交換殺人には向かない夜: 長編推理小説 (光文社文庫 ひ 12-5)
- 光文社 (2010年9月9日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334748449
感想・レビュー・書評
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烏賊川市シリーズ四巻であります。タイトル通り、交換殺人が話のポイントですが……。
なんといっても今回は「騙された」の一言につきます。男性読者として「妙に魅力的な新キャラが多いなぁ」なんて鼻の下を伸ばしていたら(苦笑)
本格とは少し外れる感じもしましたが、確かにシリーズ最高傑作と言えるのでは。
とにもかくにも、彼女には再登場していただきたいものです(苦笑)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この作者のものは、ユーモアの衣をまといながら、ミステリーとしての骨格がしっかりしているものが多いので、好んで読んでいます。
この作品もそうした点を期待して読んだのですが、今回はいま一つ。読み終わってみれば、作者が試みたトリックはわかるのですが、印象として唐突でした。こちらが、伏線を読み逃したから唐突な印象を受けたのだろうと言われれば、それはその通りですが、もう少し「におい」はさせてほしかった、と思います。その辺のさじ加減がうまいかどうか、というのは、ミステリー作家の技量として重要なものの一つではないでしょうか。
この作者はそうした技量に長けていると思っていたので、ちょっと期待外れに終わりました。 -
近くの時と 遠くの地とで 語られていたと思われた物語が
実は 遠くの時と 近くの地とで
トリックたっぷりのお話で
読者をも巻き込んで 進んでいたのでした。
すっかり騙されて さいごにすっきりすること 請け合い。
さくらさんが 愛らしいです。
2011 -
時間と人間(役柄)のトリック。あまり響かなかった。理由はよくわからないが、なんとなく入りきれない感じ。
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またしてもだまされた!
誰が交換殺人しているのか、おおよそ見当はつきましたが、肝心のあの人があっちでもこっちでも…
単純な交換殺人事件でないところがさすがです。 -
トリックに非常に驚かされました。ギャグ交じりの独特の文体がおもしろい!人によってはなじめないかもしれないです。
シリーズものだということを知らずに読み始めてしまったのですが、普通に楽しめます。第一巻から続けて読んでみたいです。 -
2011
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2013/07/02
移動中 -
烏賊川市シリーズ第4弾、今回も楽しめた。
ユーモアミステリの旗手として著作数を伸ばしている東川氏であるが、ユーモアの影に隠れがちであるものの、ミステリ小説として、トリックの創設、それを解明する伏線ヒントの散らし、探偵キャラのロジックに裏打ちされた解決編と、見事に成立させている。
しかしながらシリーズも第4弾ともなればお馴染みのキャラを登場させての事件の創造からトリックまで、どうしてもマンネリ化せざるをえなくなってくるのではなかろうか?という不安を払拭させてくれる仕掛けが今作には施されている。
十乗寺さくらお嬢様が再登場し、流平と絡んでくれるのも嬉しい。鵜飼は朱美さんと相変わらずで、一夜限りのタイムリミットサスペンスというのも新しい。
烏賊川市シリーズファンの皆様、どうか安心していただきたい。東川氏の為せる技はまだまだ無尽蔵にあるのだと! -
トリックはなるほどと感心したが、ギャグテイストの文体に最後まで馴染めなかった。