長い長い殺人 (光文社文庫 み 13-10 光文社文庫プレミアム)
- 光文社 (2011年7月12日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334749712
感想・レビュー・書評
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殺人事件に関わる人物10人の財布が語手という一風変わったミステリー。それぞれの立場で事件が語られるので、断片的な情報を繋ぎ合わせて読み進めるのが面白かった。
その分、登場人物が多かったから何度も戻りながら読んじゃった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本来ならものを語らずそこにあるだけのものでしかない財布が語り部をする、という画期的な作品。
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小学生だった次男坊から私への誕生日プレゼント。
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財布が語るミステリーということで、切り口が面白いなと思って拝読。刑事の財布や子どもの財布など、それぞれが個性的なキャラクター性をもっていて、飽きずに読める。
「長い長い殺人」というタイトル通り、殺人事件とその容疑者は本編を通して変わらない。驚きの大どんでん返しも特にないように私は感じたので、少し「長すぎる」印象もあり。※その意味で★3
あとは、出てくる登場人物の描かれ方に少しブレがあるように感じた(たとえば「証人の財布」の持ち主は、「なよなよ型」と最初に描写されるが、かなり芯が通った人物だと思う)。
2000年以前の作品だけれども、褪せないストーリー性で面白く読めるのではないだろうか。 -
2021.12.09 読了
語り手が財布という斬新な着眼点が非常に楽しませてくれました。
人間の支配欲は末恐ろしく感じる。殺人に明確な動機など必要ない。 -
本当に長い殺人だった。
主人のお財布たちが現状を伝えてくれる。
しかし殺人を計画し殺人を依頼し、自分を誇示するために4人の命を奪いながらほくそ笑みマスコミの寵児となっていた愚かな3人。
小説とわかっていても空恐ろしい。 -
財布目線で語られるミステリー
財布たちが持ち主に対して抱く感情に温もりがあって、卑怯な事件ではあるけれど普通のミステリーとはまた違った読み心地でした。後半の展開が急すぎたように感じたのと、探偵や刑事が暇すぎ?と思ったので星3つ。 -
知人から借りて読む。様々な人の財布の視点で描かれる殺人事件のあらまし。当時の時代背景の中ではありうる動機なのだろう。今とは異なる時代を思い起こしながら読むことができた