さんを連れてきて、その人をまた子どもはお母さんと認識できる。お母さんとはなんなのだと混乱します。

  • これはこども向けなのか?皮肉か?生命倫理、人権、男女平等。初版発行2013年(この日本語版は)。「お父さん取扱説明書」じゃなくて、あえて「お母さん」なのは、皮肉なのか。2020年の感覚では皮肉かと思うが。
    (お子さんと手つないだり散歩したりはお父さんもできる。お父さんのネクタイを結ぶのはお母さんの仕事ではない、など。)

  • お母さんがいないヒョンスは、新しく発売されたおもちゃのお母さんを手に入れる。最初は感情を持たなかったおもちゃのお母さんは、ヒョンスが手本をみせ心を開くことで少しずつヒョンスと心を通わせるようになっていく。
    愛情をうけたければ自分がまずそれを見せることの大事さや、お母さんは家事をするだけでなく心を通じあわせる存在なのだと物語を通じて感じさせられた。(親も同じように子どもに対して、自分が要求する前に自分が姿でみせることや、世間的な評価ばかり気にせずその子を認めて心を通じあわすことを大事に思うことができたらいいんだろうなと思った。)

  • 組み立てると命を宿すおもちゃ「バイオ・トイ」しかしバイオトイにはあるルールがある。新商品「お母さん」を買ってもらったヒョンスだが、ルール違反で青いハンターに追われる事に。。。韓国の事情を良く知っていないのだが、ヒョンスに最初からお母さんがいない事に、何ら説明が無いし、おもちゃのお母さんの登場に世の中が良しとしているところなど、計り知れない部分があるけれど、優しく子供の事を1番に考えてくれるお母さんというのは古今東西、子供にとって大事なんだろうと思いました。いろいろ考えさせられる一冊でした。

  • お母さんのバイオ トイ。バイオトイの発想が驚き、こんな時代がやってくるかもと思いながら。作るときに失敗したり、いらなくなったバイオトイをハンターが回収していく。なんだか切なかった。お母さんのバイオトイには驚いた。バイオトイが本当のお母さんになっていく。よかった。

  • タイトルからは想像できなかったSF感。

    韓国の作品って下ネタ要素が多いような気がするなぁ。なんでかな。

  • ■2014.08 新聞
    ●中学生向け

  • 超が一万回つくくらい、おもしろかった!主人公は弱っちいのに、お母さんロボットが来た日は、とっても元気だった。

  • なんとも言えない不思議な読後感。
    組み立てるときに命を宿すバイオトイという発想は、現代を象徴しているようだ。お母さんもバイオトイで買うという発想。心が芽生えたバイオトイは、不良品としてハンターに捕まり、壊される。
    また、ウンチを投げるバイオトイのゴリラの発想も悲しかった。
    それでも、展開がどうなるか気になって、最後まで一気に読んでしまった。

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