三成の不思議なる条々

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著者 : 岩井三四二
  • 光文社 (2015年1月16日発売)
  • Amazon.co.jp ・本 (361ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334929862

三成の不思議なる条々の感想・レビュー・書評

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  • 関ヶ原から30年。とある人物の依頼で関ヶ原について調べることになった一人の町人が、江戸上方と様々な人を訪ね真実を聞いて歩く。関ヶ原とは何だったのか、石田三成とはどういう人物だったのか、道理はどちらにあったのか…。
    勝者が必ず幸せになるとも限らない。負けはしたけれど、やはり石田三成の正しさ誠実さ賢さは心に深く残る。

  • 関ヶ原から30年後の太平の世の中、ある者の依頼で江戸町人の文殊屋が当時の事、特に石田三成について当事者達にインタビューをして行く、言うならば"インタビュー with 関ヶ原"で小説の大半が経過していく。そして最後の一章で謎の依頼主とその意図、そして石田治部少輔の全体像が見事に浮かび上がる、小説として極めて秀逸な一作。

    いやあ、おもしろかった。天下分け目の戦いと言えば司馬遼太郎の「関ヶ原」がそれぞれの大名家の事情や利害を腑分けしていて面白いが、この作品では更にその大名の部下やあるいは下級武士からみた関ヶ原の状況や、石田三成、徳川家康が彼らからどう見えていたかがイメージが着いてなんとも興味深い。そして、「道理」という関ヶ原でこれもほど使われ、これほど無力だった観念的観点から石田三成の実像を浮かび上がらせ、そして最終的には、子孫を代々受け継ぐ大名家としての情みたいなものと絡ませて大団円を迎え、読者を心地いい感想(感傷?)に導いてくれる。基本的に日本人は敗者に弱い。よくよく考えれば、石田三成は源義経、西郷隆盛と並び、人の心をグッとさせる日本的敗者なのかもしれない。

  • 道理が通るとは限らない。

  • 石田三成や関ヶ原を別視点からとらえた。
    聞き取り形式の伝聞調で物語っている。
    はじめのうち、依頼主はタイムスクープハンターかとも思った。作者の小説でそのようなオーバーテクノロジーは出ないけれども。
    結局は落ち着くところに落ち着いた。
    津軽の殿様が家臣たちに判断させるための資料。絶対に偏向はなかったのだろうか。読者からすると三成の評価が向上して、家康は下がる。
    気前よく礼金を払うのも違和感。津軽藩ってそんなに金持ちなのかな?
    背景には色々と突っ込みどころはあるけれども、物語は面白かった。

  • 三成さんは、人に対して不器用だけど、まっすぐな人。そして家康に「NO」と言えた人。

  • 岩井さんの著書は初めて読んだが、試みは面白いと思う。
    しかも、大きいラインは史実に基づいていると思われる。

    あらすじは、ある町人がとある筋から依頼を受けて、偏見を持つことなしに、石田三成の人となり、そして関ヶ原の真実をその30年後に追う。

    黒田長政の家来だったり、廃藩された宇喜多家や福島家の関係者、そして三成側で戦った毛利家や安国寺などの関係者の話も聞いていく。それが、ひっそりと生きている三成の子孫の将来に影響を及ぼす決断をなす材料となされる、史実に基づいた少しハートウォーミングな話。

    三成寄りの視点なので、徳川寄りの人にはダメかも。ちなみに私は三成寄り。改めて、それぞれの人にはそれぞれの事情があり、善悪の判断を簡単にしてはいけないと感じさせてくれる本。

  • 舞台は関が原の戦いから30年後。
    訳は話せぬが、石田三成について調べてこいとの命令を受けた町人が
    各地を訪ね歩きます。

    石田三成ってどういう人だったの?
    関が原の戦いって、どっちに道理があったの?
    これらを聞いて回ってどうするの?

    話し言葉が独特で、読むのにやや苦労しましたが
    お家毎の視点で語られる、石田三成・徳川家康像は面白かったです。

  • めちゃくちゃ面白かった。
    いやあ、こんないい本・・・

    三成についての決定版。

  • 関ヶ原から三十年後、かつて彼に関わった人たちが語る石田光成。
    教科書に出てくるレベルの有名どころは、名前しか出てきません。それがよけいにリアルで面白かったです。

    太閤絡みの小説を読むとよくあることですが、権現は太閤の遺児を守らず天下を乗っ取ったというスタンスだけが、引っかかりました。太閤が右府の遺児を守らず天下を乗っ取った事実は、都合よく棚の上なんでしょうか・・・・

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