三十年後の俺 (光文社文庫 ふ 33-1)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334101589

作品紹介・あらすじ

高校生の原川光がタイムマシンでやって来た“三十年後の俺”と語り合う「三十年後の俺」(表題作)、イロモノ候補かと思われたサタン橋爪率いる「悪魔党」が見る間に「悪魔運動」で世界を席巻する「比例区は『悪魔』と書くのだ、人間ども」など。『逆転美人』で作家としての地位を揺るぎないものに確立した、元お笑い芸人の著者が繰り出す、あの手この手の短編&ショートショート全12編。解説は書店員芸人のカモシダせぶん氏。

感想・レビュー・書評

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  • 私が読む藤崎翔氏作品の4冊目。

    図書館に早くから予約しておいたので、早目に借りられた。ありがたい。

    …と思ったのだが、借りてきて表紙の左下隅に小さく『比例区は「悪魔」と書くのだ、人間ども』の改題だと書いてあった。
    すぐに、図書館の「今度読みたい本一覧」(予約枠ではない。190冊以上入れてある場所)に入れてあった同作品を登録削除した。

    『逆転泥棒』の時と同じだ。
    だから上記の自分の文章もコピペして使った。
    どちらの書籍も単行本の方をまだ予約したり読んだりしていない内だったから良かったようなものの、この「改題」というのはちょっと厄介で、あまり好きになれない。

    垣谷美雨さんの作品でも文庫化においての改題が有る。
    両者とも新刊通知登録をしてある作家さんであるので、かえってこういう目に遭ってしまう。
    これ、単行本と改題した文庫本の両方とも購入していたとしたらショックだ。
    図書館で借りていて良かった。
    以後気をつけようと思う。
    何しろ、図書館の「予約枠」が貴重すぎて、結構頭を使って「読みたい本」から「予約枠」へ移すタイミングを計っていたり、ブクログの新刊通知を頼りに早目に予約申請したりと、何かと大変なのだ。

    で、やっと本書の感想。
    題材がバラエティーに富んでいて、非現実的な割にわかりやすくて、風刺が効いていて面白かった。
    幽霊の話は切なかった。
    やはり切なくて、でも私が一番好きなのは、本書(改題後の方の)表題作。

  • さらっと読める小ネタ集な感じ。とは言っても一個一個のネタが凝ってるし、手を変え品を変えなので飽きが来ない。隙間時間で一話読めてしまうのもお手軽。その中でも短編は読ませる話が多く、単行本時のタイトルだった「比例区は「悪魔」と書くのだ、人間ども」は風刺も強め、文庫版タイトルの「三十年後の俺」は良いアイディアで良い話。藤崎翔、こういうネタまだまだ持ってそう。

  • 逆転美人から始まって著者の作品を少し読んでいて、さすが元芸人さん、観点は面白いなあと思うんだけど、もうマンガ読んでる気分になってきてしまって。。ラノベってこと、、?
    うーん、うーん。。

  • 6作+ショートショートからなる短編小説

    所々にクスッとしたり世界観が独特で、どんな人が書いているのだろうと思ったら、お笑いタレントの人が書いた作品ということを後書きで知りました。

    個人的には伝説のピッチャーの話がウケました。
    ヤクザから野球の八百長を命令されて、すべて反対の結果になる。本人が一生懸命なので思わず、笑ってしまいました。

    30年後の俺のオチは良く練られてるなと思うけど、良く考えてみると、悲しいオチ。

    また、読んでみたい作家さんの一冊でした。

  • 表題作が非常に良かった。気持ちが少し暖かくなる。
    悪魔の話も結構好き。

  • 楽しいショートショート

    表題作が良かったな。スラップスティックもあるけど、オチにいろんな工夫を加えてる作者さんの努力というか頭ひねってる様子が浮かぶような物語だったね。

  • お笑い芸人出身の作者とのことで、なるほどと思う。短編の中に漫才のボケツッコミの応酬のような息もつかせぬ畳みかけが繰り広げられる。どれも小気味良い展開だが、特に表題作には感動と爽やかな読後感があった。

  • ショートショート苦手かも…と思ったんたけど、読んでくうちにだんだんハマっていきました。
    最後のお話とシンデレラアップデートが特にすき

  • 世にも…のような世界観のお話が多く、
    面白かった。
    悪魔政党の話や、表題作が印象的。

  • 星新一や藤子F先生チックでありながら、著者らしいユーモアが光るショートショート集。神の世知辛い世界を描く「金の斧 銀の斧」、価値観が反転した「貴様」、もしもシンデレラが結婚を望んでいたわけではなかったら…を描いた「シンデレラ・アップデート」、炎上ひとつで謹慎を命じられる昨今の芸能界への痛切な皮肉を含んだ「未来の芸能界」が面白かった。

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著者プロフィール

藤崎 翔(ふじさき・しょう)
1985年、茨城県生まれ。茨城県立竜ヶ崎第一高等学校卒業。高校卒業後、お笑いコンビ「セーフティ番頭」を結成。ネタ作りを担当。2010年にコンビを解消し、小説を執筆。、2014年、初めて書いた長編ミステリー「神様のもう一つの顔」(のちに「神様の裏の顔」に改題)で第34回横溝正史ミステリ大賞を受賞し、小説家デビューする。著書に『私情対談』(のちに『殺意の対談』に改題)『こんにちは刑事ちゃん』『おしい刑事』『恋するおしい刑事』『お隣さんが殺し屋さん』がある。


「2018年 『時間を止めてみたんだが』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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