- Amazon.co.jp ・本 (114ページ)
- / ISBN・EAN: 9784344024755
感想・レビュー・書評
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よしもとばななさん初読みです。
地元の図書館の「お持ち帰りください」
コーナーで出会いました。
1964年生まれのよしもとばななさんが
2012年に執筆したエッセイが約半分
書き下ろしが約半分、2013年発行。
両親を見送る、ということについて
心構えができた気がします。
とてもさびしいことだけれど人がいなくなることに
対して時間をかけて心構えができるのは幸せなこと
だとも思うのです。
偶然、今の私の年齢と同じ時期に書かれた
エッセイを手に取ることができた不思議。
ばななさん初読みがこの本で良かったな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
家族や友人との日々を綴ったエッセイ。
悲しい出来事の中で感じたことがそのまま言葉にされていて、考えさせられた。
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逃げた人は逃げたことを受け止め、
逃げなかった人は逃げなかった悲しみと強さを受け止め、
ただそれぞれの人生が過ぎていくんだな、そう思う。
どっちがいいということもない。
どっちも受け止めるものがある、なにを選ぶかだ。 -
『すばらしい日々』
よしもとばななさんのエッセイ。読み進むたび、この方の死生観に対する考えが深かった。
表紙の写真が何を表しているのか分からなかったけど。お父さまの生きた記録だったことを知って、なんだか素敵だなぁと思った。
歳をとるとこんな風に考え方にシフトするのかなって思った。
音信不通だったお祖父さんを亡くしたのもあって、これが本当の家族の姿なんだろうな…と思ってしまった。
けど、いろんな姿・形があっても人を思う気持ちは変わらないんだろうな〜と思う。
読み終わる頃には、ずっと好きな人たちと楽しく過ごせますようにって願いを込めていたわ。
2020.9.7 (1回目) -
父と母、子どもやペット。様々なものの生きることや死ぬことについて書かれた、とても、とても素晴らしいエッセイです。
帯に「どん底で希望をつかめる24のばななマジック」と書いてありますが、とても悲しい出来事を綴った話でも必ず、少しでも前向きになれる言葉が埋まっています。
どんな場面でも必ずすばらしいと思える瞬間があると、一瞬一瞬の大切さや素晴らしさに気づかされる、それでいて決して押し付けがましくない心にストンと落ちてくる言葉です。
とくに名言といったものが書かれているわけではありませんが、心を優しく包んでくれる時間でした。 -
ものすごい泣いた
今を大事に、家族や友人と過ごしたり、繋がりを大切にしていなければならない、なぜならあとで必ず後悔するから
そんなのわかってても自分勝手になってしまう自分がどうしてもいるから、そんなときにこれを読んで改めて心に留めることができて良かったと思う
自分の人生を、自分とその周りの大切な人たちのために生きないとなあ
今という時は今しかないし、成長と終わりに向かっていく道のりは長いようですぐ終わってしまうのだろう -
この本の佇いがすばらしい。
書いてある内容は別の著書で知っていたことが
多かったけど、この本では静かに語られている。
ところどころにある写真と合間って、世界を形成
している感じ。かなしみを静かに受けとめるという
境地が必要なとき、開くととてもいいと思う。 -
いろいろな世代の方に読んでもらいたいです。
誰もが避けては通れない道。
悲しい、辛い、でもそれだけではない。
潮千穂さんの写真も、やさしくて素晴らしくて泣けてきます。 -
『キッチン』からずっとつかず離れず(というか"ついたり離れたり"しながら)リアルタイムで小説とエッセイのほぼ全作を読んできた著者を、この作品ほど近く感じたことはなかったように思う。偉大な思想家であるところの父・吉本隆明を語っているところも、(著者自身の)子供について語っているところも、等しく今の自分の心にきちんと入って来た。
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私が同じ経験してもこんなに人生をこのような目で見れないだろうな
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エゴとエゴをぶつけあって、お互いのニーズをなんとか通そうとするとは生き物として仕方ないことなのだと思う。きれいごとの入る余地はない。余裕があるときだけ、相手のことを考えてあげられる、それがせいぜいなのかもしれない。
よしもとばななさんのエッセイには今の自分でいいのだと思えるような言葉が散りばめられていて、そして読んだ後に空気が綺麗になったような気持ちになる。