ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人

著者 :
  • 光文社
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感想 : 727
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  • Amazon.co.jp ・本 (444ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334913724

作品紹介・あらすじ

謎を解くためなら、手段を選ばない。コロナの時代に、とんでもないヒーローがあらわれた!

名もなき町。ほとんどの人が訪れたこともなく、訪れようともしない町。けれど、この町は寂れてはいても観光地で、再び客を呼ぶための華々しい計画が進行中だった。多くの住民の期待を集めていた計画はしかし、世界中を襲ったコロナウイルスの蔓延により頓挫。町は望みを絶たれてしまう。そんなタイミングで殺人事件が発生。犯人はもちろん、犯行の流れも謎だらけ。当然だが、警察は、被害者遺族にも関係者にも捜査過程を教えてくれない。いったい、何が起こったのか。「俺は自分の手で、警察より先に真相を突き止めたいと思っている」──。颯爽とあらわれた〝黒い魔術師〟が人を喰ったような知恵と仕掛けを駆使して、犯人と警察に挑む!
最新で普遍的。この男の小説は、ここまで凄くなる。東野圭吾、圧巻の離れ業。

感想・レビュー・書評

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  • マジシャンが探偵。
    濃いキャラクターですね。
    ストーリー自体は目新しく無いですね。
    キャラクターで読ませる感じかな。

  • 同窓会の直前に中学校の元教師である父が殺された。真世はマジシャンの叔父・武史と共に犯人をつきとめてゆく…。

    マジシャンでちょっと強引で適当っぽく見えるけど、芯は優しい武史に翻弄され、気が置けない軽快なやりとりをしながら、明らかにされていく真相。ページが進むにつれて読む速度も速くなっていきました。

    父(武史にとっては兄)が殺されたのに、悲しみが伝わって来ず、さらに私自身ホームズ・ワトソン型が好きではないせいか物語の世界に入りきれませんでした。
    他の作品も読んで東野圭吾の魅力を再確認しようと思います。

  • 武史叔父さんのワンマンショー。傍若無人、唯我独尊、傲岸不遜。でもスキルが備わっていて、しっかりと結果を残す。なってみたいねぇ。とはいえ、マジシャンならではの掏摸と詐欺のテクニックを遺憾なく発揮していらっしゃるわけですけど。スマホを奪われ、情報を抜かれても後々まで気づかず仕舞いの警察官はいかがなものだろう。今回の犯人は、動機がどうにも腑に落ちんなぁ。真世のいうとおり、英一に思いを話せば容易く分かってもらえたでしょうに。まあ英一も今さら原作者は津久見だと明かされるのを厭う釘宮の気持ちくらいわかれよとも思うし。

  • ホームズ役のマジシャンが、実際に知り合ったら嫌だけど、小説的にすごく魅力的だった。シリーズ化ってしてるみたいだけど、今後どんな活躍をするのか楽しみ。

  • 読みやすかったし面白かったけど
    東野さんの作品としてはなーんか物足りない‥
    お父さんが気の毒すぎるし
    健太さんの真実は?

  • 名も無いような寂れた街に住む元教師が殺され、娘と弟(叔父)が協力して犯人探しをする。
    弟の方は元マジシャンで、昔の技を駆使して情報を集め犯人に迫る。これが悪徳過ぎて馴染みにくい。娘の方も悪徳な叔父に掻き回され、亡くなった父親が後回しのような印象。故人を偲ぶ、という感傷が薄い。
    叔父の遠隔操作で犯人に迫る娘。意外な犯人に行き着く。叔父も相当に怪しかったが・・。
    最後は叔父の優しい面も出てきて助けられる娘。ブラックなだけでは無かったようだ。

  • 探偵役がマジシャンという設定は興味深く、性格は社会不適合者という点は王道であるが面白い。ただ、ストーリーは捻りなく、ありがちな動機に殺人手法。正直、サスペンスドラマでももっと意外な展開を用意すると思う。東野圭吾の作品を多く読んできたからこそ、余計に平凡と感じざるを得なかった。


  • 叔父さんの武史、なかなかの凄腕だけど性格があまりすきになれないかもWWWとかおもってましたが、傲慢そうに見える真世の叔父さん武史は最後、真世に素敵なことをしてくれるし、粋な叔父さんw
    と、最後は印象が変わりました!!笑

    最終的な犯人を明かす時、ん?これじゃ弱くない?とおもってたけど、武史のトリックに皆が騙された結果だったと気づき、おぉ…となりました。

    東野圭吾さんの本はめちゃくちゃ面白いのでその中でくらべるとそこまでめっちゃ面白い!!!って感じでは無いけど、ふつうに面白いのでおすすめです。期待値がどうしてもあがってしまうのと、評価は常に厳しめです。


    続編も既に買ってるので読むのが楽しみです!
    こういうミステリーのなかに登場人物の人間性の部分も垣間見えて楽しめる話すきです。

  • ほとんどの人が訪れたことのない平凡で小さな町
    日本中を沸かしたアニメ『幻脳ラビリンス』の原作者がこの町の出身であることを利用して起死回生の町おこしを図ろうとしていた矢先のコロナ禍

    そして、追い討ちをかけるかのように殺人事件が
    中学校の同窓会を前に、その中学校の教師だった父が殺された

    警察より先に自分の手で真相を突き止めると何十年ぶりかに姿を見せた叔父の神尾武史
    まあ、この叔父のいい加減なこと、辟易したが
    真世と叔父の会話がおもしろい

    よくもまあ、嘘八百を並べたてと呆れるが、これがこの小説の魅力なんだろう

    そして、少しずつ事件の真相を明らかにしていくお手並みは見事としか言いようがない
    口からでまかせを言って( 武史に言わせれば、「計算し尽くされた会話のテクニック」だそうだが) 刑事や真世の同級生たちにするりと近づいていく

    自分では、犯人はてっきり銀行マンの牧野だと思っていたが、見事ハズレ
    なるほどそうきたかという感じ
    死人に口無しだものね

    ガリレオシリーズや加賀恭一郎シリーズでは、心情的に揺さぶられることも多く大好きだが、これは父が殺されているにもかかわらず、真世が軽すぎて、好きになれなかった

  • 読みやすくてすらすら読んだ。
    マジシャンの叔父は飄々としていて自由で、読んでいて清々しいくらい自分勝手笑

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著者プロフィール

1958年、大阪府生まれ。大阪府立大学電気工学科卒業後、生産技術エンジニアとして会社勤めの傍ら、ミステリーを執筆。1985年『放課後』(講談社文庫)で第31回江戸川乱歩賞を受賞、専業作家に。1999年『秘密』(文春文庫)で第52回日本推理作家協会賞、2006年『容疑者χの献身』(文春文庫)で第134回直木賞、第6回本格ミステリ大賞、2012年『ナミヤ雑貨店の奇蹟』(角川書店)で第7回中央公論文芸賞、2013年『夢幻花』(PHP研究所)で第26回柴田錬三郎賞、2014年『祈りの幕が下りる時』で第48回吉川英治文学賞を受賞。

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