はじまりの空 日本橋牡丹堂 菓子ばなし(六) (光文社文庫 な 43-7 光文社時代小説文庫 日本橋牡丹堂菓子ばなし)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334790479

感想・レビュー・書評

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  • 小萩が周囲の図らないもあって“小萩庵”というお客様のニーズに応えたオーダーメイド菓子を作る菓子屋の看板を掲げることになりました。現代でいう牡丹堂のプチブランドみたいな感じかな?
    初っ端からオーダーの内容がお悩み相談メインで、独り立ちする仕事としてはふわふわした感じは否めないのですが、これも小萩にしかできない菓子職人とは一線を画す商いの模索の一つとして食べていける仕事に繋がってほしいです。
    地味美人お文お嬢さんは、お店を背負う存在になりました。
    経営のことを考えてお菓子の種類を絞ったり、主力菓子を開発するなど戦略を練っています。
    お店の存続、従業員の生活がかかっているのでこちらはシビアですね。彼女の戦略が上手くいってほしいです。
    呉服屋のお景さんも老舗大店本家と別ブランド的看板を掲げることになりました。
    小萩庵のふわふわした感じとは違ってシビアな仕事という感じのブランド立ち上げな印象でした。
    お景さんの「嬉しくって震えた」という言葉には実があり、彼女の努力の積み重ねを考えるととても感慨深かったです。
    人手不足な牡丹堂は、訳あり小僧の清吉を新たに雇うことになりました。
    読者の予想通り勝代(の関係者)の間者の小僧さんでしたが、勝代サイドとの悪縁を断ち切り牡丹堂で働き続けることになりました。
    今後また清吉が利用される展開にならないことを願います。
    清吉を牡丹堂で健やかに成長させてあげてほしいです。

  •  読売夕刊「甘味主義」連載のフードライター、中島久枝さん、和菓子はお手の物です(^-^)「はじまりの空」、日本橋牡丹堂菓子ばなしシリーズもいつの間にか第6巻に。好調です。2020.7発行。書けない戯作者は春しなむ、猫が運んだ福つぐみ、父と娘の蓬莱山、珈琲に合う金色羹の4話。牡丹堂の小萩18歳が「小萩庵」を、川上屋の若おかみお景は「川上屋景庵」を。お菓子の美味しさと江戸の人情が交錯します。

  • 2020.09.17

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