ペ-タ-という名のオオカミ: Tagebuch von Ryo (Y.A.Books)
- 小峰書店 (2004年1月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
- / ISBN・EAN: 9784338144117
作品紹介・あらすじ
オオカミに国境はない。まして、人と人の心のつながりを断ち切る壁など存在しない。故郷の森をめざす子オオカミ。それを助ける少年の心の軌跡を描く物語。
感想・レビュー・書評
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「オオカミに国境はない。まして、人と人の心のつながりを断ち切る壁など存在しない。故郷の森をめざす子オオカミ。それを助ける少年の心の軌跡を描く物語。」
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群れから離れてしまったオオカミであるペーターを、少年たちが帰してあげる話なのだが、最後にペーターを逃がすことに成功した時は感動した。
オオカミに国境はないと書かれていて、人間は自分達が自分達の自由を奪っているようにも感じた。 -
自然界の動物は、撃ってはいけない!自然にまかせましょう…
産経児童出版文化賞、坪田譲治文学賞 -
ドイツを舞台に、群れからはぐれた仔オオカミを群れに戻そうとする少年たちの物語。
オオカミの仔との触れ合いや自然のことにも触れつつ、少年たちの家庭の事情による葛藤も描いています。ただ、そのどちらよりも壁によって分断された東西ドイツのことが、メインで描かれている感じもあります。少年たちが共に行動する人たちから聞かされる冷戦時代の話、それがオオカミとの旅に絡んで妙味を成しています。そのため、少年の心の動きや成長という部分が物語の流れに飲み込まれている気もしますが、それもこの作品の味なのですかね。
那須田作品の中学生男子はスッとしていて、ちょっと背伸びして遠くを見ています。それもこの作品の爽やかな味付けを増すものとなっているのですね。 -
きのう読み始めて、先ほど読了。
基本はリオの一人称、だけど、その必要ってあったのかな、という気がした。東西冷戦の頃のドイツの、とくにベルリンの状況がいたるところで説明されていて、そのほとんどがリオの一人称なのだけど、それがいかにも「説明」という感じで違和感があった。文体もあまり口語っぽくないし、むしろ三人称の方がよかったのじゃないかしら。
それと合わせて思うのは、子どもに焦点をあてるふりをしつつ、実は冷戦時代のベルリンの事情を読者に説明するのが目的なのかも、ということ。一応家出少年ふたりが描かれはするけれど、でもかれらの家出の事情が深められることはなく、葛藤の軌跡が追えるわけでもない。ただ事実として彼らが家出した、ということが示されるだけで、ふたりそれぞれが置かれている状況の切迫感が、字面以上には迫ってこなかった。かといって、ベルリンの事情が身に迫るかというと、個人的にはそうでもなかった。マックスの事情を「説明」でなく描き出してくれれば、また違ったのかも、と思う。
そして、自然と人間の関係を問題化するにしては、やっぱりベルリンの説明が過剰すぎる気がして、そして何より、最後に「自然」側の象徴として「子ども」が引きずり出された感じがして、共感はできなかった。オオカミの思考に「神」が出てくるのも、いうほど「自然」を意識していないから、な気がする。
フランチェスカの描かれようも合わせていうと、個人的には、オトナのオトコのノスタルジー、という印象だった。過剰反応かなぁ。細かい文法的な引っかかりがちょこちょこあって、それでよくない印象に傾いてる、かも。 -
★★★★☆
ドイツに住む日本人少年。父の仕事の都合で日本に戻ることに。反発した少年が身を寄せた先のアパートには、日本からドイツにくることになった少年がいた。そのころ近くの公園で野生の捕獲したオオカミを乗せたトラックが横転し、オオカミ狩りが始まった。アパートにすむ偏屈なおじいさんが小さな子犬を拾ってきて・・・。
予想を超えた展開ではないが、あたたかいお話。
那須田さんのオリジナル作品好きなんですが、あまり発表されてないんですよね~
(まっきー) -
この人のかく少年はいつも思春期とは思えない、なんか、ありえんようなスマートさを持っているので、羨ましく思います。
ドイツ行きたい。かなり行きたい。 -
<pre><b>ドイツを舞台に、群れからはぐれた一頭の子オオカミを、故郷
の森に向かって逃げてゆく群れに合流させるべく協力し合う少
年たちを描く物語。オオカミに国境はない。まして、人と人の
心のつながりを断ち切る壁など存在しない!</b>
(TRC MARCより)
資料番号:020104253
請求記号:F/ナスダ
形態:図書
</pre> -
読書中・・・