私の遺品お願いします。

著者 :
  • 幻冬舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344020634

作品紹介・あらすじ

「私が死んだ後の片づけの見積もりを取っておきたいのです」余命宣告を受けた50歳男性、大企業を退職後、孤立死に不安を覚える66歳男性、子供がいるのに死後の段取りを行う93歳男性、元気なうちに"人生の大掃除"をする85歳女性、夫に死なれた直後に被災して不安な日々を送る68歳女性。日本初の遺品整理屋が受けた100件近い「事前見積もり」の相談から見えてきた今を生きる私達が抱える切実な問題とは。

感想・レビュー・書評

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  • いっきに読んでしまいましたが、私が興味とは少しずれていました。私が関心を持つのこの方の他の本かもしれない。

  • 978-4-344-02063-4
    C0095¥1300E.

    私の遺品 お願いします。

    遺品整理屋の事前相談
    2011年10月5日 第1刷発行
    著者:吉田太一(よしだ たいち)
    発行所:株式会社幻冬舎

    2002年から遺品整理を生業として、その中で関わったことのあれこれ。
    必要に応じた仕事の一つなんだろうなぁ。なんとなく手にした一冊だけど興味深く読めました。
    この中にでてくる人達は、たぶん親から「他人様に迷惑をかけないように生きていきなさい」という趣旨のしつけをされて、真面目に生きてきた人達なんだろうなと想像しました。確かに、自分が死んじゃった後はどんなに偉い人だって始末はできないものね。自死じゃない限りは・・・。
    そして、他人様の最期を知る機会があって、つまりは面倒を見ると言うか、関わることが有って、自分はどうするのかと考えて(TVで放送された事もあって)この会社を知り、コンタクトしてきたということなのだろう。他人の面倒を見たんだから、誰か自分のときは頼むよという発想では無いところからすると、遺品整理にはご苦労が有ったんだろうね。精神的にも。それに関わるってことは多少なりとも関わりが有った人なんだろうから。それを考えると事務的に、作業としてやってくれる人が居るのは本当にありがたい。
    さて、自分はどうする・・・?




    目次
    はじめに
     1 事前見積をご相談される前に
    なぜ遺品整理の予約を歓迎しないのか?
    ・それで安心できるなら、見積書を書かせていただきます」
    死語の準備をなぜおこなうのか?
    ・これで安心して死ねるわ
    頼んでおける人はいるか?
    ・絶対に迷惑だけはかけたくないのです
    身内が居るのになぜ予約をするのか?
    ・過去に不義理をしてしまったので、いまさら頼めない
    遺品が役に立つのですか?
    ・誰かに使ってもらいたいけど、遺品は気持ち悪いわよね
    愛用品をお墓に入れられますか?
    ・大切なものをゴミとして扱ってほしくないのです
    ご本人がなくなったことを、誰が連絡してくれますか?

     2 事前見積もりのご相談から見えてきたこと
    初めての事前見積訪問
    ・誰にも依存せず、自立指定来てきた元看護師長
    自分のことは自分の責任で・・・?
    ・全盛期にはスナック5店経営、人一倍プライド高く生きてきた
    長生きしすぎちゃった・・・
    ・最高の主人だったの。早く彼のそばに行きたい
    他人より信用できない身内だから
    ・長く疎遠だった甥に家の名義変更をねだられて
    昨日、余命宣告を受けちゃってね
    ・遺品整理を頼んで、少しでも楽な気持ちに
    今のうちに片付けておきたいの
    ・子どもの理解を得た上で、元気なうちに人生の大掃除
    ・姉弟で申し込んでもいいいのかしら
    ・どちらが亡くなられたときで間に合うのですが
    老人ホームに入るときにあわせて
    ・愛着あるものを捨てなければならないお年寄りたち
    老人ホームの入居者からの依頼
    ・子どもが居るのに死語の段取りまで自ら行う

     3 事前見積をご相談される前に
    遺言書はおかきになりましたか?
    ・いよいよ最後と認めることになるので、踏ん切りがつかないのです
    献体や尊厳死の希望者は以外に多い?
    ・最期を漠然と迎えたくない
    遺族に後悔の気持ちを持たせないためには
    ・年をとったらちょっとわがままな生き方をしてください
    なぜご本人に内緒の見積もりをするのか?
    ・ご本人が知ったらショックだと思わないのですか
    女性の依頼者が圧倒的に多いのはなぜ?
    ・旦那より長生きして、いつかお一人様に
    遺言執行人になれない理由は?
    ・信頼できる人なんて、今更探せって言ったて無理よ
    遺品整理屋になぜそこまで頼むのですか?
    ・納骨堂と葬儀屋さんも紹介してくださいね。

     4 事前見積のご相談から見えてきたこと
    通帳の残金をみながら生きているの
    ・金銭面で迷惑をかけてまで長生きしたくない
    戻ってきてしまうお誕生日カード
    ・ご遺族からの連絡が無い限り、データの中で生き続ける
    まだ若い人が申し込む事情
    ・実は一度死んでいるのです-40歳
    ・海外旅行にいく前に-33歳
    ・病気で生活保護を受けながら-38歳
    ・病に倒れたキャリアウーマン-40歳
    セカンドライフと孤立死が怖い男性
    ・大企業を退職後、孤立死に不安を覚える
    死語を安心して任せラル人が居ない
    ・身軽にして残りの人生を安心して暮らしたい
    死を意識する出来事が度重なって
    ・夫に死なれた直後に被災、そしてバイパス手術
    まさか自分が最後まで生き残るなんて
    ・13歳下の妹にも先立たれた6人兄弟の長女
    お金もなく家に引きこもる独居老人
    ・自分以外の人がみんな幸せに見える
    年をとっても社会とつながって生きる

    ・週3回、日給三千円のアルバイトでポジティブに
    あとがきにかえて
    「大丈夫!天国には請求書は届きませんから」
    --------------------

    大抵は後期高齢者と言われる75歳以上の方たちのお話でした。団塊の世代、戦後の混乱期の記憶、社会保障の整っていない時代、サラリーマン戦士、高度成長期、この流れでとにかくモノのない辛さを知り、自分で働き、あふれるほどモノが変える時代を過ごし、もったいないという観念も知っている。いつでも買える、借りることもできるという経験は薄い。物質的にも遺品整理は大仕事で気持ちは有っても気力は続かず、体力的には心許無い年令になって遺品整理の依頼をせざるを得ないのかな。
    体力に自信があるうちはそんな事考えもしない人も居るだろうし。知っている人にこそ、知られたくないものもあるだろうから、依頼主と依頼受注者という金銭的な契約の関係はありがたいね。

    ◎おひとりさまでもだいじょうぶノート メモへ
    ------------------著作者さんの本---------
    遺品整理屋は見た!
    遺品整理屋は見た!天国へのお引越しのお手伝い
    おひとりさまでもだいじょうぶ
    遺品整理屋は聞いた!遺品が語る真実
    孤立し あなたは大丈夫ですか?など
    -----------------
    ◎(財)日本篤志建退共会
    ◎一般社団法人日本尊厳死協会

  • 飛ばし読み。

  • 遺品整理業のパイオニアである著者のアンソロジーめいたケース別アドバイス集とでも言うべきか。初めて読む人にはそこそこ役に立つかもしれないけれど、いつもと同じといえばそれまでか。

  • 死後に周りに迷惑をかけたくないという思いは自分も凄いわかる。
    生きるのも大変だけど、死ぬことも大変。同じ大変ならば、生きている間は充実した日々を過ごしたいものだ。

  • いくらきちんと暮らしている人でも 自分の遺体だけはきちんと処理出来る人はいないですからね

    おひとり様で死んで行きそうな自分は今から「私の遺品」整理についてキチンと考えておかねば・・・
    特に普段からキチンと出来てない自分は今から始めないと間に合わないかも??
    こういう本を読むとすぐに「身辺整理」したくなるんだけど 結局は何も手を付けられない自分がいたりして

    結局は「人に迷惑をかけない」で死ぬ事など無理なのである

  • すっきりと、人に迷惑をかけないように生きるために、自分のものを整理しておこう。

  • 遺品整理という仕事をしている著者が、さまざまな事例から人生について考えたという本。んー、なんとなく分かるし、命について真剣に考えるのは大事だし、この本に文句を言うのは駄目な感じがとてもするけど・・・、この本を読んで得たことはほとんど無かった気がする。この方の仕事自体に対してはいろいろ分かって為になったが、この方の命に対する考え方とかは私の心にはあんまり刺さりませんでした。それはやっぱり私が死を真剣に考えていないからなのかもしれませんけど、どうなんでしょうね。でもやっぱりもう少し楽しいことを考えて生きてたいです。

  • 日本初の遺品整理専門会社「キーパーズ」の設立者 吉田太一さん著

    そのときが来るのはまだまだ先だと思いつつ、自分にそのときが訪れるとき、私も相談者さんたちと同じ思いや不安を持つのだろうなと、この本を手に取りました。

    自分の死後「迷惑をかけたくない」と相談する人が多いそうです。

    しかし吉田さんは、
    迷惑とは、自分でできることなのにそれを他人に押し付けたり、
    自分の行動や発言によって他人を困惑させてしまうこと。
    自分が死んでしまってできないことは、迷惑ではなく仕方のないこと。
    自分の死後の後始末をできる人はどこにもいない。葬儀や遺品整理は人に任せるのが当たり前だ。
    といいます。
    極端なことを言えば、葬儀のことも遺品整理のことも、そんなものは気にせず知らんふりをして、生きているうちは好きなことをやって楽しめばいいのです。
    と。

    そんな考え方で遺品整理業をしている人がいるかと思うと、何だか安心して生きて行ける気がしました。

  • 副題通り、自分が死ぬ前に片づけたい、という依頼ばかり。
    そしてこの仕事では、子供が親に内緒でひっそり頼む…という
    どういう事かと聞き返したい依頼もあるそうで。
    それはちょっとどうかと思われますが。

    確かに自分が死んだ後、自分のものを片づけるという行為は
    まったくもってできない事。
    人として、そういう予約はして欲しくない、というのはありますが
    約束があるだけで、心のつっかえがなくなって楽にはなります。
    死ぬ立場で考えれば、ちょっと嬉しいです。

    人それぞれの意志で、遺言に書く人、少しずつ片づける人様々です。
    ちょっと、そうだよね、と思ってしまいました。

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著者プロフィール

吉田 太一
1964年大阪生まれ。大阪市立桜宮高校の体育科の一期生。日本料理の板前を経て、運送会社に勤務。28歳で独立、引越し運送業を始め、2002年、遺品整理専門会社「キーパーズ」を設立して話題の人となる。以来、数多くの遺品整理現場に立ちあった経験から、孤立化していく生活スタイルの問題定義のた
め、DVD制作や講演活動などを行っている。2011年に映画化されたさだまさし原作『アントキノイノチ』(幻冬舎)原作のモデル。主著に『遺品整理屋は見た!』『孤立死 あなたは大丈夫ですか?』(扶桑社)、『おひとりさまでもだいじょうぶ。』(ポプラ社)『私の遺品お願いします』等多
数。


「2013年 『いつか“遺族”になる時のために』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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