空海と最澄はどっちが偉いのか? 日本仏教史 七つの謎を解く (知恵の森文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (219ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334787134

感想・レビュー・書評

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  •  これからの日本を下支えする哲学・思想として、それぞれの宗派の良いところを統合した「仏教」が最適なのではないか?という気がしてくるのですが、日本人の仏教離れが進んでいるので、難しいかな(・・?。

     空海が唐から戻ってきた後、最澄が空海に密教について教えを乞うという出来事が起こります。空海よりも年上で、超エリートであるはずの最澄が、空海に頭を下げて教えを求めたのです。ここで、最澄と空海の立場が入れ替わっています。

     最澄が開いた天台宗では、密教に関しては遅れをとってしまったため、最澄の後に続く弟子、円仁などは唐に渡って十年かけて密教を学び、密教についても空海に匹敵するようなものを持ち帰りました。」

     私が読んだ本によると、空海は、事前に身につけた教養によって運を味方につけ、時には強引とも言える方法で影響力を得た人で、最澄は、謙虚で真摯であるがために、求心力という点では後塵を浴びてしまったという印象です。

     仏教を学んでいると、これからの日本を下支えする哲学・思想として、それぞれの宗派の良いところを統合した「仏教」が最適なのではないか?という気がしてくるのですが、日本人の仏教離れが進んでいるので、難しいかな(・・?。

  • 興味深い内容でした。
    通説と言われている事柄も確実では無いこともあるんですね。
    いろんな、資料や文書が発見されてそれまでの通説が覆されることもあるんですね。
    そりゃ、昔の事ですからね、勉強になりました。

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著者プロフィール

島田裕巳(しまだ・ひろみ):1953年東京生まれ。宗教学者、作家。東京大学文学部宗教学宗教史学専修課程卒業、東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。放送教育開発センター助教授、日本女子大学教授、東京大学先端科学技術研究センター特任研究員を歴任し、現在は東京女子大学非常勤講師。現代における日本、世界の宗教現象を幅広くテーマとし、盛んに著述活動を行っている。 著書に、『日本人の神道』『神も仏も大好きな日本人』『京都がなぜいちばんなのか』(ちくま新書)『戦後日本の宗教史――天皇制・祖先崇拝・新宗教』(筑摩選書)『神社崩壊』(新潮新書)『宗教にはなぜ金が集まるのか』(祥伝社新書)『教養としての世界宗教史』(宝島社)『新宗教 戦後政争史』(朝日新書)等多数あり。

「2023年 『大還暦 人生に年齢の「壁」はない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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