「日本書紀」が隠し通した天皇の正体 (廣済堂文庫) (廣済堂文庫 セ 7-2)
- 廣済堂出版 (2010年6月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (247ページ)
- / ISBN・EAN: 9784331654705
感想・レビュー・書評
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日本について。
古来神から始まって、な話なので
神話を思い出せます。
なるほど、というのもありますし
神様は我儘なもの、という再認識も。
なるほど、というものもありますが
結局、神様も人も好き勝手やってます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
捕鯨問題と蜜蜂の話が良かったな。
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Sat, 14 Aug 2010
古代史っていうのは,
よくわからないことがおおい.
天皇家がどこまで実在の存在だったのか(神武天皇など),など興味深い.
日本人としては,自国の象徴たる天皇家のルーツは深くあってほしいものです.
日本の古代の歴史といえば舎人親王,太安万侶,
稗田阿礼
な「日本書紀」「古事記」がメインの文献なのでしょうが,
本書著者は「日本書紀を疑う!」ということでカナリ攻めています.
独自の民間伝承の分析などを踏まえて,
大和朝廷の黎明期を
日本海勢力(蘇我氏),瀬戸内海勢力(吉備氏)の二項対立でよみとく.
また,魏志倭人伝に出てくる邪馬台国2代目の台与は,神功皇后が邪馬台国のフリをしたんだなど,
仮説を立てる.
正直,不勉強な私には,どれがどれほど,確かな仮説かわからなかったですが,ちょっとおもしろかった.
考古学ってきちんと「反証可能性」のある科学の側面が成立してるんだな.って思いました.
こういう風に大胆に仮説を立てておいて,あとからの発掘結果で否定されたり,補強されたりもするわけで~.
反証可能性.
古事記でもよもう. -
少々タイトルがイロモノっぽいのだが、著者の考察は大変興味深いものであった。
現在、古代史研究の本道とされている説から、おそらくかなり逸脱した内容を含む著者の持論であるが、その丁寧な考古学的資料の検証は著者の論に説得力を持たせる。人物においては神武天皇、神功皇后、応神天皇、そして崇神天皇という人物を軸に、地理的には北部九州、出雲、吉備、そしてヤマトをその主な舞台として3世紀ごろの日本における勢力争いについての仮説を見事に構成している。
最近の話題にもなるが、歴史は為政者(歴史上の軍事力による勝者)によっていかようにも記録が可能である。ただ、この時代はイデオロギーなどではなく、神に対する畏れから、歴史書の中にもヒントをちりばめ、ごまかしの記載がなされたことは、著者の主張に大いに首肯できるところである。
それにしても、前述のカラクリのため仕方がないことであるが、記紀にある記述を分析することは非常に複雑で、話が何度も前後することには閉口してしまう。著者はきわめて真面目で丁寧な論者であるから、すべてを論証しようとするあまり、若干読みにくさは残ってしまった。その点が教養として古代史を垣間見たい向きには敷居を高く感じさせる要因になってしまっていることがやや残念なところである。 -
関裕二氏の著書を読まれた方には焼き直しが多いのも事実ですが復習を兼ねて読むのも面白いと思います。日本書紀に隠された真実っていつの日か解明する日はやってくるのでしょうか・・?