- Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
- / ISBN・EAN: 9784326852017
作品紹介・あらすじ
おしゃれ、ダサい、ステキ、つまらない。こうした日々の感動をなぜ大事にするのか。生活の彩りの意味を問うあたらしい哲学入門。お気に入りの服を着る、おいしいものを食べる、好きな映画をみる――こうした日常のさまざまな美的選択は、人生にどのような意味をもたらすのか。人はなぜ美的な暮らしを送るのか。現代美学を代表する論者たちが3つの答えを提案する、哲学入門の授業向けに書かれた教科書。著者たちによる座談会とティーチングガイドつき。 【原著】Dominic McIver Lopes, Bence Nanay, Nick Riggle, Aesthetic Life and Why It Matters, Oxford University Press, 2022
感想・レビュー・書評
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美的関与はひとつの“達成”である
新たな地平を開拓するものである
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タイトル通り、(抽象的な)美学の問題の一部を論じながら哲学的な思考のレッスンをするといった感じの本で、哲学入門したい人によいと思う。哲学分野でよく使われる概念(言葉)をていねいに説明してくれているので頭がよくなった感じがする(はずだ)。
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良い入門書。
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なぜ私たちは美を気にかけるのか?美的な生活をすることは人間にとってどんな意味があるのか?
この本を見つけたとき、これって私が以前からモヤモヤしながらうまく言葉にできなかった問題かも!と思ってひそかに震えた。
それは「文化芸術と娯楽の違い何か?」という問いだ。なぜ文化芸術は保存・継承・発展させていかなければならないとされるのに、娯楽はそう言われないのか?そこには美的なものの有無が関わっている気がする。
たとえばコンサートや展覧会は文化芸術なのか、娯楽なのか。ただ単に「面白い!楽しい!感動した!」という快楽主義的にコンテンツ摂取するなら、どんなに高尚な内容でもそれって娯楽だろう。わざわざ文化芸術と呼んで庇護するときには、そこに何かしら娯楽以上の価値があるべきじゃないかと思うのだ。
言い換えると、あるコンテンツは娯楽的にも文化芸術的にも摂取できるけれども、ではいったいどのように摂取すれば文化芸術的に摂取したことになるのか?そこのところが疑問だった。
3人の哲学者はそれぞれ主張は違うけれど、「人が美を気にかけるのは快楽以上の理由がある」という点で共通していて、思考を刺激するものだった。
訳者の森功次さん。初心者にも読みやすい翻訳で好印象だった。他にも美学関連の訳書があるみたいなので読んでみたい。 -
【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/570689 -
美術館によく行く人、美的体験に興味がある人は読むと楽しめるかも(嫌な気持ちになる人もいるかも)な本。「どんなものでも、長々と見ていると美的に面白いところがでてくる」とかキラーワードが多い。