超訳聖書の言葉

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344020078

感想・レビュー・書評

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  • 『超訳ニーチェの言葉』の著者が描く「聖書」の世界。やはり四千年のベストセラーだけあって、書かれてあることのいかに普遍的なことか、ということを改めて思い知りました。

    僕はこの人の本を読んだのはこれが初めてになります。僕はキリスト者ではありませんが十代のころから聖書には親しんでいて、今回縁あってこの本を拝読させていただきました。この本の帯には『人生の悲惨が豊かな実りに変わる。』とあって、正直な話、
    「いったいなんのこっちゃいな?」
    なんて思いながらページをめくっていました。しかし、それは僕の浅はかなところで、原点となっているのは何世代にもわたって読み告がれてきた聖書なだけあって、原典ではかなり難しい日本語で書かれてあるのに対して、「超訳」と銘打ってあるだけあって、僕にもすらすらと読むことができて、なおかつ
    「こういうことはやっぱり普遍の問題だよなぁ。やっぱり誰しもこういうことで悩んできたのか…。」
    という思いで読んだあとは胸のつかえが取れたような心地がいたしました。

    特に僕が感銘を受けたところは『善と悪と愚』という章の中の088の『コリント人への第一の手紙、第3章』の中から引用されてある『欲望に負ける』と記された一文で
    「どうしたのだ、あなたたちは今なお肉の人にとどまっているではないか。体に負け、つのってやまぬ欲望に負け、わきあがる欲望に負け、見た目の美醜に負け、この世の身分や地位に負け、損得勘定に負けている。さらには、まだ妬みや争いがあるというではないか。それではまだ、かつてのような人間ではないか」
    というもので、自分の欲に負けっぱなしの凡夫にはものすごく耳の痛い話でありました。そのほかにもすばらしい言葉が収録されてあって、一つ一つは紹介できませんが、ぜひ一度、お読みになっていただけるとうれしいです。

  • 「種を蒔かずに、収穫ができるか。働け!」
    くらいにくだけているのを期待していたので残念。
    (↑こういう暴言訳(?)作ったら、もの珍しくて売れると思うんだけど)

    あと同じ台詞を何度も収録していたのが紙の無駄遣いに思いました。(引用元と台詞の修飾がちょっと違うとはいえ、押し付けがましい)

著者プロフィール

白取春彦(しらとり・はるひこ)

青森市生まれ。ベルリン自由大学で哲学・宗教・文学を学ぶ。哲学と宗教に関する解説、論評の明快さに定評がある。
主な著書に、ミリオンセラーとなった 『超訳 ニーチェの言葉』のほか、『頭がよくなる思考術』(ともにディスカヴァー・トゥエンティワン)、『この一冊で「聖書」がわかる!』(三笠書房《知的生きかた文庫》)、『行動瞑想 「窮屈な毎日」から自由になるヒント』(三笠書房) など多数。

「2023年 『超要約 哲学書100冊から世界が見える!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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