- Amazon.co.jp ・本 (275ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334913908
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
敗戦から7か月たった1946年3月の春休み
われらが少年探偵団の団長小林芳雄くんが団員第一号の羽柴壮二くんと映画を見に行った帰りのことです
二人が羽柴家に戻ると、先ほど訪ねてきた明智探偵と小林少年に秘蔵の黄金の厨子を渡したのだと言います
明智探偵と小林少年の偽物が?
そんなことをするのは、だれあろう怪人二十面相でした
銀座に開店した太田垣美術店の魔導書、名古屋城で戦火を免れた屏風絵をつぎつぎと手に入れた二十面相
こんどは四谷財閥が設立した綾鳥学園が持つ神像を盗むと犯行を予告してきました
小林くんが一人で綾鳥学園に忍び込んで見張っていると……
都心の地下にはりめぐらされた迷宮から奥多摩小河内に作られた秘密の研究所まで、東京じゅうを股にかけた逆転につぐ逆転の大活劇
はたして小林少年の偽物は誰なのか
敵に捕らわれた少女を救うことができるのか
明智探偵と小林少年、そして二十面相の運命やいかに
「少年探偵団」シリーズへのオマージュ作品
辻版「怪人二十面相」第2弾、2021年3月刊
「少年探偵団、バンザーイ! 小林芳雄、バンザーイ!」
1932年生まれの著者が戦争への悔恨を込めて敗戦直後の世相を描き出す“社会派ピカレスクロマン”
『焼跡の二十面相』(2019年4月、文庫版2021年10月)もあわせて -
読んでて映画みたいに映像が浮かびあがってくる感じがしました。ただ言い回しがやはり古くて、それが良い感じではあるけれども、眠たくなることも…。
-
小林少年、今回も大奮闘。
自分のニセモノが登場し、それが実は女の子!
その子ミツルとの関係がなんとも微笑ましいというか、むずがゆいというかw
かわいいなぁ。
ミツルが二十面相の手下というのもドキドキ感が増す。
しかも、二十面相をとっても慕っているし。
明智小五郎と二十面相の対決も見られたけど、印象に残ったのはやっぱり若い(幼い?)2人の関係だった。
タイトルが衝撃的だけど、でも、二十面相だもの、そう簡単にはあの世に行っちゃったりはしないよね、と思いながら読み進め、、、
あのラスト!
辻先生の少年探偵団もの、また読みたい。 -
タイムスリップしたみたい。
-
少年マンガを読んでるような心地良さ。包み込むような優しい語り口にも癒される。終戦直後の情景が目に浮かぶ。
-
敗戦の翌年。焼跡にも徐々に活気が戻り、疎開していた少年探偵団の団員たちも、徐々に東京に戻り始めた。彼らが日常を取り戻すより早く、怪人二十面相は縦横無尽。明智探偵と小林少年の偽者に扮して警察を振り回したり、やりたい放題だ。しかし、明智はともかく、小林くんの偽者って誰だろう……。郷愁を誘う昭和の暗闇を舞台に、明智小五郎と二十面相の活躍を描く、辻版『怪人二十面相』第二弾!