- Amazon.co.jp ・本 (341ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344022430
作品紹介・あらすじ
七尾究一郎は、厚生労働省医薬食品局の麻薬対策課に所属する麻薬取締官。警察とは違いおとり捜査を許された存在で、さらに"特異体質"のおかげもあり検挙率はナンバーワン。都内繁華街で人気の非合法ドラッグ"ヒート"-破壊衝動と攻撃本能を呼び起こし、人間兵器を作り出す悪魔のクスリ-の捜査をしている。暴力団組員の山崎からヒートの売人・仙道を確保するため手を組まないかと持ちかけられ、行動を共にして一週間。その仙道が殺される。死体の傍に転がっていた鉄パイプからは、七尾の指紋が検出された…。殺人容疑をかけられた麻取のエース・七尾。誰が、なぜ嵌めたのか!?冤罪は晴らせるか!?-。
感想・レビュー・書評
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都内の繁華街で、破壊衝動と攻撃本能を呼び起こし、人間兵器を作り出す、悪魔のクスリ“ヒート”という非合法ドラッグを使用した若者達の抗争が、激化していた。
関東信越地区のエース「特異体質」のお陰もあり、囮捜査にかけては、他の追随を許さないといわれる、七尾究一郎が、ヒートの捜査に乗り出した。
その七尾に、暴力団「宏龍会」渉外委員長・山崎岳海から、ヒートの売人、仙道寛人を確保するため、手を組まないかと持ちかけられる。
警察の機動力と暴力団の情報力。
お互いに、補い合えると、行動を共にすることになったが、その仙道が、確保する寸前に殺害されてしまった。
しかも、死体の傍に転がっていた鉄パイプから、七尾の指紋が検出された。
お決まりのどんでん返し。
面白かった。
捜査官とヤクザがコンビを組んで、何かから逃げ、お互いに、腹の探り合いをしながら、助け合い、いつの間にか、心が通う。
そんな作品が大好きだと気づいた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
七尾究一郎は厚生労働省所属の麻薬取締官だった。七尾は麻薬に依存しない特異体質で、囮捜査も許されていた。
ドイツの製薬会社が戦争用に開発した特殊薬物「ヒート」が闇市場に流出し、「ヒート」の売人を追うことに。
広域指定暴力団の渉外委員長の山崎が七尾に接触し、手を組まないかと誘われる。
お互いの利害が一致した七尾は、山崎と共に「ヒート」の売人を追うが、もう一歩のところで何者かに殺される。
そして、その場に残された凶器の鉄パイプから七尾の指紋が見つかり、「ヒート」のアンプルは何者かに奪われていた。
流石は中山七里先生。
臨場感溢れ過ぎる描写で、もう痛いわ、熱いわ、最後は焼け焦げましたわ^^;
手に汗握る描写が後半炸裂。
これ映像で見たら、心臓バクバクだろうなぁ。。。
この本は、魔女は甦るを先に読んでおくことをおすすめする。
読書好きにはネタバレしそうなので、この先は未読の人は読まないで(笑)
○○トリックだが、最後の最後まで全く気が付かなかった。
こちらも流石の中山七里先生。 -
厚生省医薬食品局麻薬対策課麻薬取締官の七尾究一郎が主人公のミステリーというよりアクションかな。ドイツの製薬会社が開発した人間の破壊衝動と攻撃本能を呼び起こし、誰をも人間兵器に変えてしまう悪魔のクスリのヒートを巡って、物語は展開していく。日本がヒートの効果を確かめるための実験地になってしまうというとんでもない話だが、後半にアメリカ軍が出てくることを含めて、有りうることなのか、与太話に過ぎないのか、簡単には言えないかもしれない。七尾とヤクザの山崎との友情っぽい成り行きや、麻薬取締官たちの仲間意識などなんだか微笑ましいところもあって面白い。意外とアクション部分よりこっちのほうが作者の主眼だったり。それにしても七尾は無敵だねえ。最後に作者お得意のどんでん返しもある。
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ヒートシリーズの第二弾。前作ほど残酷な描写はないものの、マトリとヤクザがコンビを組むという展開は面白かったです。最後のドンデン返しはなんとなく読めてしまいましたが…。
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「魔女は甦る」のその後の話ということで気になって、怖いもの見たさで読んだ。
麻薬怖い。ヤクザも怖いし、麻薬取締官も怖い。
前作よりは、惨殺死体もなく戦闘シーンも短めだった点は、読みやすかったかな。
山崎さんは、けっこういろんな作品に登場するなー。なかなか謎の多い人だけど、今後の作品で山崎家にフォーカスすることもあるのだろうか?娘の話がちょっと気になる。
前作の二人のその後についても、何か少し情報があったらよかったな。 -
この作品だけ読んでも楽しめると思いますが、前作の「魔女は甦る」を先に読むことをオススメします。
中山七里さんの作品では、教誨師や名を馳せるピアニストなど、他ではあまり見ないキャラクターが登場しますが、今作では麻薬取締官とヤクザという異様なコンビが活躍します。
事件の解決は最後あっさりとしていますが、読み応えのあるアクションで満足しています。 -
麻薬取締官、七尾を主人公にした2作目。情けないことに、前作を読まずに読んでしまったので、前作のネタバレになってしまったが、特異体質で仕事にストイックな七尾のキャラが気に入り、はまってしまった。
ヒートを巡り、奔走する七尾に次から次へと難題が降りかかる。
最後は少しどんでん返しもあり、スピード感もあり、楽しめる。