ラットマン (光文社文庫 み 31-1)

著者 :
  • 光文社
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感想 : 792
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334748074

作品紹介・あらすじ

結成14年のアマチュアロックバンドのギタリスト・姫川亮は、ある日、練習中のスタジオで不可解な事件に遭遇する。次々に浮かび上がるバンドメンバーの隠された素顔。事件の真相が判明したとき、亮が秘めてきた過去の衝撃的記憶が呼び覚まされる。本当の仲間とは、家族とは、愛とは-。

感想・レビュー・書評

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  • 「みんな、ラットマンを見ていたのだ」

    心理学で用いられるラットマンと、今回の事件を重ねた印象深い言葉でした。
    バンドメンバーに起きた事件とそれぞれの過去•思い込みが交差していく中で、生み出されるストーリーです。
    この物語の主題は、思い込みであると思います。同じ事象を見ていても、その前段に何を見たか•感じたかによって捉えが変わり、その人の真実になっていく。各々が捉えた真実が、この物語に哀愁を漂わせています。どこかやるせない、そんなお話でした。
    しかし、読後感としてはエモさが残りました。
    よい読書体験でした。

  • 先が気になって一気読み。たどり着いた真相は、『みんな、ラットマンを見ていたのだ』──みんな、そう読者も。衝撃。

  • 思い込み、誤解による悲劇の繰り返しという悲しい事件だった

    どんでん返しに、完全に騙されてしまい犯人の名前を見た時に「えっ?」「えっ?」と一瞬理解が追いつかずとても驚いた
    面白かったです。

  • 思いやりによる勘違いの連続?
    もや

  • めちゃくちゃおもしろかった。
    読んでる途中にくると思ってなかった電話がきてめっちゃびっくりした。

  • 最終章の怒涛のどんでん返しが激しい作品だった。

    思い込みによる人の心理や行動が自身やまわりに多く影響することが主題だと感じた。

    また、家族という切っても切れない存在も登場人物ごとに描かれており、それぞれの人格や行動に関係性が大きく関わっているストーリーが感慨深かった。

  • やられた!!二転三転する物語に、踊らされっぱなしでした。焦らすのがとても上手。ラストに向かって謎が次々と明らかになる辺りは爽快でした。でも、事件に関わってる人達、あんま好きじゃないなぁ…。同情の余地なし。

  • 3.5
    何回もひっくり返す

  • バンドマン4人組を中心にすすむ話。
    元メンバーの事故?殺人?をきっかけに物語が急展開。
    どんでん返しが2回あった。

    最後の最後まで見入った
    先入観が人の人生の歯車を狂わせていった。
    一番かっこよかったのは父親だった。
    可哀想な姉の描写に泣きそうになった。

    主人公:姫川亮
    友人:谷尾竹内
    殺された彼女:ひかり
    光の妹で現メンバー:桂

  • 先入観は怖いってこと痛感した。
    家庭環境とか人間関係がいろいろ複雑で悲しい。
    本当に正しい事だったんだろうか?
    誤解されたままなのが1番辛いかも。

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著者プロフィール

1975年生まれ。2004年『背の眼』で「ホラーサスペンス大賞特別賞」を受賞し、作家デビュー。同年刊行の『向日葵の咲かない夏』が100万部超えのベストセラーとなる。07年『シャドウ』で「本格ミステリー大賞」、09年『カラスの親指』で「日本推理作家協会賞」、10年『龍神の雨』で「大藪春彦賞」、同年『光媒の花』で「山本周五郎賞」を受賞する。11年『月と蟹』が、史上初の5連続候補を経ての「直木賞」を受賞した。その他著書に、『鬼の跫音』『球体の蛇』『スタフ』『サーモン・キャッチャー the Novel』『満月の泥枕』『風神の手』『N』『カエルの小指』『いけない』『きこえる』等がある。

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