- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334044947
感想・レビュー・書評
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『こころ』とか『舞姫』とか『斜陽』は私は恋愛がテーマではないと思っているけど、その視点で見るとまた違った面白さがあってよかった。『潮騒』が違和感満載すぎることには共感。初江が大胆すぎる。処女性を重視する三島と川端の視線がキモい。『暗夜行路』とかも分析してみてほしかった。『ノルウェイの森』の緑がモテテクを駆使しているとあったけれど、数をいくら駆使したって落とせないものは落とせないのでは、と思ってしまう。
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2021/09/25
早稲田大学の恋愛学といういっとき話題になった講座を担当している教授が書いた本格的な恋愛学検証本。恋について多くの人を長い時代にわたって読まれている文豪たちの作品を、現代の恋愛学という観点から徹底的に検証していく内容となっている。
当然、こころや友情、蒲団などなどその時代の様子を反映している恋模様でもあるから、現代から見たら確かに不自然に思うような描写もたくさんあるというのはとてもよく分かる。そしてそれを現代のデータや考えと照らし合わせて、主人公や登場人物の行動の是非や、理由などに真面目に迫っていくところが本当に面白いなと思いました。
また、文豪の小説を検証するにあたって著者の作品紹介もあり、これも面白くあらすじを追うことができます。恋愛の心理学から見ても当然そうなるわなってところや、何でそうなるのか分からないってところがあって、とても面白いと思いました。 -
恋愛学の視点から、古典文学を読み解いたが、1冊の本になってしまうくらい「人生のヒント」が古典には隠されていると改めて認識。全ての描写に無駄はなく、1つ1つに意味がある。なぜ今日まで名著として評価されているのか考えながら古典の読解に努めたい。
それとずっと前に読んだ田中さんの『読みたいことを、書けばいい。』の一節に、恋愛・人間関係の考察は大昔に先人たちによって語り尽くされていて、結論なんてとっくに出ている、と書かれていたのを思い出した。恋愛・人間関係だけに限らず、現代人が必死に自分で考えた出した結論は既に、誰かによって導き出されているということを考えると、やはり古典は読んだ方がいい。 -
難しい名作が身近に感じられた。
恋愛学からのアプローチが面白く
読書初心者の私でも
楽しくするすると読めた。
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摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB50212655 -
東2法経図・6F開架:B1/10/1087/K