日本人に遺したい国語 101歳最後の授業

著者 :
  • 幻冬舎
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感想 : 16
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  • Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784344024861

作品紹介・あらすじ

日本語の力は生きる力。本を読む、手紙を書く。人生はどんどん豊かになる。伝説の国語教師の遺言、緊急出版!!

感想・レビュー・書評

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  • 素直にこういうお爺さんになりたいなと思えた
    遅読を大切にしつつ、日々の考えをまとめて自分史を重ねていきます

    あともう一度銀の匙を詠みます
    1回目は自分の読解力が足りず、面白さが分からなかったので

  • 教科書を使わない授業…受けてみたかったです。
    小中高と公立で過ごしたアラフォーで、深く読み解くといくことはしてこなかったです。学校での学びできっかけを持てたら、きっと今の本の読み方や生き方にも大きな影響をうけただろうな…
    息子が小学生になり、学習の進め方について考えることが多くなり手にした本でしたが、読んでみて良かったです。

  • 101歳で亡くなった灘高の国語の先生のエッセイ。

    授業は中勘助の銀の匙の一冊を一年間で深く学ぶそのスタイルで注目された方だそう。

    結果、生徒の国語力は上がり、学力も上がったとのこと。
    学ぶことの楽しみやその学びをより一層深めていく探究心、続けることでの集中力もついたのもあるのではないかな。

    著者のいう1つの本を深く読む、心から理解するというやり方は授業でなくても参考なる。

    子どもに絵本を読み聞かせをするときも、これなんだろうね?という疑問はきちんと解決し、解決するまでのその手順を教えてあげたいし、本の中の経験を実際に体験することで経験値を積んであげたい。

    読書により世界が広がるという体験は小さいうちからどんどんと経験させてあげたいと思っていたので、自分の考え方の裏付けになる本でとても嬉しく思う。

  • 『銀の匙』という作品を3年間かけて学んでいくという灘高の橋本先生による授業。生徒たちの分からないことはすべて拾い上げ、みんなで考える。例えば青竹水羊羹が出てくれば、実際に食べてみる。それを食べる際の音の表現がどうしてそうなったのかがそこで初めて分かる。能の話が出てくれば、生徒みんなで観劇に行く。凧揚げの描写が出てくれば、凧を創るところから始め、みんなで飛ばす。そうしてしらみ潰しに分からないを分かるに変えていくと、読んでいるだけでは分からない沢山のことが見えてくる。

    ただ試験のために暗記する授業は忘れられていくが、この『銀の匙』の授業は、生徒たちの心に生涯残り、その後の人生の糧となる。

    こんな先生に私も出逢いたかった。銀の匙の授業を受けてみたい。誰もが思うのではないでしょうか。

    本来学ぶとはこういうことで、その大事なことが忘れ去られていることを、ひとりひとりの日本人が思い出し、学ぶ楽しみをもう一度取り戻せる日本であってほしい。

    とても楽しそうな銀の匙の授業の様子に、私ももっともっといろいろなことを深く掘り下げ、体験し、遊びという学びを深めたいと思いました。良書に出逢えました。

  • 遊ぶ気持ちで学ぶ
    当たり前のことに疑問を持つ
    学ぶ仲間がいれば、楽しみはもっと深くなる
    参加しないと面白さはわからない
    相手の気持ちになって行動する
    いろんな人生観、価値観に触れることが人間を豊かにする

    味わうということ。

  •  こんな年の取り方っていいなと思った。
     一番最後に
    「生まれ変わってもう一度授業がしたい」と書かれていた。
     そのようにありったけの情熱を注げることを見つけたいと心底思った。

     何歳になっても学び続けたい。
     何歳になっても遅すぎることはない。

     橋本先生が発するこの言葉に励まされた。学ぶということをこれからもし続けていこうと思う。

  • 本書は「文庫本1冊を3年間かけて読む」という異例の授業をした、
    橋本武先生の思考法が詰まっている一冊である。
    なぜそのような授業をしたのか。
    そこには先生の101年間の生き方、そして熱い想いが込められていた。

    その根底にある考えが「追体験」だ。
    人間の人生は限られている。
    そのため読書を通じ、他人の人生を追体験することで、
    人間性を豊かにしようと先生は考えたのだ。
    いろいろな人生観や価値観に触れることで、
    自分の人生は豊かになっていく。

    さらに面白いと感じた点が、橋本先生のスタンスだ。
    「興味に忠実になる」「腑に落ちるまで追及する」「まずは行動する」
    これを101歳になってもできる人間を他に知っているだろうか。
    堀江氏の「多動力」につながる部分も多いかと思われる。
    101歳の人間に出来て、私達にできないわけがない。
    橋本先生のように、興味に沿って行動する人が一人でも増えることを願いたい。

    橋本先生の授業内容は「奇跡の教室」という著書に掲載されているため、ぜひ一度手に取っていただきたい。

    本書は最後「生まれ変わってもう一度授業がしたい」の一言で締めくくる。
    今の社会で上記のようなセリフが言える人間が、どれだけいるのだろうか。
    私も橋本先生のように「好きなことにありったけの情熱を注ぐ」生き方を目指し、日々行動していこう。
    そう心から思えた一冊だ。

  • 橋本先生が身近に感じられる1冊でした。
    やはり、「すぐに役立つものは、すぐに役立たなくなります」は、心に残ります。

  • (リリース:由圭子さん)

  • 2014.07.なんて素敵な人生!こんな素敵な寄り道人生、是非ともこんな風に生きてみたい。自分を見つめ、ひとを思って生きて行く。自分の好きな事しながら輝いて生きていきたい。

  • すべての基本が国語であることを考えると、横道に意図的にそれることがこれくらい効果があるなら、他の教師ができないとはいえないはず。

  • 著者は有数の進学校である灘校の元国語教師。『銀の匙(さじ)』(中勘助 著の自伝的小説)という文庫本を3年かけて読み込む少し変わった授業をしていた。

    【メモ】この3点
    1.徹底して生徒の興味を引き出す〜横道にそれることが目的のスローリーディング、興味に忠実に。
    ・小テストは、生徒同士で採点。自分たちて答え合わせをして学びを深めるのが目的だから、どんなに出来が悪くても全員満点。
    ・作文は、文章の良し悪しは二の次で、書く楽しさに気付いてほしいから全員満点。
    ・読書感想文は、「これ、書いたらあかんな」などといった心配をする必要がないようにと、どんな感想でも全員満点。

    2.徹底した実践主義。

    3.続けることが生涯現役のコツ
    「当たり前のことに疑問を持つ」
    「横道にそれる」
    「遊びながら学ぶ」
    これらを灘校で生徒に教え続けるとともに自身も実践して来た。

  • 国語は生きることの基本。学ぶ力の背骨である。

  • すぐに役立つことはすぐに役立たなくなる
    読後感を書くことで読書は完成する
    和綴じ本の作り方
    自分なりの健康バロメーターをもつ

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著者プロフィール

明治40年(1907年)生まれ。大正12年(1923年)、母の身上をご守護いただきお道を知る。14年、創設された天理外国語学校へ第1期生として入学。華南伝道庁長、宣教部海外課長、亜細亜文化研究所(後のおやさと研究所)主任、道友社長、にをいがけ委員会広報放送係主任など歴任。昭和30年(1955年)、本部准員。37年、斐山(ひざん)分教会長。46年、65歳で出直し。

「2021年 『出直しの教え 死の救い』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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