星の旅人: 伊能忠敬と伝説の怪魚

著者 :
  • 小峰書店
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本棚登録 : 221
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (281ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784338081627

作品紹介・あらすじ

行方知れずの父を探すため、少年は伊能隊と共に旅をする。没後200年を迎えた伊能忠敬の足跡を少年の視点で描く歴史読み物。伊能忠敬の生い立ちや、時代背景、当時の風俗、測量技術の進化など、解説ページも充実。

感想・レビュー・書評

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  • 子どもにも分かりやすく、面白い歴史物を書く小前亮さん。
    この本は、今年の読書感想文コンクール中学校の部の課題図書になっている。
    特別な技術を使ったのではなく、従来のやり方をより丁寧に根気強く真面目に行い、現代の地図とほぼ変わらない物を作り上げたその偉業に感服するばかり。話の間に挟まれている解説や、父を探す少年のサイドストーリーも面白い。大人でも充分楽しめる。2019.6.12

  • 怪魚はほぼ関係なく、伊能忠敬の蝦夷地測量の旅をこどもにもわかりやすく語った作品でした。あまり伊能忠敬について知らなかったんだけど、面白かった。

  • 今年度読書感想文コンクール課題図書中学の部

    とても読みやすく、時代の解説も丁寧

    伊能忠敬の史実とノンフィクションがうまくミックスされて
    すいすいと読んでしまう

    表紙絵の怪魚はそれほどでもないんだよねえ

    ≪ 測量は 地に足つけて 空見上げ ≫

  • ★2019年度 課題図書(中学生の部)

    伊能忠敬がいかにして蝦夷を旅し日本地図を作成したかというノンフィクションと、平次という少年が行方不明の父親を捜す旅というフィクションが合わさった新しい物語。
    江戸時代の歴史や日本を取り巻く状況と天文学的な知識を一挙に学べ、フィクションのドキドキ感も味わえるお得な作品。

    自分は読む前にネタバレを聞いてしまっていた上に、とても面白いと聞いて読んだせいで、期待していたほどはときめかなかったが、色々引き出しがあるので、歴史や天文学、あるいは父探しの旅と、多方面から生徒の興味は引きやすいと思う。
    中学校の課題図書だが、年相応で、おすすめしやすい作品。

    ストーリーの合間に、ストーリーに出てくる歴史や天文学的な補足がなされ、より分かりやすくなっている。

  • かっこよすぎない程度にカッコイイ伊能忠敬が描かれていた。
    ストーリーは悪くなかったが伊能忠敬をもっと知りたい、もっと勉強したいとまでは思えなかった。
    小説にしてしまった手前フィクション感が強く、また、伊能忠敬は存在感は強かったが実在してる感じが薄いように思えた。
    没後200年の文言が見えるので記念に作られた本なのかと思うが、なぜ真正面から伊能忠敬を主人公として描かれなかったのか不思議である。

  • 伊能忠敬の名前と実績は知っていたのだけれど、詳しいことは全然知らなくて。タイトルでは自分では選ばないし、面白そうか?とも思ってしまうのだけれど、素直に面白かった。子供向けの本だけれど、だからこそわかりやすく面白く書かれていると思う。

  • フィクションとして合格

  • 伊能忠敬の第1回測量の話を、父を探す少年従者を主人公に据えて読みやすく小説にしたもの。まとまりもよく、間に書かれた歴史コラムも勉強になって、大人にも十分オススメの本。
    伊能忠敬が日本の地図を作ったおじさん、というくらいのことは知ってたけど、その前身は学者ですらなく商人だったとか、隠居してから学問の道に入り、そして頑健でもない体で歩きに歩いて地図を作ったとか、事実は驚きの連続だった。
    「コツコツ地味な積み重ね」の体現者のような姿勢には頭が下がる思い。
    アラ還のおじさんだけど、とてもかっこいい。
    「いくら手を伸ばしても、天の星にはとどかぬ。だが、頭で道理を考え、手足を動かして測量すれば、地を歩いていても星にとどくかもしれぬ。それが学問だ。」( p.115) とか、熊と対峙した時の「責任を取るのが大人の仕事だ」(うろ覚え)みたいな台詞とか、素敵だ。
    千葉に資料館があるようなので、いつか行ってみたいと思わされた。

  • この本は伊能忠敬と測量隊が今まで地図が完全に完成しなかった蝦夷地(現在の北海道)の地図を完成するまでの出来事を細かく丁寧に書いてあります。この本の面白いところは伊能忠敬とその子、秀蔵との会話が友達かのように話しているところです。
    またこの本の表紙に描かれている巨大な魚についても詳しくないですが書かれています。この本を読む前に巨大な魚の正体を推測してみるのもいいと思います。

  • 娘の為にお袋がbuy
    本人読まず私が先に読んでしまった。

    偉人伊能忠敬
    でどんな凄いこと?と思うが測量はやはり地道な作業の連続。この偉業に一発逆転は無く、ただただ一生懸命に目的を果たそうと少しずつ進んだ結果だった。
    50を過ぎて測量の世界に入ってもまだ目の前を一歩一歩進む忠敬の愚直さに感服します。

    若い時は、イノベーションが最高だと思ってましたが、大人になるにつれ、出来ることの積み重ねが、とても素晴らしい事に気付きます。
    是非そんな気付きのキッカケになってくれれば嬉しいです。
    また合間の雑学紹介がとっても面白い。
    おやつの由来、利根川の付替工事、地図の重要性。
    知らないことばかりで愕きました。

    娘はいつ読むことやら…

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著者プロフィール

小前亮/1976年、島根県生まれ。東京大学大学院修了。専攻は中央アジア・イスラーム史。2005年に歴史小説『李世民』(講談社)でデビュー。著作に『賢帝と逆臣と 小説・三藩の乱』『劉裕 豪剣の皇帝』(講談社)、『蒼き狼の血脈』(文藝春秋)、『平家物語』『西郷隆盛』『星の旅人 伊能忠敬と伝説の怪魚』『渋沢栄一伝 日本の未来を変えた男』「真田十勇士」シリーズ(小峰書店)、「三国志」シリーズ(理論社 / 静山社ペガサス文庫)などがある。

「2023年 『三国志 5 赤壁の戦い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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