ぶたぶたカフェ (光文社文庫 や 24-11)

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 728
感想 : 101
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  • Amazon.co.jp ・本 (233ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334764364

作品紹介・あらすじ

カフェ"こむぎ"は、早朝オープンの人気店だ。ぬいぐるみ店長・山崎ぶたぶたが作る、とびきりおいしい朝食!ふんわりパンケーキに熱々フレンチトースト、自家製ソーセージにたっぷり野菜のスープ…。不眠症が続き、会社を辞めた泰隆は、夜はバーに変身するこの店で働き始めた。ぶたぶたとの不思議な交流が、彼の疲れた心を癒してゆく-。傑作ファンタジー。

感想・レビュー・書評

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  • 休みなのに早起きしたのはぶたぶたさんに会いたいから

    カフェ『こむぎ』は朝食からランチまでのお店
    夜は違う人がオーナーのバーに代わります
    朝カフェのオーナーぶたぶたさん
    パンケーキやフレンチトースト!暑さ5センチのホットケーキまで!食べたい

    もちろんストーリーも面白かったです!朝時間満喫!

  • 今回はカフェこむぎの店長、ぶたぶたさん。
    短編ではなく1冊を通して一流企業を辞めて自分探しをする泰隆とぶたぶたさんのお話。

  • 10年ぶりの再読。
    ぶたぶたシリーズの中でも最初に読んだせいか、10年経った今でも1番好きな話。

    なんといってもカフェのメニューがおいしそうで、たまらない。
    あぁ、映画化してほしい、、、。
    子供の頃からの優しいふわふわした食べ物の代表・ホットケーキが、本当に美味しそうで読んでいて香りが漂ってきそう。
    りんごバターもいつか作ってみたい。

    そして話の本筋もとても優しい。
    人から後ろ向きと取られる行動も、本人にとっては前向きになるための大きな一歩だったり、行動・行為の真意って自分自身でもなかなかわからないものだよね、と思わせてくれた一冊。
    人の見方や物事の捉え方を、俯瞰で見ることができて、何事にも否定的にならずに、まずは受け入れる、ぶたぶたさんのような心の広さを持ちたい。

  • ほっこする
    1時間ほどで読み切れる美味しい小説

    ぶたぶたさん好き

  • 母一人子一人で育った泰隆は、母の再婚を機に会社を辞める。
    我がままな夫に振り回された結果の母の離婚を、当時小学生だった泰隆は当然と受け止め、これ以上母に心労を与えないために自分ができること=いい子になった。
    勉強はやれば結果を出すことができた。
    足は速かったので、陸上部に所属した。
    クラス委員やイベントの実行委員に立候補しては、卒なくこなした。
    いい大学に行き、いい会社に入った。
    何の問題もないはずだった。

    だけど、本当の自分はどこにいるのだろう?と思った。
    やりたいことがわからなかった。
    朝、起きられなくなった。
    でも母の期待を裏切ることはできなかった。

    で、母の再婚をきっかけに会社を辞め、行きがかりで大学の先輩がやっているバーを手伝うことになった。
    そこでは朝から午後2時まで朝食専門カフェを違う人が営業していて、夜からは泰隆が手伝うバーになるのだが、カフェを営んでいたのがぬいぐるみのブタ。

    大学の先輩夫婦といい、カフェの店長ぶたぶたさんといい、常連の見上さんといい、適度に距離を置きながら泰隆のことを見ていてくれるのは、読者としては安心材料。
    だからこそ、母親が真相を知った時の取り乱しようにぎょっとしたのだけれど。
    「お母さんもよく頼んであげるから、会社に戻りなさい!」
    それを言っちゃあおしまいよ。

    親も子も互いを思うのはごく自然な感情で、それを変に気を回すから自責感に苛まれてしまう。
    親のため、子どものためと言え、自分で考えて行った行為を、その相手が負担に感じる必要なんてない。
    お互いさまなのだ。

    見上さんの日常を垣間見るに、一条ゆかりのエッセイみたいだなあと思ったけれど、部屋を見たらマンガ家じゃないことはすぐにわかった。
    ということは…大した謎じゃないんだな。

    ひとつ、泰隆視点で書かれたり三人称で書かれたりが煩雑で、大学の先輩に対して綿貫とか、「見上さん」と言いながら遥はと書いてあったりするのにいちいちひっかかってしまう。
    視点は統一してほしかったな。

  • 離婚して母のために強くなろうとして幼い頃から「優等生」をしてきた彼が、母の再婚を機に会社を辞めてしまうところから始まります。何事もそつなくこなすタイプだけど、そこに熱量がない感じ。自分探しの為に会社を辞めたけど、中身は全く考えてはない所が共感覚えました。アルバイトで働き出してから、彼の言葉や行動が少しづつ変わっていき、ぶたぶたさんや周りののおかげで夢の方向性を見つけたシーンが好きでした。

    出てくる料理の描写が本当に美味しそうで、空腹の時に読んだら大変です(笑)分厚いふわふわホットケーキとか絶対に美味しいに決まってるやん!?って食べれる主人公にちょっと嫉妬してしまいました。『ぐりとぐら』の話題とかも個人的に「分かるー!」と心の中で呟いてしまいましたw

    あとがきも矢崎さんの想いが詰まっていて、本編と同じぐらいに楽しんで読んでしまいました。食べ物に執着があるって書いてありましたが、「食いしん坊はみんなそう!」と読みながら笑ってしまいました。料理を美味しく見せる描写が苦手で、ぶたぶたシリーズのおかげで上達したと書かれてあります。一つ一つの料理が美味しそうに想像出来るので、苦手だと全く思っていませんでした。喫茶店のお話も別であるみたいなので、制覇目指して読んでみたいです!
    そんなにページ数のある本では無いので、さらっと読めました。個人的にはお話の続きが気になりすぎて、読む手が止められない状態が正直な所です(笑)本当にこのシリーズが大好きです!そして、読む度にぶたぶたさんが、好きになっていきます!見上さんが好きになってしまうのも分かる!って最後に思ってしまいました。

  • 焼きたてのビスケット、ふんわりパンケーキ、たっぷり野菜のスープ。ぶたぶたさんの朝食カフェは疲れた心を癒します。
    【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
    https://opc.kinjo-u.ac.jp/
    図書館・請求記号 913.6/Y675/4

  • ぶたぶたさんがオーナーシェフの朝食カフェ「こむぎ」。その夜形態のバーでアルバイトをすることになった青年、目黒を描いた物語。
    ぶたぶたさんや周囲の人たちとの触れ合いや、それまでの生き方を変えた事で彼も本来の姿を取り戻しつつあったが、会社を辞めた事を母に知らせた事で仲を拗らせてしまう。
    ぶたぶたさんの作るパンケーキが本当美味しそう。
    このシリーズはとにかく食べ物(特にスイーツ)が美味しそうで食べたくなるんだよね。

  • ぶたぶたはいいなあ。人間があったかくて優しくて癒されて…あとはお腹が空く!笑
    今回は恋愛エッセンスもあって、にやにや。

  • ■書名

    書名:ぶたぶたカフェ
    著者:矢崎 存美 (著)

    ■感想

    長編です。
    今までの偽りの自分を変えようとする主人公のお話ですね。
    ぶたぶたさんはいつも通り傍観者として、主人公の人生を少し
    変えるお手伝いをします。

    主人公がイケメンである程度優秀という設定なので、そりゃまあ
    何やってもそれなりに上手くいくだろうな~という感想はおいといて。

    親の為にいい子を演じていたが故、決定事項、悩みから逃げてきた主人公
    がそこら辺の壁にぶつかりながら、親と新しい関係を築いていく様が
    描かれます。

    最初の導入は面白かったけど、最後の方は少ししりすぼみという感じかな?
    いつものぶたぶたさんと言えば、いつものぶたぶたさんなんですけどね。

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著者プロフィール

一九六四年、埼玉県生まれ。八五年、矢崎麗夜名義で星新一ショートショートコンテスト優秀賞を受賞し、八九年『ありのままなら純情ボーイ』で作家デビュー。主な著書に「ぶたぶた」シリーズ、「食堂つばめ」シリーズ、「NNNからの使者」シリーズ、『あなたのための時空のはざま』など。

「2022年 『おいしい旅 想い出編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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