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- Amazon.co.jp ・本 (325ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344019164
感想・レビュー・書評
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地元民ですが、若者はこんなに訛ってない...と思う。
方言の違和感が気になり、あまり内容に入れなかったのが残念。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これまでのファンタジーやSFといった平山作品とは一味違った書き下ろし長編ミステリー。東山圭吾ばりのねちっこいストーリー展開で、15年前の夏休みに行われた数日間のサマーキャンプの思い出をめぐる物語が続く。第一部は、まるで境遇の異なる5人の現況とそれぞれの子供時代、サマーキャンプをめぐる思い出話。成長してまるで水と油のように姿形と境遇を変えた男女が、共通の思い出を語り合ううちに次第に目立たなかった一人の少年の不在に気づいていくあたりから、ミステリーらしく変貌を遂げていく。第2部は解決編。こちらも一般のミステリーとはやや異なる展開。ひとつのささやかな事実をめぐって、人生を賭けてしまう人間がいるという不可解さ。そして、人が無意識に行う行為とその及ぼす影響。また、その意味を問うことが事件につながる不可思議さ。人間の根源的な「罪と罰」を問い、人の記憶の曖昧さを突く、ややヒューマンな書きっぷりは、どこか既視感を覚える内容だ。