- Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334910259
感想・レビュー・書評
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俳句に少し興味があったので読んでみました。一つ一つの俳句に対して熱い思いが感じられ、その熱い思いで俳句甲子園出場という目的に向かって頑張る高校生たち。各々の目線から描かれていてとても面白かったです。俳句を勉強したくなりました。
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とても気持ちよく読める一冊。話を妙に広げず、「俳句甲子園」に絞ってあるところがよかった。「言葉」と格闘する高校生たちの群像が心に響く。とてもわかりやすい俳句の入門書にもなっていると思う。
最近の中高生が主人公の小説って、どれもこれもスクールカーストとかいじめとかの問題が登場してきて、いやまあ切実で大きな問題だとは思うけど、ああまたそれか、と思ったりする。本作はそれ抜き。俳句甲子園は仲間とともに挑むものだけれど(そこがミソ)、登場する女子高生たちがみな、基本的に「一人」であることがすがすがしい。 -
俳句の奥深さがすんごくてめっちゃ良かった!!
こんなに言葉を練って、ディベートして、ってすごく熱いなあ……。
そのまんまのストレートな言葉だけじゃダメで、だからってひねりすぎても伝わんなくて、音楽も書も繋がってる、っていうのが素敵だった。 -
爽やか!かつ、俳句に向き合うひたむきさと、ディベートの熱さよ。十七音は無限大。
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チームなのが良い。
女子同士の駆け引きみたいなことは裏側にほんのり見えるくらいで、基本前を向いて一心に進んでいるのも気持ち良いです。
若い力というか、健やかな勢いに満ちていて、清々しい読み心地。 -
新しい部活小説の名作。
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俳句甲子園も目指す高校生たちの物語。作者さんとあらすじに一目ぼれしながらも、やっと思い切って読み始めましたが、俳句がこんなにも面白いとは知らなかったし、俳句がどういうものなのか、印象が変わりました。
お話自体は、俳句甲子園を目指すために、仲間を集め、甲子園を目指す過程を、それぞれの視点で描いた連作短編集。選手として出るもの、指導するもの、支えていくもの、そして、俳句に対するそれぞれの思い。様々な視点から描かれていて、面白かったです。恋の部分はそんな簡単でいいの?と思ってしまいましたが、恋愛も熱中できるものがあるということが、とてもうらやましく思えました。 -
俳句は、関心はあった。習字で山頭火の、この道しかない 春の雪ふる が課題となり何十回と書いていました。 この本で
まつすぐな道で さみしい の句を知りました。 初老としては、解るきになり、がぜん俳句に興味を持ちました。 残りすくないが、勉強します。
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たった十七音の表現。
そこに託す言葉選びのセンスが私の俳句の好きなとこだけど
俳句甲子園になると、そこと批評のかみ合いがいいね。批評は第二の創作、ってほんとにそうだと思う。
なにより、全員で一句つくり、全員で一句護り、全員で一句を愛する。青春だねぇ。 -
俳句を題材にした青春小説と聞いて、どんなもんかと思ったら、しっかり青春群像小説だった。
で、題材は正確には「俳句甲子園」。
この作品を読むまでは知らなかったけど、これも面白い。競技としてちゃんと成立してる。
そして、劇中で競技のさらに先を垣間見せてくれるところまで行くのが、良かった。 -
俳句甲子園出場を目指して同好会を立ち上げ、健闘する女子高生たちの姿がすがすがしい。俳句の作り方や鑑賞の仕方がわかりやすく描かれていて、興味をかき立ててくれる。
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爽やか青春俳句小説。
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マイナー部活動の青春物語は数あれど、本作はなんと俳句同好会が主役。
主人公たちの句作に関しては、実際に俳人が監修してるらしく、素敵な句が作中に散りばめられています。
相手作品の批評も審査対象という俳句甲子園のルールも面白いね。俳句という新しい世界を垣間見た一冊でした。 -
ずいぶん前に
「書道ガールズ」という映画を観たことを
鮮明に思い出した
確か、四国の町を舞台にした
いわゆる 女子高校生たちの青春書道映画だった
実際に「書道甲子園」をモデルにした映画だった
とちゅう 何度も 感涙しそうになった
記憶だけが残っている
ついつい その時の 思いをかぶせてしまいながら
読み進めてしまった
いいなぁ
こういう 青春俳句小説
それぞれの特徴あるキャラクターも
しっかり描かれて
それぞれの個人に物語があるのもまたいい
そして なによりも
それぞれの個性を表した
俳句がまた素敵ですね
誰かに薦めたい一冊です -
私立の女子高校を舞台に、俳句甲子園に懸ける少女たちを描いた青春小説。
当初は馴染みのない俳句の設定に戸惑うが、彼女たちの個性と情熱、友情やほのかな恋、大会の熱気に引き摺られ、不思議な高揚と疾走感でもって読み進められた。
何より、作中で披露される数々の句が、鮮烈で素晴らしい。
一人一人の視点から描かれる世界は眩しく、温かく、切なく、自分が通り過ぎてしまった思春期のむず痒さを懐(おも)わせる。
個人的には生徒よりも寧ろ、俳句同好会顧問の先生の心情にリンクしてしまうが、そんな世代差をも吹き飛ばしてくれる爽快さが、ここにある。 -
俳句甲子園を目指し、句作に励む女子高生たちの姿を描いた青春小説だ。
こんな女子高生、本当にいるんだろうか・・・というような渋い会話のやりとりは疑問なんだけれど、これまであまり興味をもてずにいた「俳句」についていろいろな知識を得られて、新鮮な楽しさを感じた。 -
俳句同好会を作って、俳句甲子園を目指す高校生の物語。
高校時代の部活(文化部)を頑張っていた頃の気持ちを少し思い出して懐かしくなりました。
作中に出てくる俳句を自分なりに情景思い浮かべて鑑賞するのも楽しく、「ことば」とか「きもち」を大事にしたいって気持ちになります。
俳句へ興味を持つきっかけとしても、青春小説として読むもよし。
各章ごとに主役が交代していく構成で、流れが切れるなと思っていたら、連載をまとめたものとのことで納得。 -
期待していた青春小説らしい切なさ甘さ、といった点では物足りなさを感じたけれど、むしろ「スポ根」の面白さがあって、それはそれで好きなので面白かった。
俳句甲子園って面白いなぁ。すごく興味がわいた。兼題が出てくるたびに自分でも考えてみたりして。
欲を言って上から目線で言えば、もっともっと面白い物語に仕上げることのできた素材だったように思う。 -
「桃すする雨よ昨日の一言よ」が一番好き
とてもいい句を詠んだのに負けてしまう不思議(笑)
俳句甲子園をちょっとのぞいてみたくなりました。