総外資時代キャリアパスの作り方 (Kobunsha Paperbacks Business 6)

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (252ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334934149

感想・レビュー・書評

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  • [ 内容 ]
    外資系企業を志望する人も、自分の会社が外資系になってしまった人も!
    押さえておきたい「超高給・実力主義」世界での正しい生き方。

    [ 目次 ]
    はじめに 日本は今や総外資時代
    第1講 日本にいても外資の波からは逃れられない!
    第2講 外資系企業の待遇と人事はどうなっている?
    第3講 汝の敵を知れ…外資系企業の社内力学
    第4講 外資系の世界で生きるためのプロフェッショナル論
    補講 外資系企業のカルチャーを知る

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 【総評】
    ペーパーバック250ページに比して、下にあるフレーズの量を見てもらってもわかるとおり、この本は名著だと思う。
    amazonのおすすめ度が満点なのも頷ける。自分は、大学2年生の頃にこの本に出会い、外資の世界に興味を持ち始めた。
    まだ自分のキャリアを考えている所だが、4年の今、こうやって読み直してみると、本当に日系と外資とで差があることを実感する。

    【気になったフレーズ】
    ・外資投資銀行、初年度はインセンティブのボーナス含め約1000万、2年目1500万、3年目2000万、「アソシエイト」昇格後2500〜3000万、後は推してしるべし。
    ・グリーンメーラー(blackmailと、ドル紙幣のgreenを合わせた造語) → 超短期的な視点でM&Aを狙っているファンドのこと。
    ・日本の会社では、jobが曖昧模糊。外資ではjob description , position description があり、更にワトソンワイアットなどの報酬survey会社が存在して、外部的に、jobによる市場価格が決まっている。
    ・外資では日本と違い、generalistを養成せず、個人の能力を特化させてspecialistを養成する。
    ・とりわけ女性は外資を目指せ。
    ・懇談会の出席者の3,4割が、女性のマネジャーだった。
    ・ILO(国際労働機関)によると、1998年時点で、全管理職中女性の占める割合は、日本で7.8%、米国では45%だったという。
    ・外資の世界では、未消化の有給休暇があると、会社の利益が減るという会計規則が存在する。
    ・外資の本社から日本に派遣された日本支社の社長はExpatriate(国外移住者)と呼ばれる。基本アメリカ人は欧州を希望するが、far-eastの日本に来る者は実は2流でエリートコースから外れている。しかしながら、給料は2000万ほどだとしても、居住費、車、子供の学費、医療費などが厚遇されるので、その2倍はコストがかかる。社員はリストラされても、そこの厚遇は保証されているのが普通。
    ・本社と日本法人の間にアジア・パシフィック地区というくくりがある。地区の本部は香港やシンガポールに置かれることが多い。そこの地区長の下に、日本の社長がいる。
    ・外資系の日本支社の社長はやはりローカルな日本人が多く、業界の専門知識がある人間がヘッドハントされるのが普通。専門家であるほかに、リーダーシップ、進取の気性、チャレンジ精神があって、MBAやDrをもっていると尚良い。英語ができるのは、いうまでもない。
    ・外資系で社長を狙いたい幹部クラスの人材は、積極的にサーチ会社にコンタクトし、登録もしている。
    ・外資系では、ナンバー2が、むしろ危ない。
    ・バナナ人間・・・見た目は黄色人種(日本人)だが、一皮むくと、白い(白人)ということで、アメリカ育ちの人間。やはり英語が堪能だと、それだけで優秀と見られる傾向がある。
    ・下剋上が日常茶飯事なため、部下に1対1で仕事を教える上司は少ないが、組織としての教育制度は非常に充実している。ので自己啓発に適している。
    ・経理などは、中国にアウトソースする例が増えている。そこのマネジャークラスは、日本語英語ができる上に、日本の会計士の資格までもっている。
    ・日本支社のマネジャークラスで、朝出社してPCをあけると、英文のメールが30〜40通きている。が、中身は大学入試にでるレベルより下の平易な分が多い。
    ・投資銀行だと、資本市場部門、投資銀行部門に分けられる。前者では、更にセールスか、アナリストか、トレーダーかに分かれる。当然債権でいくのか株式にするのか、も決める。後者では、企業金融やM&Aの専門を仕込まれる。そこで生まれるのは、就社ではなく、就職、つまり専門性を磨く、という意識。GSだとか、モルガンだとかいう意識はあまりない。
    ・外資系金融機関には、「ガーデニング期間」というものが存在する。会社を辞めるとき、情報が漏れないように、籍は入れたままで1ヶ月出社させない期間を設けるという。
    ・外資は学歴主義、資格主義、実力主義。いい大学を出たりMBAを持っていると、とりあえず入社は楽になる。入ってからは実力主義となる。MBAにUSCPA(米国公認会計士)、CIA(公認内部監査人)、不動産鑑定士、シスアド、セラピストなどの資格が加わると、鬼に金棒状態となる。
    ・MBAは論文提出に重きを置く日本のそれと違い、スキルを学ぶ。会社に勤めてから取る人の方が圧倒的に多い。
    ・アフターファイブは同僚、上司とも互いに無縁。飲みにケーションが通じるのは日本だけ。
    ・日本企業はゲマインシャフト(共同体社会)、外資企業はゲゼルシャフト(利益社会)。
    ・アメリカでは32歳までに平均8回転職する(米国労働統計局)。
    ・ビル・ゲイツの資産は、アメリカの下から45%の人たちの総資産を上回っている。
    ・ボーダレスとなった世界の舞台で活躍する時代がやってきた。狭い殻に閉じこもって我慢するのは、もはや美徳ではない。冒険は若い人の特権なのだ。

  • 外資について知ることのできる一冊。

    そもそも内資、外資という区別をする思考から脱却し、所謂、外資とはどのようなところかを知ることがこれからは必要だろうとのコンセプトに基づいた本。

    外資の話題といえば去年のゴールドマン・サックスのボーナスが話題になっていたが、なぜにあんなに給与が高いのかから始まり、外資と内資の雰囲気の違い、仕事が明確に規定された職務記述書の存在、本社から送り込まれるエクスパットの存在などなど知ってるようでよく知らない外資の事情がよくまとまった本です。

    外資でとるべき行動、してはならない行動など実際に中で働くにあたって心得ておくべきことが具体的に書かれている。

    外資に関する本は多数あるが、これはその中でも外資のいいところも悪いところもよく書かれてていいと思います。改めて自分の今いる環境が外資であると実感もします。(ある意味では甘めの外資であったという
    ことに気づいた。本当はもっと厳しいんだなぁ。)

    外資に興味ある人は読む価値あります。

  • 一応外資系企業2社に在籍した経験と照らし合わせると、なるほど、納得できることが多かったと思います。社内の競争原理や基準・標準に関する考え方、グローバルとローカルの関係、・・・・。いろいろ経験したことをこの本を読みながら思い起こしてみてみると、自分は外資向きなんだと改めて感じますね。実際始めに就職したこくな企業から外資系企業へ転職したときには、何の違和感もなく馴染めました。逆に気分良く仕事が進められたくらいです。今後、どんどん国際化が進んでいくなかで、「外資流」に馴染めない人は脱落していくことになってしまうんでしょうかね。。。

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