- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784335650550
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
(1985.05.24読了)(1985.05.17購入)
☆関連図書(既読)
「タテ社会の人間関係」中根千枝著、講談社現代新書、1967.02.16
「適応の条件」中根千枝著、講談社現代新書、1972.11.20
「「甘え」の構造」土居健郎著、弘文堂、1971.02.25
「モラトリアム人間の時代」小此木啓吾著、中公文庫、1981.11.10 -
『「甘え」の構造』(弘文堂)の著者が、「表」と「裏」、「内」と「外」、「本音」と「建前」といったテーマに取り組んだ本です。
著者は、「建前」が正義で「本音」が悪であるとか、「建前」は見せかけで「本音」が真実であるといったこと主張するのではなく、両者が切り離すことのできない人間心理の双面を構成していると論じています。
ただ、あまりくわしい分析が進められることはなく、著者の印象に基づいた比較的気楽なエッセイのようにも感じられました。 -
オモテとウラ、本音と建前というあいまいな、けれども日本人の日常に深く浸透している概念を考察し、そこから個人、社会の成り立ちについて発展させていきます。本音と建前、そして秘密が人の社会的成長、そして社会生活に不可欠というくだりには納得させられます。
-
第三部「秘密の意義」が面白かった。良寛、漱石、ソール・ベローの講演などの出典が興味深い。
-
「甘え」理論に続いて、日本人ならではの「本音と建前」を考察し普遍概念として捉えようとした。心の「表と裏」の付則不離の関係、「ゆとり」「秘密」などの解釈は出色。