- Amazon.co.jp ・本 (321ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334747749
感想・レビュー・書評
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22.10.10
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なんというか、カテゴライズに困る・・・。月の扉テイストもありつつ、救いがない第二章。月の扉にでてきたのは本物のカリスマってことで。
好きか嫌いかで答えるなら、嫌いではないけれど、好きではない。けど、扉は閉ざされたままよりは嫌いではない、という感じか。
人間はね、当然のように善意を持っているけど、それと同じくらい自然に悪意だって持ってるんだよ、ってさらりと言われたような感じになる。 -
死んだ父がガーディアン。
自分に危険が及ぶと護ってくれる。
バリアーみたいなもの。
車に引かれそうになったり、物がぶつかってこようとしたりの
怪我に対しての発動のみだったけど・・・
病気はどうなんだろう?
後半の章は娘にガーディアンが移った。
娘の父親(夫)がガーディアンの反応が激しい事を懸念していたので
懸念が払拭されるところまで突き詰めて終わって欲しかったかな。 -
2010/08/11
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自分の身を危険から守ってくれる、見えない力、ガーディアン。
何かが飛んできても、ぶつかりそうになった直前ではじいてくれる。
守ってくれる。
目には見えない守り神。
発動にはルールがある。
・こちらからは攻撃できない。守るだけ。
・敵意が有るか無いかで、威力が変わる。
つまり、普通のものには、弾く程度。
ただ、悪意・敵意を持った者には容赦無い鉄槌を下す。
ある痴漢は、指を5本全部へし折られた。
まさに容赦がない。
ある日、仕事仲間と一緒に帰っていたとき。
階段でいきなり後ろにいた仲間が、「墜落」した。
ありえない形での墜落。 ガーディアンの発動だった。
彼は自分に対して相当の敵意を持って、襲ってきたのだろう。
ただ、自分にはその心当たりがない。
何故ガーディアンが発動したのか。
何故、そこまでの敵意を自分に持っていたのか。
周りの反応も様々。
恐怖に怯える人、冷静に分析する人、友達でいてくれる人。
様々な感情を持った彼らと共に、謎を探るミステリ。
この中編と、その娘。
娘にもガーディアンが憑いた。
ある日、娘の立ち寄った郵便局に強盗が襲ってきた。
拳銃を持っている。
こちらからは攻撃できないが・・・
こちらから出向けば、向こうが攻撃してくる。
ガーディアンが始末してくれる。
意図しなくとも、興奮状態の強盗達。
発泡はする。
その瞬間彼らは、死ぬ。
それを知っている彼女の行動は?
その物語の中編、2つを入れた単行本です。
メチャクチャ面白かったです。 -
普通の生活の中にとんでもない設定をほうりこみ石持作品らしい論理展開を繰り広げる。
明らかな殺意よりも心の動きが恐いと思った。 -
設定が斬新でかなり面白く読めました。
この作者の作品はかなり昔「月の扉」を読んで嵌った覚えがあり、
だけど最後が自分的に納得出来なかった記憶があります。
その終わり方がどうしても思い出せない^^
今回も二章あるうちの二章目が、少し考えてしまいました。
親と子の二人の主人公に分けるより、一人の物語として読みたかったかも。
でも作者が後書きで書いていた通り、ガーディアンという存在を別の捉え方で表現したかったというなら、登場人物を替えないといけなかったのかなと、納得しました。
もう少し読みたかったなという余韻があるぐらいが丁度いいのかもしれません。 -
設定が面白いです。
前半と後半で主人公が違うのですが、(後半は娘が主人公)
前半の物語の方が好きです。そこで止めておいて欲しかったかも。 -
身を護ってくれる「ガーディアン」が憑いている女性の謎解き。
ミステリに、こういう魔法のような存在は反則では?
と思ったけど、「悪意と危なさに比例して護る」という運用ルール(?)が
厳格のなので、いい味付けになってました。
この「ガーディアン」、親子2世代にわたって発動しますが、
2代目、すごいです。