論理的思考と交渉のスキル (光文社新書 81)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (229ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334031817

感想・レビュー・書評

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  • いつの間にか使ってしまう曖昧接続詞。改めて文章を推敲することの大切さに気付かされました。

  • 論理的であるためには、

    ①曖昧接続詞は利用しないこと。
    〜あり、〜おり、〜が、〜き、〜し、〜て、〜られ、〜く

    ②明確な主張があり、論拠があること

    ③万人が納得できるものは難しいと理解する

    交渉を有利に進めるには、相手の関心ごとに迫るSC QA分析が有効。交渉相手の具体的なイメージを行い、相手の状況を描き、安定した状況を覆すシナリオを想定し、関心ごとを見つけて疑問文で提示し、疑問に対する回答を考えるアプローチ。

  • 売買交渉がメインで、レベルとしては新入社員の研修向けという印象。該当する人は読んで損はしないだろう。各章末にまとめがあるのも、振り返りの整理がしやすく、丁寧な作りになっている。
    参考になったのは以下の2点
    ・ディベートと交渉は意思決定者が異なる
    ・交渉における質問は「基礎情報収集型」と「問題発見型」
    特に、交渉は相手を論破してやっつけてしまえばいいという風になりがちではあるが、第3者が勝ち負けを判断するディベートではそれでもいいものの、交渉ではそうではないケースが多いという事は留意しておく必要がある。

  • より良い結果を得るためのコミュニケーション技術、交渉に興味がある。会社の中で望む結果を得られないことが多々あったからだ。本書では、論理的思考と交渉について紹介している。

    交渉とは、広い意味でコミュニケーションのひとつ。コミュニケーションとは、「発信者が期待する行動を受信者にとってもらうためのプロセス」。発信者からのメッセージが理解され、受信者がある行動をとるプロセス。つまり。最終目的は、受信者がこちらの意図する行動をとること。


    ■良い交渉の条件
    ・相手方が各々の利害を尊重したと互いに感じることができる
    ・相手方のやり方がフェアであったと互いに感じることができる
    ・合意事項を守ると互いに信じることができる

    ■ディベートと交渉は異なる
    ディベートとは、相反する意見と意見をぶつけ合うことで、最終的にどちらの主張を採択するかを決定する手法。相手の意見を潰すのがディベートの勝利。
    →分析力や伝達力、論理構築力を磨くことができる

    ■ プレゼンテーションと交渉
    プレゼンテーションの最終目的は、「こちらの意図する行動を相手方にとってもらうこと」→交渉と同じ。

    ■プレゼンテーション成功の要件
    ・論理的思考と明瞭な表現
    ・説得力のあるストーリー
    ・魅力的なビジュアル
    ・名優としてのプレゼンター

    ■明瞭表現の三変数
    ・主語と述語を明確にする
    ・論理接続詞を使う
    ・表現の抽象度を下げる

    ■相手のニーズを浮き彫りにするSCQA分析
    ・交渉相手の具体的なイメージを確認する作業
    ・交渉相手が今まで経験してきた安定した状況を描く
    ・安定した状況に変化をもたらすような問題を想定
    ・重要と考えられる課題と解答

  • 結論とその論拠
    ボトムアップで仮説so whatだから何だ
    トップダウンwhy soなぜそうなのか
    主語と述語
    落ち込む、当たり前だから

  • ビジネス等に不可欠な交渉。そのスキルを、論理的思考や表現力をベースにして解説している本。

    この本は交渉の定義から論理的思考の基本等の理論的なところから、明瞭表現や交渉相手のニーズ分析、ロジスティックス等のテクニカルな部分まで、「交渉」を軸に様々な分野に触れている。そのため、交渉に関連する要素のイロハを知りたい人には適切な本だと感じた。

    印象に残ったところは以下の通り。

    ・交渉は「パッケージ取引」である。複数の要素を含むパッケージをいかに活用できるか、という意識を持つことが大切。

    ・健全な精神は健全な筋肉をもとに作られる(Loehr)

    ・「ねばならない」思考ではなく、「~が望ましい。しかし、そうならないときもある」思考で交渉に臨むことが大切。その精神は、やはり健全な筋肉により形成されてもいる。

    他にも、論理ピラミッド、BATNA、SCQA分析などの理論が紹介されている。

  • 各章ごとにまとめがついているのがありがたい。
    「論理的である」ための三要素
    ①明確な主張がある
    ②主張の論拠がある
    ③論拠が主張を正しく支持している

    本書で出てくる「望ましい思考」は交渉以外の問題でも応用できそうだと感じた。

  • 同著者の『実践・プレッシャー管理のセオリー』は
    具体例部分がかなり冗長だったけど,
    本書はこじんまりと,よくまとまっている。

  • 「ねばならない」思考がだめで、「望ましい」思考がよいということには、とても共感できた。ただ、(まだ僕が交渉の現場に立ったことがないせいもあるが、)どこまで実践できるかということは、心もとない気がした。具体的なイメージをつかめるように、著者が場面場面で具体例を挙げてくださっているのだけど、その具体例がまだ抽象的であったり、例として適切でないのではないかと思ったところが数か所あったりして、具体的に著者の意図を実現できる程度に自身に取り込むことができなかったからだ。

  • 2012/2/8読了。

    論理的思考(ロジカルシンキング)という単語に対して、何となく理論が一人歩きしがちなイメージを持っていたが、この本を読んで少しイメージが変わった。
    基本的には普段何かについて考えるプロセスと同様の方向性である。ものごとを考えるプロセスを整理し、いつでも、どこでも、誰でも同様の手法で偏りなく思考できるようにしたものが、ロジカルシンキングと体系化されているのだろう。
    今後のためにも、一度そのアイデアの全体像を取り込んでみたくなった。

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