- Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344021303
作品紹介・あらすじ
仲良し四人家族の中に、ある日いきなり「花嫁」がやってきた。今までそれぞれがひた隠しにしてきた過去が掘り返されていく…。情熱と契約で結ばれた家族の果て。
感想・レビュー・書評
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久々に青山さんの本を読んでみよう~という理由だけで手に取ったので、「花嫁」というタイトルから、てっきりおめでたくハッピーな話だとばかり思っていたら…おめでたかったのは私の頭だった。青山さんってこんな話書く人だっけ!?と思うようなアクの強さ、どぎつさ満載の展開に度肝抜かれまくり。「花嫁」はあくまでもきっかけであり、描かれるのは、4人家族の長男が結婚を決意したことで明らかになっていく家族の秘密…。こんなこと知ってしまっていいのかという気まずさが漂いまくり、でも知りたいという悪趣味な気持ちが勝り、一気読みしてしまったのだ。
妹・麻紀が語り手である一話目は、多少はあっけらかんとしていて、ブラコンが過ぎる彼女に対し「どうなのよ…」と呆れながら生温かい気持ちで読んだ。「賢くない」感じがある意味取り柄の長男・和俊の二話目もまぁ、「花嫁」の正体にびっくりはしたものの、苦笑いしつつ読めた。父・母の語りでどんどん秘密が明らかになる三話・四話は、どんでん返しの連続でめまいがするほどだ。全て読み終わってから一話目に戻ると、とてもじゃないが読み始めのあっけらかんとした気持ちにはなれない。色々と不可解だった登場人物らの行動の理由が明らかになり、ひとつひとつに納得。
どこか非現実的な気もしなくはないけど、自分も齢40を過ぎてみると、父母の過去に対しても多少共感はする。愛憎が錯綜する後半は、エグかったけど面白く読めました。麻紀が幼い頃話して聞かせたという「お父さんの星」のエピソードは、ちょっと泣きそうになったなぁ。
好みははっきり分かれそうだが、クセのある小説が読みたいというときにはいいんじゃないかなと思う。けっこう歪んだストーリーなのに、ちょっとしんみりします。 -
花嫁の訪れをきっかけに、仲良し家族の仮面が次第に剝がれていく。
いやいや…大きく家族を欺いていたのはたった一人じゃないのか?そして長男の結婚に向けて種明かしをしてしまうらしい…なんと身勝手で残酷なこと。作り物めいてはいても仲良し家族だったのに。愛情深く育てられた子どもたちのその後が心配。モヤモヤと読了。 -
率直に言えば引いた。過ぎたるは及ばざるが如し。家族仲が良いのは結構だが、仲が良すぎるのもちょっと気色悪い。父・母・息子・娘。4人はいい年した家族にしては良好すぎるほどの仲良し家族だが、息子に花嫁が来る、となったその瞬間から何やら不穏な展開に。最後まで読むと「1本取られた」という感じがするがあまり愉快とは思えない。それにしてもこんな家庭に絶対嫁入りしたくないよー!
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繁盛店を経営する和菓子職人の父、美しく優しい母、坊っちゃん気質の兄、可愛くて賢い妹。
仲良しの『完璧な』四人家族。兄の結婚によりお嫁さんがやって来るという転機が訪れる。
四人家族それぞれの目線から一話ずつ語られる、外からは決して分からない家族の本当の姿。
誰かを愛しすぎると、必ず周りにいる一人や二人はとばっちりをくうのだ…。
語り手それぞれで、がらりと印象が変わる。内容も勿論のこと、そこも面白くて感心してしまいました。
一番印象的だったのは“大福御殿”と大福の描写がなんとも美味しそうなこと!
本を読んでいて食べ物の描写にやられること、ありますよねー。 -
兄が花嫁を連れてくるブラコンの
妹は面白くない。
昔、父親が浮気して出来た子供は
その妹、よくわからない話し -
2016.06.30
下世話な感じ。登場人物誰一人として共感もしなければ魅力も感じなかった。
気になって最後まで読んだけど、あまりいい気分じゃない -
兄を好きな妹、肉親の恋愛かと読み進めると、どんでん返しが。4人がそれぞれ語る形式。最終章のお母さんの手紙がやや違和感を覚えた。でも、面白かった。