タロット象徴事典

著者 :
  • 国書刊行会
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本棚登録 : 73
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (550ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336047571

感想・レビュー・書評

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  • 箱入りの分厚いタロット本。
    まず始めに注意していただきたいのは、この本はタイトル通りタロットに描かれた象徴を解説した事典で、占い方をレクチャーしたものではない。タロットを展開する為の方法などには触れられていないので、タロットカードを手にしたばかりの人が、取りあえず占い方を学ぼうと思ってこの本を購入しても、実際にカードを並べて占うことはできない。

    カード一枚に対する説明が詳しく、たっぷりページ数をとっているのが特徴。カードに描かれたシンボルにどのような意味があるのか、なぜこの位置に配置されているのかといった意味を解説している。
    ウェイト版の他、ヴィスコンティ版、エステンシ・タロット(シャルル6世のタロットと混同されていたもの)、マルセイユ版についての説明もある。図柄の解説の他に、お馴染みの正位置・逆位置の意味があり、こちらは特に恋愛については別枠を設けている。
    ウェイト版には特に重点を置き、「The Pictorial Key to the Tarot」から引用したりしつつ詳しく解説している。
    小アルカナについてはウェイト版を基本にした解説。

    キリスト教的なシンボル、美術としての当時の流行、カバラについてなど、様々な側面からカードを読み解く手助けをしてくれる一冊。カード一枚についての説明が長く、かなりのボリュームがあるので、ある程度タロットに慣れてきて、より詳しくカードの意味を知りたい、自分なりにじっくりと図柄を読み解いてみたいという人に向いているかもしれない。巻末には「特筆すべき用語集」が付属している。

    星を5ではなく4にしているのは、どちらかといえば大アルカナぐらいはウェイト版重視ではないものを探していたこと、この手の事典形式のものにわざわざ恋愛占い用として別枠を設けるよりは、他の記述スペースを使って貰いたかったというような、個人的な満足感の度合いによる。シンボルを一つ一つ丁寧に拾い上げていて、説明も丁寧で分かりやすいので、少々お高い本ではあるが、それに見合った価値はあると思う。

  • タロットの辞書ではなく、『タロットの象徴の辞典』です。そこを理解できているとこの本が以下に丁寧で手厚くカバーされた本であるのかがわかります。

    タロットで避けては通れない、しかしそれを勉強しているタロット占い師を見たことが無いという「アトリビュート」「イコノグラフィー」が専門知識が無くとも読めます。

    ただ、その一方でやはり初心者には難しい内容であるのと、タロットの意味の記載には不十分さを感じます。(と言っても他の書籍よりも詳しい)
    カバラの樹、西洋占星術基礎、タロットの意味合いやリーディング、そしてイコノグラフィーなどを他の書籍で学んだ上でこの本を扱うと更に深まるのではないか。と考えます。

    良書ですが、難書。あたかもタロットを学ぶならこの本と紹介されがちなので、注意の意味を込めて⭐︎4です。

  • 借りたもの。
    図像学的絵解きよりも、占いとしての実践的な意味解釈についてまとめたもの。
    象徴的解釈に重点。
    そこからイメージされる、クライアントや占う人への、預言のようなもののレクチャー。

  • タロットを勉強している人は必読だと思います。
    すごく、研究した結果がわかりやすく書かれています。
    少しお高いですけどね。
    タロットを理解したい人は買って損はないです。

  • タロットのカード解説本。
    カバラと絡めつつウェイト版の解説をしてくれているのだが、カバラとタロットを結びつけるのって一般的だったかなと思ったり。まぁ珍しくはないけど。
    昔ざっとカードの意味は学んだものの大分抜けているところもあったのでうまく補完できた。

  • カードすべてのシンボルが解説されている良書。一般的な定説(主にウェイト氏による)をまとめてあり入門書としては最適ともいえるが、主にカバラ中心の概説で占星術に通じていると思えないのがちょっと残念。解釈編は結婚や恋愛について実際的にされていてひとによっては有意義に使えそうだが、研究者気質の理論と女性的な解釈とのふれ幅に違和感を覚える。

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著者プロフィール

占術家、講師、執筆家。
著書に『タロット解釈実践事典』『タロット象徴事典』(国書刊行会)、『タロットの歴史』(山川出版社)など。
日本タロット占術振興会、日本易道学校でタロットと西洋占星術を指導中。

「2022年 『マルセイユ・タロット教室 タロット・マスターをめざして』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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