文系研究者になる: 「研究する人生」を歩むためのガイドブック

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  • 研究社
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  • Amazon.co.jp ・本 (346ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784327379070

作品紹介・あらすじ

文系軽視の時代に、職業として研究を志す人のために

「キャリアプランを立てにくい」「進むと破滅」とも言われる文系大学院。それでも好きなことを研究し、それを生業とするために、いつ、何をすればよいのか。文系分野の大学院生・若手研究者の抱く、素朴な疑問に丁寧に答えます。迷ってもつまずいても、一歩ずつ、「研究する人生」を前に進めるための必読書。

<目次>
序章 研究への道
0.1 研究は恋
0.2 研究者の一生
0.3 本書の対象者

第1章 決める(決断)
1.1 受験生の決断
1.2 大学院進学の準備
1.3 大学院進学後の考え方

第2章 考える(思考)
2.1 研究の基本
2.2 研究テーマの探索
2.3 研究課題の設定
2.4 考えるコツ

第3章 読む(文献)
3.1 文献を読む
3.2 文献データベースを調べる
3.3 引用の作法

第4章 調べる(調査)
4.1 調査とは何か
4.2 質的調査
4.3 量的調査
4.4 調査の実際
4.5 既存のデータの収集

第5章 話す(発表)
5.1 ゼミ発表
5.2 学会発表
5.3 面接

第6章 書く(執筆)
6.1 修士論文の執筆
6.2 学術論文の構成別執筆法
6.3 学術雑誌への投稿
6.4 投稿論文のチェック項目
6.5 査読者とのやりとり
6.6 博士論文の執筆

第7章 つながる(関係)
7.1 学内でつながる
7.2 学会でつながる
7.3 社会とつながる
7.4 デジタルでつながる

第8章 生きる(生活)
8.1 研究の中断
8.2 経済的な問題とキャリア
8.3 専任研究者として生きる

参考文献
おわりに
索引

感想・レビュー・書評

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  • 言語学研究者が、大学院進学を悩む学生から院生指導をしている教員まで幅広い読者を対象に、文系研究遂行の暗黙知を言語化する書。文系研究が価値がないとされる傾向のある昨今、文系研究、特に人文学の社会的価値を示すものでもある。大学院進学入試、ゼミ報告、論文作成のポイント・スケジュール、統計学等の研究手法、競争的資金獲得方法、院生指導の留意点、研究室内の人間関係から学会運営まで院生や研究者を支援する本。同時に、その世界には当たらなければ知ることができなかった研究という世界を一般市民にも開かれたものにする意味を持つ。

    法科大学院も大学院であるが、専門職大学院であり、修士課程・博士課程とは全く異なる大学院である。研究大学院の院生生活や法律実務と関連の深い法学研究の世界を知りたくてお正月の時間を使って息抜き。現代は共同研究の時代で研究者も人間関係やコミュニケーションが大事な時代というのが意外だった。また、若手研究者が少ないと言われる一方で、研究職に就くことは非常に難しく、本書を読んで研究の道を諦める読者が出ることも本書の意味のように思う。

  • #HaKaSe+×自然科学系図書館

    金沢大学附属図書館所在情報
    ▼▼▼▼▼
    https://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BC10591444?caller=xc-search

  • 【考える】


    【文献】
    ・勉強のための文献
    ①入門書 ②研究エッセイ・テーマ ③講座もの・シリーズもの ④専門事典
    ・研究のための文献
    ①学会誌論文・紀要論文 ②専門書・論文集論文 ③博士・修士論文 
    ④報告書・資料集

    ・研究史に位置付ける

    【調査】
    量的調査:社会科学系(教育学含む)
    質的調査:人文学系

    ・量的調査について
    統計処理が必要。その中で、対象の母集団全てを対象とした全数調査は不可能なの一部を抜き出すサンプリングを行う。ただ、標本に偏りが出てしまう可能性があることは頭に入れておく必要がある。

  • 「院生の頃に読みたかった」と帯にあるがまさにその通り。

  • 文系院生、研究者が知っておくべき知識が網羅的に書かれており、非常に良い。

    研究の際のおすすめ法、論文調査法、
    科研費、補助金区分など。

  • 卒論が必修の学生の方は、研究者に関心がない場合でも大学1~3年時に是非読んでおきたい本。
    スケジュールの立て方、ゼミの活用、具体的な書き方のアドバイス等、役に立つと思います。

  • 自分の関心のある部分だけ読んだけど、読んでよかった。研究をすること、研究を仕事にすることについて基本的な問いとその答えが書いてある。内容が誠実だと思ったし、大事なことがまとまって書かれている。
    頭が整理されたし、自分が何をしたいのか考えるきっかけになった。

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000055814

  • 摂南大学図書館OPACへ⇒
    https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50263754

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著者プロフィール

横浜市出身。1993年一橋大学社会学部卒業。1999年早稲田大学文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。国立国語研究所教授。一橋大学大学院言語社会研究科連携教授。著書に、『「接続詞」の技術』(実務教育出版)、『段落論』(光文社新書)、『よくわかる文章表現の技術』Ⅰ~Ⅴ(明治書院)など多数。明治書院教科書編集委員。

「2021年 『よくわかる文章表現の技術 Ⅳ 発想編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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