つぼみ

著者 :
  • 光文社
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本棚登録 : 964
感想 : 114
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334911799

感想・レビュー・書評

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  • 短編集です。「スコーレNo4」の登場人物が出てきますが、後日談ではありませんでした。
    ゲームでよくあるサイドストーリーのようなものでした。
    日常のような話なのに、何故か続きを読みたくなる話でした。普段の生活の中にも物語はあると思わせてくれる作品でした。

  • 半分は生け花をテーマにした話(と思っていたら別の長編のスピンオフだったようでそちらも今度読んでみます)。なじみのない業界が舞台になっていても抵抗なく読めるところがいい。
    さらっとした、澄んだ文章で人間のキツい部分を描く島本理生に対して、人間の、飾らない、取り繕わない温かさを描く宮下さんは、救いや希望ややさしさみたいなのを見出すことがなくても、お話が印象に残る。「晴れた日に生まれたこども」がよかった。

  • 短編集。半分は「スコーレNo.4」の登場人物が出てくるもの。優しく独特な世界。素敵なんだけれどね。「羊と鋼〜」は読んでて、もろにその素敵さを受けとめ良かったけれど、好みの問題か、今回はそれほどでも…それこそ、花開く前のつぼみって感じを受けた。心をときほぐすものはあったんだけれどね。

  • 生花の世界にふれたことがないから、ちょっと興味出た。

  • なつかしい人で胸が一杯になった。
    みんなが幸せと思える瞬間がありますように,と願った小説。

  • 短編集として読んでいたら、登場人物が重なっていたり、連作なんだと思って読んでいたら、話が全然繋がってなかったり・・・
    登場人物の心情描写はとてもよかった。

    「スコーレ№4」を先に読んでいたらもっと楽しめたかも。

  • 受験の時に読んだことがある話だった。僕は恋愛についての話は苦手だけど子供たちだけでなく大人が成長していく姿とそれを支える周りの人の関係がとても感動した。特に印象に残ったものは、生花の話で、まずは基本を極めてから自分なりのやり方を極めていくということがなるほど、と思った。自分もそのように生きていきたい

  • やっぱり宮下奈都さんだ
    言葉の選び方 語り方 しっくりきて好き

    大人になろう と思ってなった人って
    少ないと思う
    だけど いつの間にか 大人になっていて
    こんなに何も知らないのに 大丈夫だろうか?
    と不安になったり
    その不安を隠すのが 絶妙にウマくなっていったり
    そいう自分を見つけると やっぱりオトナなんだな
    って 落胆したり...

    そんな心の中の小さな迷いとかを
    短編の中に散りばめていて
    うんうん、そうか そうか
    私だって 結構がんばってるんだな
    えらいぞ、私!
    って 小さな勇気をもらった

  • 「スコーレNo.4」のスピンオフもある、
    ということで読んでみました。

    短めの短編集はそれぞれがつぼみのようで、
    これからさらに広げられそうだった。

    お花が咲くところも読んでみたいなぁ。

    少女の話、ちょっと物足りないかなぁ。

  • 六つの短編集。『スコーレNo.4』の時はまだ小さなお豆さんだった紗英が、『つぼみ』では高校生になっていた。「まだまだ、」では、お豆さんのさえこではなく、紗英を見てくれる人に出会えてよかったね。「なつかしいひと」は、正体が分かっててもやっぱり最後は泣いちゃう。それぞれの短編の主人公が感じている葛藤やいじわるな気持ちや取り柄のなさは、自分にも通じるところがあった。けれどもどの物語も終盤になるにつれて心が温まった。まるで春の陽の下、つぼみがプクッとふくらむような終わり方だった。

    p51
    大事なことには出会い続ける。たぶん、四十になっても、五十になっても、出会うんだろう。だけど、若い頃に出会った大事が人生わ決めてしまう。幼い胸に刻まれた大事に従って、ひとは生きていくんだと思う。

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著者プロフィール

1967年、福井県生まれ。上智大学文学部哲学科卒業。2004年、第3子妊娠中に書いた初めての小説『静かな雨』が、文學界新人賞佳作に入選。07年、長編小説『スコーレNo.4』がロングセラーに。13年4月から1年間、北海道トムラウシに家族で移住し、その体験を『神さまたちの遊ぶ庭』に綴る。16年、『羊と鋼の森』が本屋大賞を受賞。ほかに『太陽のパスタ、豆のスープ』『誰かが足りない』『つぼみ』など。

「2018年 『とりあえずウミガメのスープを仕込もう。   』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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