風蘭―隅田川御用帳 (広済堂文庫) (廣済堂文庫 ふ 7-10)

著者 :
  • 廣済堂出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (293ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784331611746

感想・レビュー・書評

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  • 内容(「BOOK」データベースより)

    離縁が叶う寸前に、亭主殺しの疑いをかけられた女が最後に選んだ道は…。夫婦の愛情なんか最初からなかった、そう言って縁切り寺に駆け込んできた女が胸中に零す一筋の涙…。不実な夫から逃げるようにして別れ、自分の生きる場所を懸命に探す女が得たものは…。離縁をさせたために、更なる不幸を背負わせることになったひとりの女を思い、お登勢の心が千々に乱れる…縁切り御用をつとめる『橘屋』の女主人であるお登勢と素浪人塙十四郎の人情裁きを描く好評シリーズ第十弾。

    平成29年3月3日~5日

  • 2017.4.20.

  • 【収録作品】第一話 羽根の実/第二話 龍の涙/第三話 紅紐/第四話 雨の萩

  • 巻頭に関係地図あり。
    今まで適当に場所を把握してたけど、
    結構 十四郎の長屋と橘屋のとの距離があってびっくり。

    羽根の実
    修業中の女おまきが夫の危篤を理由に寺を出た。
    戻ってくるはずのおまきは亭主殺しで番屋にひったてられていた。
    龍の涙
    石工の辰造が造った龍の行方。
    紅紐
    修業を終えて寺を出たあと組紐師となったおとよと、離縁をきっかけに堕落した元亭主の話。
    雨の萩
    修業を終え寺を出たお妙が火付けで捕まった。
    夫と離縁し人生をやり直したはずのお妙の火付けは
    二年前離縁の手伝いをした橘屋お登勢に影を落とす。
    十四郎は伊三郎の妻子の世話にかかりきりでお登勢の心情には気付かない。

    突然出てきた美樹。そして突然去っていく。
    ・・・・美樹のくだりを入れるなら 去り際もうちょっと丁寧に書いてもよかったのでは?
    美樹は一体なぜ登場したのか。
    お登勢の憂いがしみる。

  • 市の図書館にこれより前の三~九がないことが判明。仕方なく飛ばして読んでいますが、さほど支障なかったです。
    でもいつの間にか金五が結婚していた!いや、このくだりは読みたいかも。リクエスト入れたら購入してくれるかなぁ。
    巻頭に江戸界隈の地図がありましたが、あの距離を一日で歩き回る昔の人の健脚は素晴らしいですね。
    この巻では離婚した後の女性の身の振り方や生計の立て方でお登勢さんが悩んだりしますが、今もその問題は全く変わっていないことに愕然とします。

  • シリーズ10作目

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著者プロフィール

藤原緋沙子(ふじわらひさこ)
高知県生まれ。立命館大学文学部史学科卒。シナリオライターとして活躍する傍ら、小松左京主催の「創翔塾」で小説を志す。2013年に「隅田川御用帳」シリーズで第2回歴史時代作家クラブ賞シリーズ賞を受賞。本書は土佐の絵師として人々の幸せを願い描き続けた金蔵の生涯を温かい眼差しで活写した渾身の時代小説。著者の作家生活20周年記念作品である。著書に「橋廻り同心・平七郎控」シリーズ(祥伝社文庫)他多数。

「2023年 『絵師金蔵 赤色浄土』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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