- Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334043469
感想・レビュー・書評
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AIの進化により市場の生産能力が大きく向上して、供給能力が上がったとしても、仕事のない人たちからは需要が生まれなくなる、という理屈を知れたのが良かった。右翼や左翼などイデオロギーの違いをかなりのページを使って書かれてるが、AI/BIから遠く離れたことのような話と感じてしまって疲れてしまった。5章は読まずに済ませばよかった。
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基本的な説明はすごくよくて、それでマクロ経済的に国債で国民に配っちゃえばいいじゃんって話は結構筋がいいのでは?なんとなく、モノポリーで一周回るごとにGOでお金をもらうってイメージができた。クルーグマン好きとしては、まあお金ってのはフィクションだからうまくいきゃあいいんじゃないという立場なので、全然違和感ないです。まあでも、やってみないとわからんよな。結局為替との関係がどうなるのか?みたいなところな気がする。EUでの共同通貨の失敗を見ても、なんか、通貨の未来を考えるってのが国としていちばん重要なんだろうなと感じますね。BI、たぶんそれのおまけかも。通貨よりもリンクと構造のほうに価値が移った時代において、weak linkのnodeがspecial nodeまでの距離が離れすぎないようにするのはどうするのだ?ということな気がしてきた。node全体の距離を一定内に保つ。 それで、本は、結構右翼左翼とは?みたいな終盤戦も面白かったですよ。熱い。
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説明はわかりやすいんですが結論が受け入れられないんですよねσ^_^;
なんでかなあと読み進めてたんですが終章に近づく毎に結果の平等志向なんやなあと気づきました。
障がい者もアンラッキー
ギャンブル依存性もアンラッキー
怠け者もアンラッキー
努力している人間に勤労意欲や能力が発揮できたラッキーで考えろと言われてもσ^_^;
それなら努力しないことを選択してアンラッキーやって言いますよね。普通。
他罰的なアンラッキーで片付けられるとBIを支える産業の根本が成り立たないと思うんですよね。
生活できる最低限のBIを支給してシェアハウスで暮らしたり物価の低いところへ移住を促すのは治安を考えても両面あるなと。
個人としての犯罪率は下がるのでしょうがゲットーができたり貧民街ができると治安は果たして良くなるのか。疑問ではあります。
ただ市中銀行をなくして中央銀行一本化することでBIの原資を確保するという意見にとても賛同しました。
マイナンバーを活用したら今の市中銀行を使わずとも金融機関業は一本化できます。
また信用創造という意味で貸出準備率を超える価値を生み出す能力は政府に返上するか吸い上げるシステムが必要やと思います。
まあ今の銀行は投信売ったり証券会社さんと変わらないですから。
まあどちらにしても原資の問題かなと思いました。
AIに税金かけるって言った途端に企業はAI入ってないとか言いだすんやろなσ^_^; -
より余暇の時代を生きる事になっていくのか、10年先の近未来を考えることができた一冊
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途中まで読んだ
ちょくちょく聞くベーシックインカム(BI)の実現のメリットと実現方法についてまとめられている本。
所得税、相続税、他の社会保障の削減、シニョレッジ等で実現できるらしいけど、実際先進国で実現しきってない理由を知りたい -
p85 ヘリコプターマネーとは、減税した分財政支出を
減らさなければならないのなら、そのような状況にもかかわらず政府が今まで通りに財政支出していれば、政府の借金は増大することになる。その際国債を中央銀行が買い入れるののであれば、結局のところ中央銀行が国民にお金をばらまいているのと同じである。
p119銀行など金融機関や富裕層など一握りの経済主体にお金を集中させるとバブルが引き起こされやすくなる。お金を多くの人々に偏在させるとバブルが引き起こされにくくなる。
p187遠くない未来純粋機械化経済への移行が果たされ資本家による搾取はなくなる。(つまり労働者を雇わなくなる)これは労働者の勝利ではない。このためBI(ベーシックインカム)が導入されなければならない。
p220リバタリアリズム(ジョン・ロック)⇒経済自由
リフレ(ジョン・ロー)⇒貨幣の増大
リベラリズム(ジョン・ロール)⇒経済平等
NHKの白熱教室でおなじみのマイケル・サンデルはリベラリズムのタイプである。
p280アーレントがいう意味で人間が人間で在り続けるには古代ギリシャの市民のように奴隷を持たなければならない。AIとBI(ベーシック・インカム)により、革命はアーレントが望むような世界をもたらすだろう。 -
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タイトルに「AI時代」とありますが、AIとは関係なく、ベーシックインカムの本として読めます。
現時点におけるベーシックインカムの意義や考え方やその可能性について述べた本であり、今押さえておくべきベーシックインカムの全体像をつかむにはよい本だと思います。
その一方で、ベーシックインカムの考え方が生まれた経緯や、これまでに行われた社会実験の説明はほとんどないので、それらを知りたい場合には、別の本をあたる必要があります。
なお、この本では、日銀や銀行の役割についても詳しく説明がなされていて、それらもなかなか勉強になり、自分にとっては、学びの多い本でした。
ただ、終盤の政治思想についての説明は、若干クドイ印象(その結果、わかりにくい印象)を受けました。
ここがすっきりしていたら、★★★★★としたと思います。