「ボヘミアン・ラプソディ」の謎を解く “カミングアウト・ソング"説の真相 (光文社新書 1152)
- 光文社 (2021年8月17日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334045371
感想・レビュー・書評
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例の映画にまつわるくさぐさ。
ボラプはゲイカミングアウトソングという説があるが、その説っていつどこで誰が。
謎解きとかではなく、あえていえば文化の受容史を検証する本。
と、あえて言ってみたが、まあ作者のエッセイだかブログだかな内容。
決して不誠実な本ではないが、いかんせんnoteの記事レベルだ。
まえがき ――天邪鬼から始まる、フレディをめぐる冒険――
第1章 異形の曲
第2章 コンプレックス・ソング
第3章 「プライベート」な曲
第4章 黒幕についての暫定的な結論
第5章 「仮説」はなぜ生まれ、広まったのか
第6章 「伝説」の向こう側
――映画版『ボヘミアン・ラプソディ』を解く――
あとがき ――一杯のワインと一本の電話―― -
2022年11月1日読了。映画「ボヘミアン・ラプソディー」公開後、著者がセミナーなどで発表した、この難解な楽曲についてかねてよりささやかれていた「謎」の真偽に関する研究。そもそもその「謎」について自分は深く考えたこともなかったので、大変興味深く読んだが、本書の内容が著者の映画の感想から雑誌や批評家の反応、映画公開時のLGBTムーブメントから楽曲発表当時の議論や分析記事からブライアン・ロジャーらのコメント、果ては著者が懇意にしている学者との談話まで雑多で、話題も重複したりととりとめがなく、「謎が解き明かされた!」という高揚が今いち足りなく感じる。まあ映画は面白かったし、フレディとクイーンの面々が非常に知的な教養人ということはよくわかったが。
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クィーンとともに思春期を過ごしたのでタイトルに惹かれて購入してしまったけれども、内容がない本でした。穴埋めのコラムとかもやっつけ仕事としか思えなくて、なんかできの悪い文献研究の卒論を読まされたような気分でした。光文社の新書はこのようなものが多いという印象があって、今後は購入して読むのは慎重になろうと思います。
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♪ Mama,just killed a man
Put a gun against his head
Pulled my trigger,now he's dead
「過去1000年でイギリス人が選んだ最も重要な曲」の1位を獲得したという“ボラプ”ことクイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」
この曲には
〈フレディがゲイであることを告白した「カミングアウト・ソング」である〉という仮説があり、インターネット上で広がっている
その仮説は、どこから、どのように広まったのか
どのように生まれ、なにを意味するのか
そしてそこに「悪意」があったのか
洋楽ファンの映画研究者が文献、映像など膨大な資料に丹念にあたり、謎解きに挑む
《「ボヘミアン・ラプソディ」の歌詞を探ることは、歌の不可思議な部分に接近するだけでなく、自らの隠された願望を思いがけなく映し出す作業でもあったのである。》p.189
70年代からのクイーンファンも、映画「ボヘミアン・ラプソディ」からの新しいファンも、目を通しておきたい“ボラプ”研究の一冊 -
"それを言っちゃーおしまいよ"になるのだが、結局のところ、本書を読んでもボヘミアン・ラプソディはカミングアウト曲なのかそうでないのかの答えは出ないし、そもそも何の曲であるかを知る必要もないなっというのが自分の着地だった。
この本を読んで知り得たプラスな情報は、メンバー全員がフレディを守ったという事。暗くて、不思議で、癖になる。そんなボヘミアン・ラプソディを届けたメンバー全員がその歌詞の真相を語らない。めちゃくちゃロック。かっこいいなー。
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やはりと思っていたが歌詞を分析するだけで目新しい事には挑んでいない。終盤にあるキャピキャピとした内輪のやりとりの箇所は頁をぶち抜いて壁に投げつけてやろうかと思った。好き好き大好き超愛してると書けば何かが伝わると思っているのだろうか、それは大きな間違いである。
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文字通り、『ボヘミアン・ラプソディ』をキーワードに考えるQUEENとフレディ・マーキュリーについて。
当然、ボヘラプだけではなくそれ以前と以後のついても言及しており、QUEENについて色々と知ることができた。