- Amazon.co.jp ・本 (290ページ)
- / ISBN・EAN: 9784334925932
感想・レビュー・書評
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トリックは意表をつくものではなかったけれど、一昔前の青春の青臭さや物悲しさが全体を覆っていていい感じでした。
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面白かった。
そっちか!っていう。
誰もかれもラットマンを見てしまうのだなあ。私もですけど。
ひかりの嫌な感じをはっきり書いてくれたらもっと良かったかも。まあすっきりするってだけですが。 -
おもしろかった。
表紙の感じと冒頭から、ホラーちっくなのかと思ったんだが、
まあ、ちょっとその感じはなきにしもあらずだったが、
これは、なんだろう、やっぱミステリーってことになるのかな?
んん??これは、どうなんの?どうなんの?っと思って
結局最後まで一気読みしてしまった。
そしてものの見事に騙された。
いやーだってあの流れだと絶対、姫川が殺した、と思うよね?
え??桂ちゃんだったの?えええ??野際さんだと~~~!!
と心の叫び。
1人の死と、誤解と、1人の男の覚悟。
時を超えて、図らずも親子が同じような状況下、同じような結論をくだし、
誤解まで同じだなんて。出来すぎ、と思うほど、よくできた設定だった。
なるほど、ラットマンとはそーゆーこと、ね。
姫川、危ないとこだったなー。あのまま死んでたら完全に死に損だよ。
けど、この人、ちょっとどこかヤバイとこがあるんじゃないか、
、と刑事さんの気にし具合からやカマキリ殺すとこで思ってたんだけど、
そのへんはあまり深く踏み込むことなく終わっちゃったな。
私としては谷尾くんに頑張ってほしかったのだが、
全く脈ないな、気の毒に。
誤解だろうとなんだろうとその時自分が信じたことが真実になってしまう。
気付かなければかけ違ったボタンはそのままで、そこからの歪みが
当事者たちに影をおとす。
うーん、哀しいですなあ。
にしても、ひかりちゃん、かわいそすぎだろ。
が、あの姉妹の関係もなんかいびつだったなあ。 -
なんか意味のないフレーズが多すぎる、思わせぶりで先に進まず、モヤモヤ、脇役が救いかな
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道尾作品だからミスリードされないように警戒して読んだつもりだったけど、終わってみたら二転三転いいように翻弄されてた。姫川の生い立ちには同情の余地があるけど、ひかりに対する気持ちはあまりにも身勝手。ハリガネムシの場面も本性が出たようでぞっとした(印象強過ぎたせいでこの辺りから道に迷っちゃった)ラットマンの話は興味深かった。同じものでもその時の心情によって違って見えることって確かにある。エレベーターの話も面白かった。あと豆のにしかわが出てきたのにはニンマリ。他の話で西川刑事と真備の共演が見てみたい。
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やられました!
『ラットマン』というタイトルと、表紙にひかれて読みましたが、見事なまでに作者の思い通りに読まされてしまいました。
伏線を散らしながらの展開に見事に誘い込まれ、まさに自分自身が作品に対して、「ラットマン」になってしまっていました。
真実って難しいものですね。現実にこんなことがあるとはわかりませんが、「自分の」目と心に視える事実とに捉われ、実際の真実(実際というのも結局は自分にとって都合がよかったり望む現実なのかもしれませんが)が
わからない。
おススメの一冊になりました。 -
やられた。面白い!
思い込みって怖い。特に視覚は騙されやすいのかな?話しの内容もだけど、道尾さんの作品は文字から与えられた情報だけで推理してると、罠にはまるように仕組まれてると思う。