名画で読み解く イギリス王家12の物語 (光文社新書)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 70
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  • Amazon.co.jp ・本 (203ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334043131

感想・レビュー・書評

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  • イギリス王家12の物語。
    イギリス王家と聞いて思い浮かぶのは、エリザベス1世とメアリ・スチュワート、アン・ブーリン、ヴィクトリア女王でしょうか。見事に女性ばかり、悲劇と繁栄の女性たちですね。

    12の物語も、国家としての栄光の下の光と影を色濃く描き出しているものばかりに思います。それを繰り返しながら、現在でも王室が続いているのが素晴らしいというか、恐ろしいというか、歴史の面妖さなんでしょうか。
    紹介されている絵画は、テューダー朝から始まりスチュワート朝、ハノーヴァー朝、そして現在のウィンザー朝へと続く12枚。それぞれ王朝の血脈が絶え、他の血脈に変わるというわけでなく、かすかに繋いでいるというのが他の3作で紹介された王朝との大きな違いで魅力ですかね。ブルボンともハプスブルクともロマノフとも違う形で命脈を保っているイギリス王家。タイトルが〜朝でないのは、そういうことかと読み終えて納得です。

    「私はイギリスと結婚した」というのはエリザベス1世の言葉。王朝の名前が変われど、王家と国家が離れずにいるのは、この言葉が発せられた時から王家と国家の婚姻関係が続いているからかもしれない。と感情に任せた感想を抱いてしまいました。

  • 絵画からその国の歴史を紐解くお馴染みのシリーズ。

    イギリス旅行に行く予定のため、歴史本を読んだ後にこちらに手をつけたのですが正解でした。
    こちらは単体でももちろん楽しめますが、その前に大まかな英国の歴史を動画なり本なりで掴んでおくと、より楽しめると思います。

    英国国教会は成り立ちからして変わってますし、パクスブリタニアを築いた反面でけっこうエグいことやってるイギリスの面白みを感じられます。

  • 評価3.5
    絵画から歴史を説明するシリーズのイギリス版。
    絵は時代背景を理解するともっと面白い。

  • 再読。絵よりもイギリス王家の物語がとても面白い。王家といってもヒトだと実感させられるし、高潔ともいえない。政治に関与されるとはた迷惑な時もあるような。存続のスキームは、やはり「君臨すれども統治せず」

  • エリザベス1世前後の激動が興味深いイギリス史。
    多くの王女の斬首、魔女狩り…女性史とも言える。
    …そしてやっぱり、ロンドン塔のホラー。

  • 絵画と王家をキーとして俯瞰するUK史。王家はドイツ系だとは知っていたけどこれほどとは知らなかった。繰り返される親子の確執と女性スキャンダルは現代に繋がる。

  • 好きなシリーズ。
    物語が連続しているので、これまで読んだものより難しいけど奥深い。

    イギリス王室の血筋が、こんなにヨーロッパ中混ざってるとは知らなかった。

  • 288-N
    閲覧新書

  • 学生時代の世界史の古い記憶を呼び起こしながら読んだ。途中途中の名画や家系図にサポートされながら、読了。イギリス王家、昔も今もやっぱり面白い‼︎

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著者プロフィール

早稲田大学、明治大学、洗足学園大学で非常勤講師。専攻は19世紀ドイツ文学、オペラ、バロック美術。日本ペンクラブ会員。著書に『情熱の女流「昆虫画家」——メーリアン』(講談社)、『恋に死す』(清流出版社)、『かくも罪深きオペラ』『紙幣は語る』(洋泉社)、『オペラで楽しむ名作文学』(さえら書房)など。訳書に『巨匠のデッサンシリーズ——ゴヤ』(岩崎美術社)、『訴えてやる!——ドイツ隣人間訴訟戦争』(未来社)など。

「2003年 『オペラの18世紀』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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