- Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334910839
感想・レビュー・書評
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四十数年の人生を顧みて何やってんだ自分、って思うこの頃なのだが、果たして今、ちょっとついてないだけなのかどうなのか。うん、ええ話だけど。
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うまくいかないことがあっても「今はちょっと、ついてないだけ」と思うことにしよう。
いつかきっとまたいいことあるさ〜。
どこでどんな出会いがあるかわからないもんだな。 -
なにかがうまくいかないときって、そこから踏ん張ってもうちょっと頑張ろうって思うのがほんとうにしんどいから、この人たちはまわりに恵まれたなぁと思う。
そして、過去、それも成功してた過去にいつまでも拘る人間ではいたくないなと改めて思った。むずかしいけどね。 -
もう少し頑張ってみるか と少し元気を貰ったような
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2021/03/06読了。
最後は流し読み程度で...。
ついていない、時って誰にでもある。それを何とか乗り越えようとする登場人物の姿に勇気をもらいます。 -
うまいな…と唸ってしまう本。
救いがあるから読んでて楽しい。現実も皆こんな感じでありたい(願望) -
「人の不幸は蜜の味」とかって言うらしいけど、確かにちょっとついてない話は気の毒と思うと同時になんか読み心地よくて。つくづく自分の実態が解ったな~w
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立花さんと、その周りの人達の短編集。
大どんでん返しや華麗な逆襲が始まる訳ではないのがいい。今はちょっとついてないだけ。こんな時期、きっと誰にでもある。他人が颯爽として見えるけれど、みんな個々に色々なものを抱えていること。ちょっと顔を上げたら、ちょっと視点を変えてみたら、素敵なことがあること。それを、信じて生きる登場人物たちに、幸あれー!と思った。 -
久しぶりな伊吹作品。面白くて一気読み。
ついてないと言うと軽くなるけど、色んな挫折を味わった人達が周りのひとに触発されながら再生していく。
読み終わってスッキリしました -
今年の春からハマっている伊吹有喜さん。
2008年に「風待ちのひと」でポプラ社小説大賞特別賞を受賞したのをきっかけに2009年に小説家としてデビューした。
その後発表した「四十九日のレシピ」「ミッドナイト・バス」は映画化され、「四十九日のレシピ」はNHKでドラマ放映されたらしい。
かつてネイチュアリング・フォトグラファーとして脚光を浴びた立花浩樹を軸に、失意を抱えた周囲の人々を描く連作短編。
浩樹は連帯保証したため膨大な借金を抱えてようやく完済した。今後の目標もなく怠惰に過ごしていた時、母親に背中を押されて東京へ。
再起を目指してシェアハウスで暮らすようになる。
妻の実家の敷地内に家を建てて住む男、宮川が家を出たのは、妻の両親と自分たち家族がハワイに行っている時に届いた実母の訃報がきっかけだったかもしれない。
口下手で仕事が続かない女性。恋愛がうまくいかず、お見合い写真の撮影を頼んできた来た女性。浩樹の大学時代の友人。
それぞれが色々な事情や失意を抱えているが失意の描写は少なく、物足りなく感じる人もいるだろう。
けれど温かくほんわりと感じられるのは浩樹と宮川の性格によるものかもしれない。
行間から流れる温かさに癒される。
2020年『雲を紡ぐ』で第163回直木三十五賞の候補にあげられて、楽しみな作家さんだ。