次世代ウェブ グーグルの次のモデル (光文社新書)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334033859

感想・レビュー・書評

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  • web2.0について改めてビジネスフレームにて捉え直し、整理を試みている。
    事例も多い代わりに2009年の現在から見ると若干、玉石混交でもあるが進境著しい業界なので止むなしか。

    この本がビジネスフレームに提起する課題は、�バーチャルと
    リアルのビジネスとの連動性 �web2.0で表出するリアルビジネスの再編成または再定義(web2.0時代における零細店のマッチングビジネスなど) �楽天などポータルサイトの限界 
    だと感じた。

    web2.0をビジネスとして捉えた書が少ない中で貴重である。将来像より2007年1月時点の萌芽ビジネスまでを捉えているが、ビジネスを語るというフレームであれば、将来の部分は他の書に譲っているということでいいと思う。

    ビジネスを志向するヒトには良書。

  • 2007年の本ではあるが、かなり面白かった。

    web2.0をテーマに、
    ウェブの未来を推測している。
    様々なウェブを使ったビジネスなども紹介されているので
    飽きずに読める。

  • 買い直して再び読了。アーキテクチャ、インフラの進歩と、社会情勢の変化が絡み合って発達して来たウェブの様相について、さらに興味がわく。
    ウェブ関連書籍は、少し古いものでも、当時と現在に大きな変化が感じられて面白い。
    当時、先見の明が誰にあったのか。
    また、Facebookへ至るオープンで、パブリックなウェブへの指向が垣間見られる。Facebookは現れるべくして受け入れられたのだと。
    Facebookやってませんが。
    また、しばらくは古いWeb関連書籍を読み続ける予定です。

  •  Web2.0の成功モデルとしてアマゾンが上げられる、ロングテールで有名だ。ロングテールとはヒット商品の影に埋もれた商品群を大量に揃えることで、そこから売り上げの8割以上をあげるというものだ。アマゾンの成功も結局は自社でプラットホームを設けることができる企業でなければならない。プラットホームを自社開発できない企業はグーグルに地代を払い広告を出してもらうしかない。これを著者は地主制度2.0と呼んでいる。

     果たして地主制度2.0を打ち破るような画期的なビジネスモデルは生まれるのか。グーグルは画像検索などと進化を遂げつつあるが、日本の技術力からして次世代の検索エンジンが国産であっても不思議ではない。ただ、官主導の予算を付けてもらい国家目線で企業を育てることについては反対の立場をとる。

     グーグルを超えるほどの企業を育てるには、全てにおいて既成概念をぶち壊さなければいけないのだろ。当然、頭の固い役人には出来ない仕事なのだ。日本のアニメが世界を圧巻したように、社会に埋もれた逸材がとんでもないものを作る可能性に期待をしたい。

  • 経産省の「情報大航海」について知らないということで友達が貸してくれた本。6章以降しか読んでいないが、IT業界は進歩が早いので3年前のこの本を読んでも今の状況をフォローできるわけではないと思うので6章以降で十分かと。一方で、前文と矛盾するかもしれないが、経産省の情報大航海は、現在叫ばれているクラウドコンピューティングやセンサーネットワークのさきがけだったのではないかと思う。ネット上のテキストだけでなく、リアルの世界とのつながり(さまざまなセンサや統計情報)も情報化することであらたな付加価値、サービスを生み出すというのは、まさにいまグーグルなどがやろうとしていることであり、経産省はいいとこついていたのではないか。そうすると、なぜそれが失敗したのかをしっかり検証することが必要なんだろうな。2010/10/15

  • インターネットやウェブというのは私達の生活を完全に変えてしまっただろう。スポーツ業界でもテクノロジーを活用して少しづつ変化を見せている。けれど全てはより良い生活・判定のためである。ウェブはどういう進化や困難を辿っていて成長したのかという一冊である。これからもスポーツ業界をどう変えていくのか、個人的には興味があります。

  • +

    ・代表的な企業への密着取材を切り口に情報関連業界の動向を読み解く形式から始まる書籍。
    実例を通して現状認識と未来洞察の視点を得るには最適ではあり、また『ウェブ進化論』とはやや違う、どちらかというとGoogleモデルやシリコンバレー志向に懐疑的な傾向が見られた。


    ・玉石かかわらず情報が氾濫する現状に対して集合知のデータベース構築競争とアルゴリズム競争にて他者を破竹しプラットフォームを握り、かつ集合知の精度を上げ、アドワーズ広告により収入を得るビジネスモデルを築いた企業がGoogle。
    これに対し、ミクロな視点の可能性としてパーソナライズ検索の方向性を提示。
    様々なコミュニティを内包するソーシャルのインフラ化をはかることで、個人の動向を精神的志向、心理まで含めた徹底的に実証分析にて推察することで広告に役立てるという方法。人間関係ダイヤグラムとして、これらの施策が実現化されることでより便利な時代が来るとは思えるが、と同時にパーソナルデータを管理され過去の傾向分析ならず、他者との関連性からも動向を常時推し量られるのは、突き詰めると欲求の先天的な提示による購買意識の誘導という、パラダイム転回に陥るのではないか、と少し嫌疑的になってしまった。



    ・カリスマブロガーによる「広告」と「表現」の差異はどこに線引きがなされるべきであろうか。
    個人の価値観からくる「思い入れ」の延長線上に他者への「紹介」がなされるのが、本来の姿であるが、企業の執拗な介入によりモラルが低下し「広告塔」になりさがっているケースが総じて多いように感じていたが、その点を本書ではうまく説明し、その解決施策の提示がよい形にてなされていて共感できる内容であった。


    -

    また、違法コピーや共有ソフトが巷にあふれる中、コンテンツ制作会社のすべき動向が、あるひとつのビジネスモデルにて紹介されていたが、そのモデルを全体に適用してよいものなのか。他のケースも紹介し、同じロジックのもと説いて欲しかった。


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    集合知による世論≠真実
    サイバーカスケード
    生きることの意味と喜びの源泉としての他者との関係のユートピアの構想の外部に、
    あるいはそれらと相反する関係の構想として生きることの相互制約と困難の源泉でもある他者との関係のルールの構想という課題の課題の全域性が存在する、
    ・RMT・エスクローサービス・FAQ・OEM・ハブモデル・ナレッジ形成プロセス・P2P・マッシュアップ・垂直統合モデル・B2B・クリックアンドモルタルモデル・ゲマインシャフト・ゲゼルシャフト

  • シリコンバレーではなえく日本発の脱グーグルモデルがいくつか紹介されている。先端の動向がうかがえて興味深い。特に個人の枠を超えたコミュニティをビジネスチャンスとして捉えていることが大きなヒントとなる気がした。

  • WEB2.0時代の次のビジネスモデルはなんなのか。ITに強いフリージャーナリストの佐々木氏の仮説と検証。読んでてひらめいたことがあったので、まさに僕にとってはタイムリーな本でした。

  • ウェブ進化論で、梅田さんが「グーグルってすげえんだぜ」と言っていたのがつい最近。

    グーグルの次のモデルって。

    すごいなぁ。

    最近WEB2.0関連の本を読み漁っているんだけれども、どうしても消費者主体のマーケティングに向かない企業はどうしたらいいんだろうな…。

    と、少しセンチメンタルになってしまうのでした。

    ネット世界からのリアルへの逆流。
    そして、行動ターゲティングは検索ワードのみから、そのコンテキストまで分析が必要とか。

    いやはや、どうしたもんかな。

著者プロフィール

ジャーナリスト

「2022年 『楽しい!2拠点生活』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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