田村はまだか

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334925987

感想・レビュー・書評

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  • 一万円選書の一冊。
    同窓会の3次会 スナックバー チャオ!
    5人の同級生とマスターは、田村を待っている。
    田村は来るのか?
    衝撃の最後で、びっくりした。
    みんな生きてれば、いろんな事があるなと、つくづく思った。
    みんな、自分の人生の中では主役!
    いろんなドラマを生きている。

  • 表紙のイラストがなんとも。この人が、「田村」なのか?
    謎のポーズも、誰なのかもすぐわかるわけですが。
    ついつい読みながら手が耳に。。。

    クラス会の三次会。スナック「チャオ!」に流れた5人。それぞれの「今」を抱えながら、「あの頃」に戻りたいような、戻りたくないような。
    待ち人は現れるのか、、、?

    残念なことにいまだにつながっている小学生時代の友人はいない。でもたまに、思い出す顔のみんな。今はどこで何しているのかなぁ。

  • それぞれのストーリーが描かれながらも最後はやっぱり「田村」

    こんな風に人に待ってもらえる田村はどんな人生を送ってきたのだろうか。
    自分も誰かにとって、こんな存在になれたらいいなと思った。

  • 深夜のバー。小学校のクラス会の三次会。四十歳になる男女五人が友を待つ。大雪で列車が遅れ、クラス会同窓会に参加できなかった「田村」を待つ。

    最初は男3人、女2人という記号でしかなかった5人が、章ごとにそれぞれの人生を振り返って語るので、読み進めていくに連れて、一人一人の輪郭が立体的に浮かび上がってくる。
    最終章を迎える頃には、自分も田村を待ち侘びている。誰かを待つと言うこと、それだけでこんなに感動的な物語が生まれるのかと驚きだった。

  • とあるBARでの、男女5人組が織り成すショートストーリー。
    平坦な人生も、そうでない人生も、それぞれ苦悩した日々があり、少しの幸福を求めた大切な時間がある。誰にでも起こるから、共感を呼べるモノに仕上がっている。

  • いい感じの脱力感。田村と二瓶さん、そしてマスターのキャラのおかげかな。現実的な内容だけど、夜中のスナックバーで語り合っていて夢の中のような浮遊感、高揚感があるのもいい。

  • だいぶ前に読了。
    以下、メモ。

    2009年吉川英治文学新人賞受賞作。
     かつて「孤高の小学六年生」と言われた男を待つ、軽妙で感動の物語。
    深夜のバー。小学校のクラス会の三次会。四十歳になる男女五人が友を待つ。
     大雪で列車が遅れ、クラス会同窓会に参加できなかった「田村」を待つ。
    「田村」は小学校での「有名人」だった。有名人といっても人気者という意味ではない。その年にしてすでに「孤高」の存在であった。
     貧乏な家庭に育ち、小学生にして、すでに大人のような風格があった。

     そんな「田村」を待つ各人の脳裏に浮かぶのは、過去に触れ合った印象深き人物たち。
     今の自分がこのような人間になったのは、誰の影響なのだろう----。
     四十歳になった彼らは、自問自答する。

     それにつけても田村はまだか? 来いよ、田村。

     酔いつぶれるメンバーが出るなか、彼らはひたすら田村を待ち続ける。

     そして......。

     自分の人生、持て余し気味な世代の冬の一夜を、軽快な文体で描きながらも、ラストには怒濤の感動が待ち受ける傑作の誕生。

  • 話は面白いんですけど、まあそうかということかと言う感じ

  • 小学校のクラス会に遅れている田村を待つ仲間たち、その間に何度も出てくる『田村はまだか?』のフレーズ。
    田村を待つ間、仲間たちはそれぞれこれまでの出来事を語ったり、ひとり回想したり、待つ間(私も)暇を持て余す事はない。いつになったら田村に会えるのだろか?最後は意外な事になり心配したが会えて良かった!となった。

  • 「田村はまだか」、面白いタイトルです。朝倉かすみさん、2008.2発行。北海道は札幌で小学校5~6年を過ごした同級生とスナック「チャオ!」のマスターの話。やはり同級生の中村理香と結婚した田村久志がなかなか店に来ない。「田村はまだか」。みんな40歳。田村を待つ男3人、女2人、それぞれの人生が、田村を肴に語られていく。長~い一夜の物語。田村はなぜ到着しないのか、最後に、ひと波乱が準備されていました・・・。(私はこの波乱、好まないですが・・・)

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著者プロフィール

1960 年生まれ。北海道出身。04 年「肝、焼ける」で第72 回小説現代新人賞、09 年「田村はまだか」で第30 回吉川英治文学新人賞、19 年「平場の月」で第35 回山本周五郎賞受賞。

「2021年 『ぼくは朝日』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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