青天の霹靂

著者 :
  • 幻冬舎
3.33
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本棚登録 : 938
感想 : 192
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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344018754

感想・レビュー・書評

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  • なるほど。うまく纏まった作品でした。

  • +++
    学歴もなければ、金もなく、恋人もいない三十五歳の晴夫。一流マジシャンを目指したはずが、十七年間場末のマジックバーから抜け出すことができない。そんなある日、テレビ番組のオーディションではじめて将来への希望を抱く。だが、警察からの思いもかけない電話で、晴夫の運命が、突如、大きく舵を切る―。人生の奇跡を瑞々しく描く長編小説。
    +++

    負け続きでいいことなどなにもないと、拗ねた気持ちで日々を過ごしている35歳の売れないマジシャン・轟晴夫の物語である。これから自分が勝ち組になれる可能性など無きに等しいと、わが身に起こる負の要素に言い訳ばかり繰り返してきた。そんなとき、警察から電話があり、久々に、捨ててきた父親に思いを馳せる。そこからがこの物語のクライマックスである。荒唐無稽な設定ではあるが、思わず惹き込まれ、晴夫の気持ちに寄り添って一緒に感動してしまった。いい話だった、と思わせてくれる一冊である。

  • エンタメ性が高く、お目白かったです。
    文体は読みやすく、エンタメやコメディの世界を扱っていて、さすが芸人さんが書いた本だなと思わされました。

  • 個人的にはとても好きなお話。タイムスリップして自分が生まれる前の両親に会うのはありきたりな設定なのだろうけどとても文章が読みやすく情景も浮かんでくる。素直な気持ちになれてすーっと物語が胸に入ってきたのは不思議。マルチな才能あるなぁ。しみじみ。

  • 読みやすかったし面白かった。

    考えてみると人ひとりの命には必ず父ひとり母ひとりが存在するし、その二人の関係というものがある。
    そしてそれぞれにドラマがあるわけだ。
    どんなに平凡な人にでも。

    でも私は両親の若い頃には会いたくないし、当時の二人の関係も気持ちにもまったく興味ない。

  • 【いいですね】
    小説です。
    よくある話かもしれませんが、いい感じ!

  • 読んだことあったけど
    映画化のニュース見て全く覚えてないな…
    と思ってたら図書館にあったから再読。
    また忘れそうな…
    でも映画化キャストの柴咲コウと劇団ひとりから
    大泉洋が産まれるなんて、
    柴咲コウの遺伝子なさ過ぎ‼︎
    と思いまちた。

  • ありがちなストーリーと展開ではありましたが、良かったです。
    「陰日向に咲く」の方が良かったとのレビューが多いですが、私は読んだ事ないので、変に期待せずに読めました。
    文章も、自虐的な所は劇団ひとりらしいというか。頭の中の映像は、晴夫=劇団ひとりでした。
    テレビでみる劇団ひとりは好きな芸人の中の一人ですが、彼の新たな才能を見られて良かったです。

  • 売れないマジシャンで、勘違い男で、イタイ春夫。

    失敗ばかりで公私共にロクな事もない絶望的な生活。
    自分が生きていることに疑問を感じていた。
    そんな中、見捨てた父親が死んだと聞く。

    唯一の身内の父親との思い出を回想していたら
    雷が鳴り!!!なんと自分が生まれる少し前に
    タイムスリップ。

    それこそ晴天の霹靂。

    最初は、とりあえず生きる事に必死になり、
    未来に流行るスプーン曲げなんかで
    一攫千金を狙ったりとしたたか。

    過去で自分が母が命がけで産んだ子供だと知ったり、
    冴えないけど母へ一途な父親や、両親を取り巻く
    人達のあたたかみに触れる。

    そして皆が願った命である春夫は、望まれてきた
    自分への気持ちを改心する。

    現代の老人ホーム慰問にて、ことごとく失敗した
    マジック。そのシーンは、とてもよくリサーチされて
    いてオモシロカッタ。またそこにいた問題爺さんが
    実の祖父とも後で知ることになる。

    過去から現代に戻った春夫は、人との関わり方が
    大分変ると思う。死んだと思っていた父親が
    実は生きているところに救われた。

    晴天の霹靂という題名にも深い意味を感じることができた。

    芸人ならではの野望や失敗などのアルアルが盛りだくさん。
    話しの流れも痛快であっという間に読み終えた。

  • 2冊目の劇団ひとり。
    こうやって読んでみると
    文章は特別上手いっていうわけではないけど
    構成力は抜群。
    よく思いつくなあ。
    3冊目が出たら、また読みたい。

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