はじまりの空 日本橋牡丹堂 菓子ばなし(六) (光文社文庫 な 43-7 光文社時代小説文庫 日本橋牡丹堂菓子ばなし)

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  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334790479

感想・レビュー・書評

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  • 相変わらずいい話。
    読み続けても、どこでやめても問題ない、そんな優しい作品。

  • Audibleで。猫のみーちゃんの話が好きで何度も聞いた。

  • 202112/シリーズ全8巻まとめて。江戸の菓子屋が舞台というのも好みだし、読みやすく面白かった。主人公が、菓子に見せられ鎌倉で旅籠を営む実家を飛び出してきたわりには、菓子への情熱や職人としてのひたむきさがあまり感じられないのでそこは残念。でも職人らしい気難しさもありながら気のいい菓子屋の面々や、我が道をいく呉服屋の女将お景など、周囲の人々の描写も魅力的で、楽しく読めた。

  • 次作で大きな動きがありそうな予感!!
    珈琲って単なる当て字だとおもったらそんな意味があったんだ!

  • 小萩庵という、看板を貰った小萩。どんなお菓子が良いのか、あれこれ考えるのは難しいけど楽しいのだろうな。さて、牡丹堂に、口入れ屋が連れてきた少年。もうね、健気な子供が出てくるだけで応援したくなっちゃうのよ。良いお店に来られてよかったね。一生懸命働いて幸せになるんだよ

  • 小萩が周囲の図らないもあって“小萩庵”というお客様のニーズに応えたオーダーメイド菓子を作る菓子屋の看板を掲げることになりました。現代でいう牡丹堂のプチブランドみたいな感じかな?
    初っ端からオーダーの内容がお悩み相談メインで、独り立ちする仕事としてはふわふわした感じは否めないのですが、これも小萩にしかできない菓子職人とは一線を画す商いの模索の一つとして食べていける仕事に繋がってほしいです。
    地味美人お文お嬢さんは、お店を背負う存在になりました。
    経営のことを考えてお菓子の種類を絞ったり、主力菓子を開発するなど戦略を練っています。
    お店の存続、従業員の生活がかかっているのでこちらはシビアですね。彼女の戦略が上手くいってほしいです。
    呉服屋のお景さんも老舗大店本家と別ブランド的看板を掲げることになりました。
    小萩庵のふわふわした感じとは違ってシビアな仕事という感じのブランド立ち上げな印象でした。
    お景さんの「嬉しくって震えた」という言葉には実があり、彼女の努力の積み重ねを考えるととても感慨深かったです。
    人手不足な牡丹堂は、訳あり小僧の清吉を新たに雇うことになりました。
    読者の予想通り勝代(の関係者)の間者の小僧さんでしたが、勝代サイドとの悪縁を断ち切り牡丹堂で働き続けることになりました。
    今後また清吉が利用される展開にならないことを願います。
    清吉を牡丹堂で健やかに成長させてあげてほしいです。

  •  読売夕刊「甘味主義」連載のフードライター、中島久枝さん、和菓子はお手の物です(^-^)「はじまりの空」、日本橋牡丹堂菓子ばなしシリーズもいつの間にか第6巻に。好調です。2020.7発行。書けない戯作者は春しなむ、猫が運んだ福つぐみ、父と娘の蓬莱山、珈琲に合う金色羹の4話。牡丹堂の小萩18歳が「小萩庵」を、川上屋の若おかみお景は「川上屋景庵」を。お菓子の美味しさと江戸の人情が交錯します。

  • 2020年7月光文社時代小説文庫刊。書き下ろし。シリーズ6作目。書けない戯作者は春しなむ、猫が運んだ福つぐみ、父と娘の蓬莱山、珈琲に合う金色羹、の4つの連作短編。10才の清吉が、新しい仲間になるお話と、小萩が考える新しいお菓子の話が楽しいです。次巻が待ち遠しいです。

  • 18歳になった小萩は「菓子調整処小萩庵」の看板を貰った。
    牡丹堂や縁のある人々に支えられ、自分の菓子に取り組む。
    書けない戯作者は春しなむ・・・戯作者が台本を書く気にさせる
        菓子の依頼。西行?差し伸べられたのは、菓子の縁。
    猫が運んだ福つぐみ・・・猫がいなくなって気落ちしている女性に
        菓子を届けた小萩だったが・・・。菓子のご縁、猫のご縁。
    父と娘の蓬莱山・・・男性向けの菓子の依頼が入る。
        見世を出したお景からは粋な男が手に取る菓子。
        薬種屋の娘からは父に贈る菓子。そしてもう一つ・・・。
    珈琲に合う金色羹・・・牡丹堂への山野辺藩の依頼は珈琲に合う菓子。
      薬種屋の禄兵衛との縁、帰ってきた鷹一との縁が味を添える。
    小萩と牡丹堂での出来事の連作短編です。季節は夏。
    小萩庵で注文の菓子を考案し始めた、小萩。そして、
    牡丹堂で新しく働き始めた清吉の様子が中心になっています。
    素直で一生懸命だが、何か事情がありそうな理由が、徐々に
    明らかになってきます。悲しい過去とパワハラ、トラウマ・・・。
    でも牡丹堂の面々の一致団結な温かさ。ここで働けて良かったぁ。
    あの勝代のブラック企業な経営ぶりもわかってきました。
    が、どうも彼女周辺も気になる動きが・・・こちらがどうなるかも、
    気になるところです。
    そして、弥兵衛の、薬種屋の禄兵衛の、思い出話と娘への
    父親の気持ち、商売への志の語りは、しっとりとして良かったです。

  • 2020.09.17

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