死は存在しない ― 最先端量子科学が示す新たな仮説 (光文社新書)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (360ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334046309

感想・レビュー・書評

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  • 某本屋が大プッシュしてたので、ついつい購入。

    「死は存在しない」って言い切られちゃうと、「どういうこと?」って気になっちゃいますよね。

    人は「現実世界」の死後も、宇宙のすべての情報を記憶する「ゼロ・ポイント・フィールド」内の深層世界に残る、のだそうだ。

    どんな悪人も死後そこにたどり着き、そこでは皆、「私」を忘れ、「すべて」を知る。

    私を肉体や自我意識と信じる限り死は存在する。
    しかし、「私とは、この壮大で深遠な宇宙の背後にある、「宇宙意識(=ゼロ・ポイント・フィールド)」そのものにほかならない」と気付いたならば死は存在しない、ということになる。

    それでは、生とはなにか?
    それは、宇宙意識の一瞬の夢。
    そして生きることは、その宇宙意識の成長にとって大切な意味がある…

    なんとなくわかった笑

    死を恐れず、今を精一杯生きよう、ということ。

  • 科学者の目を持つ筆者が、生命の根源について語ります。
    科学と宗教の間に橋を架けると、新しい世界が開くかもしれない、と。
    興味深い内容です。

    現代の科学は、世界の本質は 物質 であるという「唯物論」の立場。
    生命、生物、意識、心、精神などはすべて
    物質の化学的な相互作用の結果生まれたものであると考えます。

    でも、最先端量子科学では別の見方をするそうです。
    世界の本質は 物質 ではなく 波動 であり エネルギー である、と。
    次のような仮説がたてられます。
    「物質そのものが、原初的な次元で意識を持っているのではないか」
    地球も意思を持った生命体かもしれない。

    面白いです。
    万物に霊魂が宿るというアニミズム的発想に似ていて
    こういう考え方、日本人にはあまり抵抗がないかも。

    話は138億年前の 宇宙誕生に遡ります。
    大爆発(ビッグバン)によって宇宙が誕生することになるその前
    そこに存在していた「量子真空」。 (この辺りで迷子になる!)
    ここに「ゼロ・ポイント・フィールド」と呼ばれる場があり、
    この場に宇宙すべての出来事の情報が記録されているといいます。
    仮説ですが、これですべての説明がつくと筆者は語ります。
    直観、以心伝心、予感、予知 といった不思議なできごとも、すべて。

    神や仏や天とは、ゼロ・ポイント・フィールドのことで
    祈祷や祈願、ヨガや座禅、瞑想と呼ばれるものすべてが
    ゼロ・ポイント・フィールドに繋がるための心の技法。
    良い運気を引き寄せるためにはポジティブな想念をもつこと。
    無意識がゼロ・ポイント・フィールドから情報を引き寄せる時、
    類似の情報を引き寄せるからなのだそうです。

    肉体は無くなっても、自我を超越した意識はそこで存在し続け
    存在するだけでなく成長し、進化する。
    ここが「死は存在しない」の根拠なのですね。

    最後に、現在の人類の姿はいまだ「幼年期」に過ぎないとあります。
    次の時代の幕を開けるために「科学」と「宗教」の融合が必要。
    科学的知性 と 宗教的叡智 が結びつくと、新たな文明が生まれ
    そうなれば、争い、貧困、紛争やテロも無くなるのかもしれません。

    本著では 最先端量子科学的視点から…とすべてが語られていますが
    実証はどうやってするのでしょう。
    結局、信じるかどうかの問題のような気がします。
    私は信じたい、です。

    追記:新しい世界といえば、W杯で新たな扉が開いた!☆!
       ブラボ~!! ♡♪☆彡

    • しずくさん
      コメントをあれこれごめんなさいね。
      ちょうどタイトルに惹かれて気になる本だったので、つい書いてしまいました。

      >神や仏や天とは、ゼロ...
      コメントをあれこれごめんなさいね。
      ちょうどタイトルに惹かれて気になる本だったので、つい書いてしまいました。

      >神や仏や天とは、ゼロ・ポイント・フィールドのことで
      祈祷や祈願、ヨガや座禅、瞑想と呼ばれるものすべてが
      ゼロ・ポイント・フィールドに繋がるための心の技法。
      良い運気を引き寄せるためにはポジティブな想念をもつこと。
      無意識がゼロ・ポイント・フィールドから情報を引き寄せる時、
      類似の情報を引き寄せるからなのだそうです。

      ますます興味が湧いてきました。ネガティブ発想をしがちな私にはMUST本かもしれないなぁ~。

      2022/12/17
    • yyさん
      しずくさん

      コメントあれこれ 大歓迎です☆彡

      科学者が宗教や ”不思議なできごと” を解明しようとしている、
      そういうところが...
      しずくさん

      コメントあれこれ 大歓迎です☆彡

      科学者が宗教や ”不思議なできごと” を解明しようとしている、
      そういうところが面白かったです。
      ”良い運気” のくだりは、なるほど~ と、単純な私は妙に納得。
      シンプルに、楽しいことを考えていると幸せな気分になりますよね。

      2022/12/17
  • ほとんど理解できませんでした。

  • この世界にいる人達、誰にも見えなくて
    でも、みんなが似たようなことを感じていて
    息を吸ったり吐いたり
    生きると死ぬの間で
    力強くなったり、頼りなくなったりしながら
    私も光も
    さまよっている

    思ったより(私も光も)孤独じゃなくて
    でも孤独だと(私は)思っていたくて
    いろいろな言葉で表現してみたり
    さまざまな角度から眺めてみたり

    生きている側から
    死んでいる側を
    覗きこもうとするとドキドキする
    向こう側から
    こちら側を
    覗きこんだら そしたら…

    (とりあえず、もっともっとこの世界のことを学んでみたいと思ったので、
    宇宙に関する本や量子論の初心者向けの本も、少しずつ読み始めることにしました。)

  • 本書の主旨は、ゼロ・ポイント・フィールド仮説にて、「科学」と「宗教」の間にある深い谷間に「新しい橋」を架けることです。

    「意識」を科学が「説明ができない」ことを理論的に発展させることによって、新たな宗教である「科学」と、これまでの古い「宗教」とを「ゼロ・ポイント・フィールド」にて説明しようとする
    田坂広志氏の「大統一場」理論なのです。発想はおもしろいし、そうであったら、閉ざされた死を、明るい場に出そうとする。たのしいと感じました。

    ・「死」をめぐる3つの視点
     ①宗教的な視点 死後の世界、チベット死者の書、エジプト死者の書、キリスト教天国、仏教極楽浄土、イスラム教ジャンア ⇒ 科学的には立証できていない
     ②科学的な視点 死後の世界はない、脳も意識も停止し、すべてが無に帰する ⇒ 体験について科学的に究明、説明がなされていない
     ③医学的な視点 生き返ったものの死後の世界の体験、臨死体験、幽体離脱 ⇒ なぜ、そうした不思議な体験が起こるのかが、科学的に説明されていない。
    ようは、死後の世界については、半信半疑ではないだろうか

    ・「科学」というものが、現代における「最大の宗教」となっている ⇒ でも 現代科学ですら、「意識」の本質を明確に説明できていない ⇒ それは、現代科学は、「唯物論的科学」だから

    ・「唯物論的科学」には、3つの限界がある。
     ①要素還元主義の限界 要素を小さく分解し、それぞれの要素を分析し、総合すればその対象の性質をすべて解明できる ⇒ 複雑系は、対象の性質の理解を阻んでいる
     ②物質証明の限界 量子論のレベルでは、物質はそもそも、粒子と波動の二重性をもつ 物質という存在が消えていく
     ③説明不能の限界 現代科学にはなぜ、そうしたことが起こるのかを説明できない5つの問題がある
       自然定数の奇跡的整合性、量子の絡み合いと非局在性、ダーウィニズムの限界、生物の競う能力の謎、神経の伝達速度と反射運動の謎
     ⇒現代科学は、物質から意識というものがどのようにして生まれてくるのかを説明できていない

    ・不思議な現象とは 視線感応、以心伝心、予感、予知、占い的中、既視感(デジャヴ)、シンクロニシティ ⇒ 現代科学では、「説明ができないものは、存在していないもの」

    ■ゼロ・ポイント・フィールド仮説とは この宇宙に普遍的に存在する「量子真空」の中に、「ゼロ・ポイント・フィールド」と呼ばれる場があり、その場に、この宇宙のすべての出来事のすべての情報が「記録」されているというもの

    ・量子真空とは、ビッグバンを起こせるほどの無限のエネルギーがひそんでいる空間である
    ・ゼロ・ポイント・フィールドには、波動の形で、宇宙全体の情報が記録されている ⇒部分の中に全体が宿る、一即多、多即一、「一粒の砂の中に世界を見る」

    ・意識には5つの階層がある
     ①表面意識 自我
     ②静寂意識 祈り、瞑想、もう一人の自分
     ③無意識 引き寄せの法則、直感、心の浄化
     ④超個的無意識 以心伝心、超我
     ⑤超時空的無意識 直観、シンクロニシティ、予感、予知、占い的中、真我

    ・ゼロ・ポイント・フィールドに繫がれば、アイデアが「降りてくる」「天啓のごとく与えられた」状態となる

    ・「神」「仏」「天」とは、ゼロ・ポイントフィールドに他ならない

    ⇒ ゼロ・ポイント・フィールド仮説こそが、「科学」と「宗教」の間に架けるべき新たな橋である。
    ⇒ 地球の前史がおわる アーサー・C・クラーク 「地球幼年期の終わり」

    目次

    序話 この本を手に取られた、あなたへ
    第1話 あなたは、「死後の世界」を信じるか
    第2話 現代の科学は「三つの限界」に直面している
    第3話 誰もが日常的に体験している「不思議な出来事」
    第4話 筆者の人生で与えられた「不思議な体験」
    第5話 なぜ、人生で「不思議は出来事」が起きるのか
    第6話 なぜ、我々の意識は「フィールド」と繫がるのか
    第7話 フィールド仮説が説明する「意識の不思議な現象」
    第8話 フィールド仮説によれば「死後」に何が起こるのか
    第9話 フィールド内で我々の「自我(エゴ)」は消えていく
    第10話 フィールドに移行した「我々の意識」は、どうなるのか
    第11話 死後、「我々の意識」は、どこまでも拡大していく
    第12話 あなたが「夢」から覚めるとき
    終話 21世紀、「科学」と「宗教」は一つになる
    謝辞
    さらに学びを深めたい読者のために

    ISBN:9784334046309
    出版社:光文社
    判型:新書
    ページ数:360ページ
    定価:920円(本体)
    発売日:2022年11月30日4刷

  • ゼロポイントフィールド仮説面白い。
    この世にある全ての事象は、量子真空の問い。
    人も1つの情報収集。

  • 幽霊とか占いとか縁起が良い悪いといったスピリチュアルなことは自分とは無縁だと思ってましたが、この本を読んでからは少し信じてみてもいいのかな?と思わせてくれました。
    この本の内容を完全に納得したわけでもないですが、一見相反する科学と宗教が実はある考え方では一つに結びつくというのが斬新で興味を惹かれました。

  • 「ゼロ.ポイント.フィールド仮説」は「科学的仮説」
    宇宙に存在する「量子真空」の中にの出来事のすべての情報が「記録」されているという仮説。
    「過去」「現在」だけでなく「未来」の情報も存在するという。
    さて、この仮説を信じるかどうか。

  • 宗教的な死後の世界や意識に関する内容を、科学的な言葉を使って仮説として説明した本。内容的に目新しさはないが、最新の科学理論や映画などを根拠に分かりやすく説明されているのが面白いし勉強になる。

    現状の科学の方向性に対する提言として、科学者である著者の危機感を感じた。地球が住めなくなるという悲観的な未来に対する「火星への移住」のため、ではなく、我々の内側「人」そのものの解明のために科学の力を活用すべしとする意見には大いに賛同する。

  • 量子力学の、難しいというか、人間の直感からは理解できないお話を、ずいぶんわかりやすく書こうとしてくれることには感心した。

    で、ぜロ・ポイント・フィールド仮設なるものがあって、世の中の不思議な現象が説明できるんでないかというあたり(本書の前半あたり)までは、まぁ、そうかもしれない・・・と思いながら読むことはできた。

    しかし、本書の主題である、「死後」のお話は、さっぱりついていけなかった。そもそも、人間の意識のお話ばかりだったので。宇宙意識というからには人間以外の生物の生存本能もあるだろうし、そういうものとどうやって折り合いつけるんだというところから入ってほしかった。

    2023/4/14

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著者プロフィール

シンクタンク・ソフィアバンク代表

「2023年 『能力を磨く』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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