女の絶望

著者 :
  • 光文社
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784334975487

感想・レビュー・書評

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  • 随所でうなづけるもののやっぱり恋愛とか人生とかは
    ひと様より自分のが楽しいや。(笑。

  • 母の本。母っていうものを知りたくて読んでみた。
    ただ身内から借りるもんじゃなかった…(笑)

    最初は口語すぎて読みづらかったけど、リズムを掴むと一気に読めた。

    絶望ってすごい。読んで希望が湧いた!っていうよりやっぱり絶望は絶望だった。
    おもしろい本。自分じゃ買わない。
    ちょっと泣いた。

    苦労は買ってでもしろってもので。

  • 友人で、何かにつけて閉経や老いに結びつけ恐怖に思い喚き散らす女がいる。
    そいつに読ませてやりたいと思った。

    でも書いてあることはその実当たり前の事であり「わたしはわたし、他人は他人」とか「人は変わらないので自分が変われ」とか。
    ここで自分が青いと思うのは、人は変わらないとは思っていながらも、つい口で攻める所だと思った。わかっちゃいるんだが傲慢故に止めらんないんだな。

    それにしてもこういう人生相談ってみのもんたでも思うけど、周りに友達とかいないのかね。

  • 「イラッときたら、ダッコ」

  • (再読)

    (2013/9/7了)

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    (一読)

    こないだ図書館で夏石鈴子の『虹色ドロップ』を借りたら、目次を見ているだけでどきどきウキウキしてきて、目次からとんで、ちらっとあちらを読みこちらを読み、「あとがき」を読んだりしていると、ああもうたまらんと、次の日に本屋へ行って買ってしまった。目次は版元のポプラのサイト(http://www.poplar.co.jp/shop/shosai.php?shosekicode=80006760)にある(「十二年」という文章の一部を立ち読みもできる)。立ち読みのできる「十二年」もいいのだが、「五月生まれの女の子」にずきゅーんときた(私も五月生まれやし)。

    イッキに読むのがもったいなくて、ちびちびと読んでいる。

    伊藤比呂美の『女の絶望』の紹介の一文もこの本にあり、図書館でまた借りてきた。この本が出た頃に、てっぺんのほうから途中まで読んだのだが、そのときはどうも乗らなくて、中途で返してしまったのだった。こんどはどうか。

    「ひ」が「し」になる江戸弁のしゃべりで、伊藤しろみ(著者の伊藤比呂美ではない、ということになっている)が「身の上相談」にずんずんとこたえていくエッセイである。こんどは、ずんずんと読める。うひひと笑えて、ちょっとしっぽりする。この本も、目次(http://books.google.com/books?id=zZ-KPgAACAAJ)を読むだけでもおもしろい。

    ▼「あたしはあたし」と思い、「あたしが一番大切」とはっきり思えるようにならなきゃ、「人は人」へ、たどりつけない。(p.252)

    ▼「あたしはあたし」
     これを唱えてるてえと、生き方にブレがない。苦労はするけれども、自分に真っ正直に生きられて、つまりは悔いが残らない、そう見極めました。
    (中略)
    ところがここにきて、呪文が効かなくなっちゃった。
     それが介護。人の思惑なんか気にしない、「あたしはあたし」、と今までいいつづけてきましたから、今回もいいたいんですけども、そうはいかのきんたま。親といえども自分ではなく、自分ではないといえども、やっぱり気にかかる。(p.263)

    そして、伊藤比呂美の本を読んでしまってから、また『虹色ドロップ』をちらりちらりと読む。

    この『女の絶望』のことを、夏石鈴子はこんな風に書いている。
    ▼…この本の良さ、伊藤比呂美の正しさを、果たして男や若い女がどれだけ理解できるのか大変疑問に思う。これがわかったら、ちゃんとした大人、とわたしは思う。一度、読んで下さい。(p.251)

    (2010/8/27了)

  • 私もしろみさんに相談したくなりました。介護の件はしろみさんでも悩みが多いのね。

  • 再読
    2009年初読

  • 性と嫉妬と老い。
    深いですね。

  • これは男の人が好んで読む本ではないかと思ったぐらい
    女の事が内臓の内側から書いてあると思った。

    これは自分で買って読まなくては
    人に貸してもらって読むと恥ずかしいと思った。

  • 西日本新聞で「万事OK」という人生相談をしている経験から、よくある相談について、伊藤しろみとしてアドヴァイスをまとめて語っている内容。
    自分の経験に即して、落語調の話言葉でさばさばと、笑わせてくれるので、重い内容もけっこう楽に読めます。
    子どもがむかつきだしたとき、親の稼ぎが悪いなどと言い出したらこれは群れのリーダーとして罵り倒してでもやめさせなければならない。
    ただ思春期は自分がなんなのかわからなくなることがある、そういうときにはしばらく寄り添って歩いていく。
    ただ自分自身のことも長くは放り出さずにちゃんとかまってあげて。
    若者の行動が気になって腹が立つとき、正義感はもっとも。危険だからやめようと言ってやるのはいい。だが自分と違う生き方が気にくわないというのは言っても無駄。
    「あたしはあたし」人と比較してもしょうがない、のが基本。
    難しいかも知れないけど、これ真理でしょうねえ。
    悩んでいる人が多いというのを実感すると何となく元気が出てくるようでもあり。
    何度も離婚し、更年期に突入し、介護もしている〜共感も交えて、なかなかキッチリ語っています。
    詩人の著者は1955年東京生まれ。カリフォルニア在住。え、そこから介護に通ってるの?
    2008年9月発行。

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著者プロフィール

伊藤比呂美
1955年、東京都生まれ。詩人。78年に現代詩手帖賞を受賞してデビュー。80年代の女性詩人ブームをリードし、『良いおっぱい 悪いおっぱい』にはじまる一連のシリーズで「育児エッセイ」という分野を開拓。「女の生」に寄り添い、独自の文学に昇華する創作姿勢が共感を呼び、人生相談の回答者としても長年の支持を得る。米国・カリフォルニアと熊本を往復しながら活動を続け、介護や老い、死を見つめた『とげ抜き 新巣鴨地蔵縁起』(萩原朔太郎賞、紫式部文学賞受賞)『犬心』『閉経記』『父の生きる』、お経の現代語訳に取り組んだ『読み解き「般若心経」』『たどたどしく声に出して読む歎異抄』を刊行。2018年より熊本に拠点を移す。その他の著書に『切腹考』『たそがれてゆく子さん』『道行きや』などがある。

「2022年 『伊藤ふきげん製作所』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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