復讐 (書物の王国)

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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336040169

感想・レビュー・書評

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  • 前巻のテーマが”奇跡”だったのに、一変して今回は”復讐”とは……。
    さすが書物の王国、尖ってやがる。
    しかし復讐譚というのは古今東西の永遠のテーマでもあるのは事実なのだ。

    久生十蘭「骨仏」
    不貞を働いた妻への、夫の復讐とは。
    そして間男となった友人の男への報復とは……。
    さらりと地獄を見せてくる妙が、凄いよな~…。
    雰囲気がめちゃ好き。
    本気で怒るといっそ無表情になるよね、みたいなの。

    ボッカッチョの『デカメロン』より「心臓料理」
    これもまた不貞した妻への復讐ネタ。
    それにしてもマジで西洋の人はこういうことするんか????とカニバリズムの恐怖に震える。
    好きな男の心臓食わされる気分とはこれいかに…。

    南條範夫「復讐鬼」
    一番怖いし、一番おぞましいし、一番凄かった。
    これが…南條範夫文学の世界…残酷小説…。

    蒲松齢『聊斎志異』より「人虎報仇」
    やっぱり聊斎志異、おもろい話いっぱい載ってるな…。
    復讐のために虎へと変化した生霊となり…。
    すげえし、痛快だよな…。

    中島敦「牛人」
    これも怖いな~~…。
    またせむし出てきてるし…。古典とか近代文学とかのが出てくるんだな、やっぱり…。
    跡継ぎ問題なんて、やっぱり中国とかのがなんか厳しそうだしな…家父長制…。

  • 第16巻 全20巻

  • ストーカーの「雌猫」にはゾッとした。展開が予想できて、やめてーって思ってしまった。新鮮だったのは三島由紀夫の「復讐」。

  • 三島由紀夫の「復讐」という短編。三島の小説は計算されつくして書いてあるとは、このことですか。

  • 書物の王国シリーズの第16巻 (全20巻)

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著者プロフィール

Henry James.1843-1916
19世紀後半~20世紀の英米文学を代表する小説家。
主要作品に『デイジー・ミラー』、『ある婦人の肖像』、
『ねじの回転』、『鳩の翼』等。
映画化作品が多いが、難解なテクストで知られる。

「2016年 『ヨーロッパ人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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