愛なんてセックスの書き間違い (未来の文学)

  • 国書刊行会
3.14
  • (3)
  • (9)
  • (8)
  • (7)
  • (2)
本棚登録 : 224
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784336053237

作品紹介・あらすじ

アメリカSF界のレジェンド、カリスマSF作家
ハーラン・エリスンはSF以外の小説も凄い!
犯罪小説を中心に非SFジャンルの初期傑作を精選、
日本オリジナル編集・全篇本邦初訳でおくる
暴力とセックスと愛とジャズと狂気と孤独と快楽にあふれた
エリスン・ワンダーランド!

「父さんのこと、殺す」痩せた少年の緑色の瞳は飢えたようだった……孤独な男と孤独な少年の出会いを痛切に描く「第四戒なし」、成功した作家が体験するサイケデリックな彷徨譚「パンキーとイェール大出の男たち」、閉ざされた空間に幽閉される恐怖を華麗な筆致で綴る「盲鳥よ、盲鳥よ、近寄ってくるな!」、〈ジルチ〉がある小説を書け!と命じられた新人作家の苦悩とは? 爆笑のポルノ小説「ジルチの女」、ギャング団潜入取材を元に書かれた「人殺しになった少年」、グルーヴィな筆致が炸裂するエリスン流ジャズ小説「クールに行こう」など、カリスマSF作家エリスンによる犯罪小説・ポルノ小説・ジャズ小説・ハードボイルドといった非SFジャンルの初期傑作を精選した日本オリジナル短篇集(全11篇、すべて本邦初訳)。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • なんと言ってもタイトルがかっこいい。

    著者のハーラン・エリスンはカリスマSF作家とのこと。僕は残念ながら存じ上げなかった。非SF作品を集めた短編集。セックスと暴力とジャズの香り漂うハードボイルドな世界。

    ほとんどの主人公には全く感情移入できないけど、ストーリーは思いもよらない展開で思わず唸ってしまう。
    特に、「第四戒なし」「ラジオDJジョッキー」「クールに行こう」は5点。素晴らしいっす。

  • ザ・ハードボイルド。漢の世界。
    文章が回りくどくて読み易くなかった。アメリカの文化に詳しくないとイマイチ意味が通じにくいところがある。スティーブンキングに似てるけど、輪をかけて読みづらい文章だった。

  • ほとばしる言葉。溢れ流れる感情。

    ストーリーの骨子自体はなんてことのない筋書きなのだが、それを肉づける文体で作品としての完成度を高めるような文学的要素を持ち合わせた短編集。

    好きなタイプの作品ではないが、この倒錯感とシュールさが織りなす独自性は否定できない。

  • ★3.5
    全11編が収録された短編集で、非SFなハーラン・エリスン。暴力やセックスに纏わる描写が多く、1950~60年代のアメリカ映画を彷彿させる。反社会的でありながら常に孤独を抱えている、みたいな感じ。が、何よりも、テンポ良く感情を剥き出しにした文章の格好良いこと!個人的には、「第四戒なし」と「ラジオDJジャッキー」、「人殺しになった少年」あたりがお気に入り。特に「人殺しに~」は、彼の末路とともに警官の一言が物悲しい。解説ではエリスンの人生を知ることができ、数々の作品で経験が生かされていることが分かる。

  • ハーラン・エリスン初期の非SF短編集。
    一般小説と考えると少し不思議な作風ではある。しかしまだ、ジャンルSFではない。逆にこの路線を突き詰めれば、作家・ハーラン・エリスンはまた違った存在になっていたんじゃないかなぁ。

  • 全体的に攻撃的な感じ。暴力を不快な表現で描かれていないので読みやすい。不安定な心情から発生する。それを内部で煮えたぎらせるか、凶器を持って「私は怒っておりますのよ」と表現するのか、その境界線を観察しているような。「ジェニー」とか「ジルチ」とかで、今まで目の前にあって、欲しい物だったと解り、掴もうとすると、消えてしまう、みたいなのが無情というか、むーん。人間臭いんだけどクールな本と自分は思いました。

  • 「ジェニーはおまえのものでもおれのものでもない」に圧倒された。傑作だと思う。

  • はじめて読んだ作家さんやけど、良作揃い。

  • 全短編面白かった。すっごいな。天才

  • わからん

全17件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1934年オハイオ生まれ。56年にデビュー。鮮烈な暴力描写、華麗な文体に熱狂的なファンを持つSF界のカリスマ。シナリオライター、批評家としても活躍。67年、アンソロジー『危険なヴィジョン』を編纂、アメリカにおけるニュー・ウェーヴ運動を牽引した。代表作に『世界の中心で愛を叫んだけもの』(71)、Deathbird Stories(75)など。

「2019年 『愛なんてセックスの書き間違い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ハーラン・エリスンの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ハーラン・エリス...
デイヴィッド・マ...
JR
ウィリアム・ギャ...
伊藤 計劃
円城塔
エルヴェ ル・テ...
アンナ カヴァン
小川 哲
テッド・チャン
スタニスワフ・レ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×