生成文法がわかる本: 生成文法をできるかぎりやさしく解説

著者 : 町田健

• 研究社 (2000年1月1日発売)

作品紹介・あらすじ

本書は、生成文法をできるかぎりやさしく解説。もうチョムスキーはこわくない!はず…。

感想・レビュー・書評

[linguistさんの感想 · 2019年10月27日]

素人向けに言語学をやさしく語る言語学界のポピュリスト町田健氏による生成文法学派への挑戦状。なんだか生成文法を面白おかしく揶揄するような視線が透けて見える。これを読んだ生成文法家は怒ること必至だろう。この内容で「生成文法がわかる」と言っては、町田先生の理解度の低さが露呈してしまうだけだろう。

[MKさんの感想 · 2015年1月11日]

2015年再読。専門分野だったのに何もかも忘れてたぜ

[sayonalucky2さんの感想 · 2014年5月18日]

勝手にイメージしていた「生成文法」の概念が全然間違っていたことがわかりました。なぜ、構造主義の文脈で生成文法が語られるのか、とてもよくわかりました。ですが、現在も発展途上の分野ということもあるのと、なるべく素人にもわかりやすいようにという配慮からか、実際の内容についてはわかったようなわからないような記述が多く、言語学関連のこの手の入門書にありがちな消化不良…。

[y-o-yさんの感想 · 2011年2月12日]

とりあえず、統語論の知識が必要、ってなって図書館で借りてきた一冊。読んでません←

[かならさんの感想 · 2008年6月3日]

チョムに苦しむ全ての人に。

[優さんの感想 · 2007年6月12日]

冗談交じりな口調で生成文法を説明してある本。
歴史を追って説明しており、
構造主義や、アメリカ構造主義言語学のどのような問題点を克服すべく、
この生成文法が生まれたのかというところから始まり、
なぜそのような分析方法を行うのかなどにもきちんと答えられている。
どうして構成素分析は二つに分けるのか、
何のためにそのような分析が必要なのか、
という根本の疑問がずっと解けずにいたが、
この本を読んでひとまず納得することが出来た。
また、そのような根本の疑問の多くは
生成文法の根底を成しているもので
実は母語話者の直感など論理的でないものの上に成り立ち、
自分の感じた疑問は専門家にも疑問に思っている人がいるということが分かって少し安心した。
同著者の「チョムスキー入門」を先に読んでいたせいか、
著者の主張する生成文法の功績よりも、
著者の生成文法に対する批判の印象の方が強く残っている。
これから生成文法を勉強する人が、
生成文法は一体どういうものなのか勉強する際には良い本だと思う。
既にある程度概論を知っている人には物足りないかもしれない。

著者プロフィール

１９５７年福岡県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得。
現在、名古屋大学教授。専門は言語学。
著書『言語学が好きになる本』『生成文法がわかる本』『日本語のしくみがわかる本』(以上、研究社)
『チョムスキー入門』『ソシュール入門』(以上、光文社新書)『言語世界地図』(新潮新書)ほか。
フジテレビのクイズ番組「タモリのジャポニカロゴス」に解説者としてレギュラー出演

「2009年 『変わる日本語その感性』 で使われていた紹介文から引用しています。」